けんとくさん・くろがねやま
 乾徳山・黒金山
登山日: 2010年4月4日(日)   標高:2031m(乾徳山)、2232m(黒金山)
    累積標高差 : − m(駐車場から約1350m)


 4月4日(日)    駐車場 7:10  → 登山口 7:30 → 国師ヶ原 8:45
   →  扇平 9:15 → 乾徳山山頂 10:05(〜30) → 下山道分岐 10:40
   →  笠盛山 11:25 → 黒金山山頂 12:20(〜30)
   →  笠盛山 13:05 → 下山道分岐 13:45 → 国師ヶ原 15:10
   →  登山口 16:10 → 駐車場 16:25

 

 本日は乾徳山・黒金山に登ります。前日の七面山登山を終えて、「花かげの郷まきおか」で車中泊をしました。当初登山口の駐車スペースでの車中泊を考えたのですが、標高が高いのでやめました。しかし、道の駅でも氷点下まで下がり、車内の温度は3度とまだまだ寒い時期のようです。

 本日はコースタイムが長かったので、夜明けとともに歩き始めることも考えていたのですが、結局だらだらとしてしまい夜が明けてから準備をして登山口に向かいます。駐車場所は、前夜下見した通り、狭い道に入って間もなくの場所にあるスペースにとめることにしました。 

【登山口手前駐車スペース】 
  
【登山口への林道】
 乾徳山に加えて黒金山まで縦走することにしたのは、乾徳山は黒金山まで続く尾根の1つのピークに過ぎないという記事を見て、是非この尾根の最高点である黒金山まで登ってみなければと思ったからです。実際は、乾徳山は乾徳山で独立した山ですから無理に行く必要はないと思います。ただ、黒金山は乾徳山の奥になりますので、このような機会でないとなかなか登ることはないかもしれませんね。

 駐車場所からは林道歩きになります。だいたい1キロくらい歩くでしょうか。途中ちょっとしたスペースがありますので、がんばればここまで車で入れるかもしれませんね。最初のスペースにとめるのが無難だとは思いますけどね。

【林道のスペース】 

【登山口への看板】 
 
【案内看板】
 林道を歩いていると、やがて大きな登山口の看板があります。ここからは、樹林帯の道を上がって行きます。途中、何度か林道を渡って行くわけですが、基本的にはよく整備された歩きやすい道になっていると思います。

 しばらく歩いていると、樹相が変わって葉の落ちた樹木の間を歩いて行きます。春から晩秋になったような気分ですね。曇ってはいたものの、気持ち良く歩いて行きます。ただし、淡々と高度を上げて行きますので、やはり疲れはたまってきます。
 
【乾徳山登山口】 
 
【登山道】

【林道出合より】
 
【樹相が変わって】
 なだらかになったあたりからが国師ヶ原になるのでしょうか。ここを流れている小川に沿って歩いて行きます。樹木の間を抜けて行くと眼前に乾徳山が現れます。最初、この山が黒金山で途中に乾徳山があるのかと思いましたが、黒金山はずっと奥でこのあたりからは見えないようですね。

 やがて、国師ヶ原の分岐になります。左は下山道からのルート、正面が扇平へ向かうルートです。また、右には道満尾根につながるルートもあります。扇平へ向かうべく正面の道を入ります。灌木帯からススキ野原に入ります。この一面のススキは本当に見事でした。その中に浮かび上がる乾徳山もまた良かったです。曇っていた中でも最高の景色だったと思います。
 
【国師ヶ原手前の小川】 
 
【乾徳山】 
 
【国師ヶ原分岐 正面:扇平 左:下山道】

【灌木帯を進む】

【一面のススキ野原と乾徳山】 

【月見岩】 
 ススキ野原の斜面を登りきったあたりにあるのが月見岩でしょうか。ここで方向を変えて乾徳山に向かいます。しばらくはなだらかな道になりますね。

 やがて、分岐を経てさらに進むと岩場に入って行きます。最初は、岩のごつごつした道だなという程度なのですが、やがて本格的な岩場に入って行きます。岩場は慣れていないので登りにくくはありましたが、切れ落ちたような場所はないので着実に進んで行きます。岩場よりも注意すべきは、要所要所に残った凍っている雪でしょうか。

【正面に乾徳山】 

【岩場へ】 

【本格的な岩場】 
 
【少し高度感のある鎖場】 

【所々に残った雪】 

【ようやく山頂が目の前に】 
 
【山頂直下の鎖場】 
 一箇所どうしても雪の上を通らないといけないので、そこだけは慎重に進みました。ちなみに、下山中の方とすれ違ったのですが転びそうになっていました。そこ以外は避けることができましたが、その分歩きにくくはなりますよね。

 やがて山頂が見えてきます。岩場も一段落してと思っていたら、山頂直下に大きな岩場がありました。つかむところも見当たらないので、こんなところから登れるのかと思いましたが、最初腕力任せで登った後は普通に這い上がることができました。ちなみに巻き道もあるようです。ここは、下りがスリルがあるとのことでしたが、結局ここから下ることはありませんでした。
 
【岩場に登っている途中から下を眺めて】

【山頂の景色】 

【乾徳山山頂】  
 最後の鎖場を登るとそこは山頂です。山頂も岩がごろごろしたような地形になっていますね。このような地形のおかげで三角点がないそうです。

 山頂からは聞いていたとおりのパノラマが広がっています。曇っていたために、金峰山方面をはじめ見られなかった山の多かったのが残念です。なんとか雲間に甲武信ヶ岳を見ることができました。また、北側には黒金山も見ることができます。思っていた以上に堂々たる山容ですね。それにしても、黒金山までまだまだありあそうです。

【正面に甲武信ヶ岳 右は破風山】  

【黒金山】   

【山頂直下の道】   

【下山道分岐】  

【凍結した登山道】  

【笠盛山山頂】   
 この先もまだ長いことから、山頂で休憩をそこそことったら黒金山へ向かいます。山頂直下の道は北側にあるせいか、雪が結構残っていました。迷わず軽アイゼンを装着したのですが、その後歩いた岩の上はアイゼンを装着していると非常に歩きにくかったです。なかなか難しい時期だなと実感させられました。

 やがて、下山道分岐があります。ここを真っすぐに進んでまずは笠盛山を目指します。あまり急傾斜のない道なのですが、ほとんどが氷の道で歩きにくかったですね。ただ、傾斜は緩いので問題なく進めました。むしろ踏み跡がわかりにくいので、丁寧に目印を拾って行くことの方が大事かもしれませんね。 

【倒木の多い道】   

【雪道】   

【大ダオ分岐】  
 しばらく歩くと笠盛山山頂に到着です。ただし、ここは展望は全くありません。ちょっとしたピークで、ほとんど通過点のような感覚でしょうかね。さらに、黒金山に向かって歩きます。

 しばらくは、倒木の多い樹林帯に入りますので、少し道のわかりにくい部分もありました。ただし、基本的には北に向かって進めばいいので迷う程ではないかもしれません。

 高度を上げて行くと、氷が雪になり足が埋もれるか埋もれないか程度の積雪になります。逆にこの方が氷の道よりもよっぽど歩きやすいですね。やがて、大ダオ分岐に到着です。

【最後の急登】  

【黒金山山頂】  

【展望はガスの中】  

【大ダオ方面】   

【ガスにかかり始めた乾徳山】   
 大ダオ分岐からは、急登を登りきると間もなく黒金山山頂に到着です。ここからも、見事な展望が広がっているらしいのですが、山頂を取り巻くガスのため全く何も見えません。山頂そのものも雪で覆われているので、少し休憩したら下山開始です。

 本当は大ダオ方面に下った方が速いのでしょうが、この微妙な天候の中を点線ルートを辿る気にもならなかったので、再度のアップダウンは厳しいですが元の道を戻ることにしました。途中、乾徳山がよく見える場所がありました。

【下山道分岐(裏から)】

【しばらく下ってこのあたりから巻く】     

【雪の残っているところ】     

【斜面に沿って歩いて行く】   

【高原ヒュッテ】   
 元々一直線の道だということもありますが、上りの際に道を確認しながら進んだこともあって順調に戻って行くことができました。やがて、下山道分岐まで戻りましたので、ここから巻き道を通って国師ヶ原に向かいます。

 まずは、しばらく急坂を下って行くのですが、このあたりの道が少しわかりにくかったですね。とりあえず下れるだけ下るといったところなのでしょうか。やがて巻いて行く方向に案内看板が出ていますので、斜面に沿って歩いて行くことになります。岩があって歩きにくい場所もありますが、特に危険個所はなかったですね。
 やがて、歩きやすい草原の道になり高原ヒュッテが現れます。現在は営業していないため荒れてきているようです。このあたりは、かなりの数の鹿がいて、人が近づいても適度に距離を置くだけで逃げようともしません。その後に見かけた鹿も同じでした。人慣れしているのでしょうかね。今まで、これほど近付いて逃げなかった鹿はいませんでした。

  国師ヶ原に着いた後は上って来た道を下ります。今日は長丁場でしたので、最後の緩やかな下りでも結構足にきていました。小刻みに休憩を挟みつつなんとか16時半前には駐車場所まで戻ってくることができました。
 
【じっとこちらを見ている鹿】   
 


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