いぶきやま
 伊吹山
登山日: 2010年3月12日(金)   標高:1377m(伊吹山)
    累積標高差 : − m(登山口から約1180m)


 3月12日(金)    登山口 7:45  → 一合目 8:10 → 三合目 9:15
   →  五合目 9:40 → 伊吹山山頂 11:20(〜11:50)
   →  五合目 12:40 → 三合目 12:50 → 一合目 13:20
   →  登山口 13:40

 

 本日は、2週連続の雨で本格的な登山ができなかったことから、なんとか平日に有休をとって伊吹山に登ることにします。

 伊吹山を選んだ理由としては、本格的な歩きをしたかったこと(麓からのため)、残雪期登山をしたかったことなどが主な理由でしょうか。天候が晴れで大きく荒れることがなさそうなことや、下山経路を見失う可能性が低そうなこともあるでしょうか。結果として、降雪直後(水〜木あたりに大雪)の平日に登ってしまったのは反省すべき点だったと思います。

 今回はそもそも久しぶりの遠出のため出発から感覚が狂ってしまいました。出発を午前3時としたために、3時間程度しか睡眠時間がとれませんでした。 

【観光案内所前駐車場】 
  
【登山口】
 静岡からですとさすがに遠いですが、関ヶ原ICからはそう遠くないので、思った程時間はかかりません。また、暖かい日であったため凍結の心配もなかったのは良かったです。とはいえ、米原は静岡に比較すると10度くらい気温が低かったですが・・・。

 現地に到着しましたが、ガイドに載っている駐車場が見当たりませんでした。ロープを張ってあったあたりだったのでしょうかね。無理に無料の場所を探すよりもということで、登山口に一番近そうな観光案内所前の駐車場にとめました。1日1000円になります。ポストに投函するのですが、投函直後くらいに案内所の方が回収にきました。

【一合目までの道】 

【一合目】 
 
【一合目からの斜面】
 7時過ぎに到着したのですが、準備ができたら出発です。思ったより手間取って8時前の出発となりました。日が長くなっていてとっくに夜は明けていましたので、この時は先行者がいないとは思いもしませんでした。

 駐車場からすぐ見える登山口から出発です。一合目までの土の道にはほとんど雪がありません。今回はちょっと試し履きをした程度の高山用の登山靴と38リットルのザックを投入したので、感触を確かめながら登ります。ザックは今までのもの以上にフィットしていたのですが、靴が歩いてみると思った程フィットしません。本格投入するのは早かったでしょうか、もしかしたら疲労の原因の一つになっていたかもしれませんね・・・。
 一合目に到着すると、ぱっと視界が開けます。そして、現在は休止中のようですがスキー場の施設が目にとまりますね。この間を通って登って行きます。斜面は、地肌も見えますがそこそこ雪が積もった状態です。リフトを脇に見ながら登って行きます。

 しばらく歩いて行くと急斜面に当たります。ここからは右に巻いていく登山道があります。山行の記録を見ると、冬はこの斜面を上って三合目まで行けるようなのですが、足跡がなかったので今回は断念して夏道を通ることにしました。
 
【三合目へと続いて行く斜面:登山道は右から巻く】
 
【二合目】

【鈴鹿山脈方面】
 
【雪道】
 この巻いた道を上って行く途中に二合目の看板があります。やがて、先ほどの斜面と合流して進んで行きます。このあたりからは、地肌もほとんど見えることなく真っ白な雪道が続いて行きます。帰りにはぐちゃぐちゃに溶けてしまっていましたが。

 三合目に向かってなおも進んで行くと伊吹山の全容が見えてきます。正確には見えているのは九合目までのようですがね。三合目手前の緩やかな斜面をトラバースして行くところで、本日の先行者がいないことに気づきます。それまでは、本日なのか前日までのかわからない踏み跡がありました。このあたりは時々深みにはまりながら進みました。やがて三合目に到着です。
 
 
【三合目へ向かう道から伊吹山】 
 
【三合目への道:本日の踏み跡なし】

【三合目】

【リフト脇の道から入って右に折れて行く】 
 三合目にはゴンドラの到着点があって、運転していた頃にはここまで一気に来ることができました。現在は休止中になっており、いつ再開するのかわからない状態のようです。コースタイムでは1時間40分程の距離ですから、使うか使わないかで結構違いますね。

 さらにスキー場のコースと思われる場所を上って行きます。リフトの到着点あたりの脇の道を入って右に折れて行くと、登山道らしい道になって行きます。この道をしばらく歩いて、再び開けた場所を歩いて行くと五合目に到着します。ここからは、山頂に向かって延々と続く斜面を見ることができますね。
 

【五合目への道】  

【五合目】 

【五合目から先を眺めて】 
 五合目あたりから装着しようか迷っていたアイゼンですが、地肌が見える箇所もあるためそのまま避難小屋まで歩きました。ここからは、傾斜もあって完全に雪で覆われているためアイゼンを装着することにしました。
 この時ヘリコプターがこちらに向かってやって来ます。あまり反応をすると救助でもされそうな気がしましたので(笑)粛々と装着作業を続けます。実戦投入は初でしたが、何度か練習をしていましたので問題なく装着できました。ストラップタイプですので過剰な期待はしていませんでしたが。

 雪質は柔らかかったのであまり必要ではなかったかもしれませんが、ある程度噛んでくれるところでは安定していたように思います。

【避難小屋】

【急登を登る】
 
【振り返って】
 しばらく直登して行きますが、やがて九十九折りに登って行くことになります。このあたりは、足元に岩があったり、傾斜も急なため、踏み跡をうまく使えず結構深いところにはまることもありました。そもそも踏み跡の上に雪がかぶさって結局ラッセルという場面もありましたが、元々わかりやすいとはいえルートがはっきりしているというのは大きかったですね。

 八合目に到着です。標高差にしてあと150mですね。このあたりでは見事な樹氷を見ることができました。寒い時期であれば、もっと立派なものが見られるのかもしれません。
 

【振り返って】
 
【八合目祠】

【八合目看板】 

【樹氷】  
 八合目付近は特に積雪が深く、平均して膝上くらいはあったのではないでしょうか。さらに、この頃から天候が急速に悪化して、空が雲に覆われて来ます。風も少しずつ強くなってきました。風は山頂に近付いたからかもしれませんがね。少し不安な気持ちになった時、今度は足跡が完全に途切れます。ここまでは、薄くはなっても途切れることはありませんでした。

 悩みましたが、山頂への方角がはっきりしていることから進むことにします。最初は深かった雪も膝下くらいまでになり、普通に歩けるようになりました。ところどころ大回りしてしまいましたが、着実に上がって行くことができました。登山道がわかりやすいため、積雪があっても読みやすかったのでしょうか。

【足跡を振り返って】  

【山頂部手前】   

【山頂案内】  

【山頂への道】  

【途切れた道】  

【伊吹山山頂】   
 ようやく山頂部に到着です。案内板を確認し山頂に向かって歩いて行きます。しかし、最初はきちんとあった道も途中から完全に埋もれていました。さっぱり道がわからないことから、小屋の方向に向かって一直線に歩いて行くことにしました。思ったより雪が締まっていて、膝下で済んだので助かりました。

 山頂付近の看板類は、全て雪がついていて字が読めない状態でした。山頂の看板だけは雪を落として撮影させてもらいました。いかに厳しい環境であるかを思い知らされることになります。
 

【雪を落とした後の山頂看板】 

【山頂付近の光景】   

【山頂北側の景色】  
 実際、自分がいた時もかなりの強風が吹いており、少しじっとしているだけでかなりの寒さでした。気温が上がって来ていてもこの状態ですから、厳冬期は相当なんでしょうね。

 本日は晴れということで白山方面の展望を期待していたわけですが、ここまで雲に覆われてしまっていては展望は望めませんでした。また、当初わかんで山頂部を歩く計画もありましたが、天候の悪化により断念することにしました。さてそろそろ下ろうかなという頃、後から登って来た方がいて、今日は晴れの予定だったのでこれほど荒れているとは思わなかったとのことでした。
 山頂で素早くお昼をとったら下山開始です。その後に登って来た方もいて、ルートは既にはっきりしていました。遠回りしたかなという場所はきちんと修正されていました。柔らかい雪質でしたので、どんどん下って行きます。

 五合目を過ぎたあたりから雪解けが目立って来ました。特に三合目を過ぎたあたりからはかなりぐちょぐちょになり、二合目付近では雪解け水で小川ができていました。そのあたりからは、かなりのぬかるみができていましたね。一合目付近ではほぼ溶けてしまっていたようでした。下りは順調だったとは思いますが、それでも上りの疲労のせいでしょうか、登山口に着いた時には疲れきっていましたね。
 
【三合目より下ったあたり】  

【二合目直下急斜面との合流点付近】   

【一合目手前】 

【下山後道の駅からの伊吹山】    
 今回はいろいろなものを実戦投入すると同時に、反省や教訓の多い山行となりました。そんなことを言っていては進歩は望めないのかもしれませんが、ベテランの先行者がいればもう少し楽になったかもしれませんね。
 晴れ、危険箇所がない、入山者が多いなどの安全の条件を自分で定めつつ、もうしばらく残雪期登山を楽しむことができればと思っています。ただし、4月になってくれば、春山に突入する山も増えてくると思いますので、そのへんはケースバイケースで登る山を選んで行きたいなと思っております。


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