いわてさん
 岩手山
登山日: 2009年9月22日(火)   標高:2038m(薬師岳)
    累積標高差 : 1442m(馬返しから1408m)


 9月22日(火)    馬返し 5:25 → 二合五勺 6:20 → 七合目鉾立 7:50
   →  八合目避難小屋 8:05 → (右回り)薬師岳山頂 8:50
   →  八合目避難小屋 9:30(〜9:50) → 馬返し 11:30

 

 本日は東北遠征4日目、個人的には今回の天王山と考えていた岩手山に登ります。本当は翌日に月山と蔵王山に登る予定で、岩手山に登った後山形自動車道のSAで車中泊までしたのですが、雨のため断念して帰りました。結果としてこの日が東北遠征最終日となりました。

 山頂までのルートはいくつかあるのですが、本日登るルートは馬返しから登る柳沢コースをとります。標高差もコースタイムもあまり変わらないいくつかのコースがあったので、とりあえず持っているガイドにあったコースを歩いてみることにしました。
 

【キャンプ場を抜けて】 
  
【案内図】
 岩手山を天王山と考えていたのは、今回東北で登る山の中では最も標高差がありコースタイムが長かったからです。ただし、このコースでは特に危険個所はないようでしたので体力勝負といったところでしょうか。

 夜明け前に宿泊施設を出て馬返しキャンプ場駐車場に向かいました。結構広い駐車場なのですが、車中泊をしていると思われる車がずらっと並んでいましたね。さすがにシルバーウイークで人が多いのでしょうか。岩手山は入山時期が限られているようですので、その影響もあるかもしれません。 
 到着時はまだ真っ暗でしたので仮眠をとって夜が明けてから出発することにします。夜が明けてきたかなと思われる頃から準備をして5時半前には出発しました。天気は曇ってはいたもののすぐにも雨が降りそうという程ではなかった気がします。雨が降る前に登って来たいということで早朝の出発です。
 まずは、キャンプ場を抜けて行きます。キャンプ場に入ったあたりにトイレもあります。登山用というよりはキャンプ者用なのでしょうがね。

 このキャンプ場というより公園のような場所を抜けて行くと登山口があります。案内図や登山届提出場所など一通りのものがあります。

 登山口からしばらくは樹林帯の道となります。土の道で歩きやすい道です。傾斜もそれほど急ではなく緩やかに上がって行きます。途中〇.五合目という場所があって、新道と旧道の分岐がありましたので新道を通って行くことにします。
 
【登山口】 

【〇.五合目 樹林帯の道】 
 
【ザレた道】 
 
【二.五合目】
 実は、上記案内図を見ていただければわかるように、このルートはずっと旧道新道の分岐があって、一定区間ごとにそれぞれトラバースする道もあるようです。違いがあまりわからなかったので、新道=後から整備された道と判断して全て新道を通ることにしました。

 樹林帯の道を抜けると、視界が開けてザレた道が出てきます。土が見えている部分はいいのですが、砂利などで覆われている部分は歩きにくかったですね。それでも上りはまだいいのかもしれませんが。この道は傾斜も結構急になっています。どれほど歩いたでしょうか。しばらく歩くと、再び樹林帯の道に入って行きます。

【七合目】 
 
【七合目から進行方向】 
 
【八合目避難小屋】
 
【避難小屋から不動平へ:左手に水場】

【不動平】 
 はっきりとどのあたりからだったのかは覚えていませんが、二.五合目前後あたりから雨が降ってきました。最初は小雨程度だったのですが、段々本降りになって来ましたので雨具を装着することにします。午前中はもつと思っていたのですが、山中は完全に雨になっていたのでした。

 雨の中を淡々と登って行きます。足元が少し滑りますが、特別に急な場所や危険な場所もなく進んで行きます。

 七合目を過ぎて、さらに歩いて行くと避難小屋があります。避難小屋といってもこの時期は営業していました。水場やトイレもありますので便利ですね。 
 避難小屋からさらに進むと不動平と呼ばれる場所があって開けています。このあたりから北向きに方向を変えて御鉢巡りの火口縁を目指します。不動平からは砂利道で足場のよくない道が続くのですが、特に最後の火口縁に上がるまでの道は、傾斜が急なために登るのに苦労させられました。このあたりからでしょうか、雨はそれほどひどくはないのですが風が出てきます。

 火口縁に乗るか乗らないかあたりですさまじい風が吹いてきました。遮るものがなくなった途端、強風が直撃し始めたのでしょうね。とりあえず反時計まわりに御鉢めぐりをすることにします。
 
【岩手山神社付近】

【岩手山(薬師岳)山頂】
 御鉢めぐり中はとにかく風が強くて、風の吹いてくる方向に体重を乗せながら歩いて行きました。視界もほぼない状況でしたが、道ははっきりしているのでその点だけは問題がなかったですね。

 風が強いことに加えて気温も下がっていたようで、体感ではかなり寒く感じました。特に雨具しか装着していなかった腕は、風の当たる方向の腕が途中で痺れてくる程でした。

 御鉢めぐりも山頂に向けて少しずつ高度を上げて行きます。途中、岩手山神社を通り過ぎたあたりのほぼ向かい風になっている場所をしのぎつつ岩手山山頂に到着です。 
 天候の悪い時に山頂に立ったことはありましたが、これほど荒れていたことはありませんでしたね。当然山頂は誰もいませんでしたし、状況が状況ですので写真だけ撮ったら下山開始です。

 そのまま御鉢巡りを続けて下って行きます。火口縁から少し下っただけで先ほどまでの強風が嘘だったのかと思うくらい風が弱くなります。不動平あたりまでは、それなりの風が吹いていますが全然強さが違いますね。

 山頂でお昼休憩がとれませんでしたので、八合目避難小屋まで戻った際におじゃまさせていただくことにします。
 
【再び八合目避難小屋へ】
 
【避難小屋内部:かなりぶれています】  
 避難小屋内部は、思っていた以上に広くてそれなりの人数が宿泊できそうでした。通路の一角を借りてお昼をとることにします。お昼をとっている間も、これから上がって行く人が続々と寄って行きました。火口縁の強風はかなりすごかったのですが、結構な数の方が登ったのでしょうね。火口縁以外はそこまでは強くなかったのが救いでしょうか。

 避難小屋で十分休憩をとったら再び下山開始です。土の道、ザレた道のどちらをとっても、雨が降れば降るほど道の状況は悪化して行きますので素早く下って行きます。
 案の定、樹林帯の道は泥の道になっていましたし、ザレた道の石や岩はつるつる滑りました。それでも、急斜面はありませんので順調に下って行くことができたのではないかと思います。
途中、これから登って行く人も結構いましたね。やはり人気のある山です。

 最後の樹林帯の道で滑って転びかけるハプニングがありましたが、お昼前には登山口に戻って来ることができました。風はほとんどなく、雨もほとんど降っていませんでした。今更のように山の天気の怖さを実感すると同時に、一番厳しいと思いつつも一番期待していた岩手山の景色、展望が得られなかったのは残念に思いました。
 

【登山口手前】  
 登山時期が限られますし長丁場になりますので、簡単にリベンジすることはできませんが、いつか晴れ渡った日に登ってみたいなと思いました。先に書いたように、この後月山に登るべく山形自動車道の終点SAで車中泊をしますが、2日連続での雨の中の登山は気がひけたので、夜も明けないうちに静岡への帰路につきました。岩手山に登った際に天気が良ければ、登っていたのかもしれませんがね。うまく連休の隙間をつけたからなのかどうかわかりませんが、首都高速でも渋滞にほとんど巻き込まれずに帰れたのは良かったです。


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