あさまやま
 浅間山
登山日: 2010年11月7日(日)   標高:2524m(前掛山) 2404m(黒斑山)
    累積標高差 : − m(車坂峠から約550m)
    ※浅間山(2568m)は登頂不可


 11月7日(日)    車坂峠 6:10 → トーミの頭 7:20 → 湯ノ平口 7:50
   →  前掛山分岐 8:05 → 前掛山 9:05(〜15)
   →  避難壕 9:25(〜45) → 前掛山分岐 10:05
   →  仙人岳 11:15(〜25) → 蛇骨岳 11:40 → 黒斑山 12:05
   →  トーミの頭 12:15 → 車坂峠 13:05

 

 本日は浅間山に登ります。春先に警戒レベルが1となり、前掛山まで登れるようになってからずっと登ろうと思いつつ保留していた山でした。その前まではレベル2で、前掛山分岐までしか行けず中途半端だなと思っていたので、レベル1のうちに登ろうということですね。ちなみにレベル1でも浅間山への登頂は禁止されています。実際には前掛山手前の分岐から短時間で登れてしまうので、登っている人もいました。

 前日の男体山・太郎山を登った後、金精峠を越えて沼田インターから関越道・上信越道を通って車坂峠に向かいます。

【高峰ビジターセンター駐車場】 
  
【車坂峠】
 車坂峠は標高2000m弱ありますので、冬場は凍結が気になるところですが、到着時の峠付近の気温がほぼ0℃で特に問題なく到着することができました。駐車場は、高峰ビジターセンターにある駐車場を利用しました。高峰高原ホテルにも駐車場がありましたが、こちらは利用者用の駐車場のようです。トイレは、ホテル付近の公衆トイレが使用禁止になっていて、夜中に利用可能なトイレがありませんでした。ホテルやビジターセンターが開いている時には問題ないと思いますが。

 この日は車中泊をしたのですが、さすがに寒くて明け方は−2℃まで下がっていました。前日は早めに寝られたのですが、寒くて出られず結局6時過ぎの出発となりました。前日の男体山もそうでしたが、この時期はこのくらいで十分かもしれません。
 
【案内図】 

【中コース表コース分岐】 

【登山道】 
 
【霜で白くなった道】
 駐車場から車坂峠に移動して歩き始めます。最初にいきなり分岐があって中コースと表コースの分岐となっています。中コースの方が若干短い時間で登れますがほとんど展望はありません。表コースも最初のうちは展望はありませんが、合流地点手前あたりはなかなかの展望が広がっています。この日は行きは表コース、帰りは中コースを利用しました。

 まずは、樹林帯の道を歩いて行きます。疎林の中の笹の間の道を歩いて行きます。気温が低いせいか、霜でかなり白くなった場所もありました。しばらく登って行くと、赤いシェルターがあり、そこを過ぎると展望が広がっていました。
 展望所から浅間山の初お目見えです。手前にピークがあるため、このピークを越えて初めて浅間山を見ることができます。この後は、基本的に随所で浅間山を眺めながら歩くことができます。また、この展望所は北アルプスの眺めが見事で、思わぬところで早朝の素晴らしい景色を見ることができました。曇ってはいましたが、なかなかの景色でしたね。なお、表コースではもう少し手前でも見えるポイントがあります。

 北アルプスとはそれなりの距離がありますので、雪を被っていないとあまりはっきりとは見えないかもしれません。
 
【シェルター】

【曇り空と浅間山】  

【白くなった焼山〜火打山】  
 
【後立山連峰の山並み】 
 
【ザレた道の登り】 
 展望所からは一旦下ってザレた道を登り返します。やがて、中コースと合流してさらに進んで行くとトーミの頭です。ピークになっているだけあって、ここからの景色もなかなかのものです。富士山もきっちりと見えましたが、曇っていてちょっとすっきりしない感じですね。

 トーミの頭からさらに歩いて行くと、湯ノ平口と黒斑山への分岐があります。帰りには曇り空が晴れていることを祈って行きは湯ノ平口から回って行くことにしました。

【中コースとの合流点】  
 
【トーミの頭】 

【富士山】 

【穂高連峰から槍ヶ岳】   

【黒斑山方面(左)湯ノ平口(右)分岐】  

【草すべりの坂】
 
【正面に剣ヶ峰を眺めつつの下り】 
 
【笹原の道】  
 
【湯ノ平口 浅間山方面は左へ】  
 
【疎林帯を歩く】  
 分岐からは草すべりと呼ばれる急坂を下って行きます。確かに一気に高度を下げるのですが、九十九折れにきちんと道がついていますので問題ないでしょう。正面に剣ヶ峰を眺めながら下って行きます。やがて平坦な歩きやすい道を歩いて行くと湯ノ平口です。名前からして何か建物があるものと思っていたので、最初はこの分岐が何かわかりませんでした。

 ここは、浅間山荘から登る湯ノ平コースとの合流点です。浅間山荘からは結構登ってくることになりますが、車坂峠からのコースもピークを越えて下ってくるので、決して楽とは言えないようです。

【前掛山分岐 前掛山は正面 Jバンドは左へ】 
 
【仙人岳付近から鋸岳への稜線】 
 
【麓からの浅間山】 
 湯ノ平口からはなだらかに登って行くと前掛山分岐に到着です。正面は浅間山、左手はJバンドへ向かう分岐になっています。警戒レベルが2の時はここまでとなります。そのまままっすぐ浅間山方面に歩いて行きます。

 分岐からも緩やかな登りが続きます。道はだんだんザレてきて少し歩きにくい場所もありますが、なだらかな道のため特に問題はありません。ただし、この道が長く、延々と歩いているような気分になりました。下ってみるとたいした距離を登ったようには思えなかったのですが、登りは本当に長く感じました。

【延々と続くと思われたザレた道】 
  
【四阿山】
 
【立入禁止看板と浅間山への道】
 登りの途中では、北アルプスや上信越の山々を眺めることができます。特に北西にはどっしりとした四阿山を眺めることができました。四阿山に登った際にはガスっていて浅間山はほとんど見えなかったのですが、本当に近い距離にあるものです。

 やがて、立入禁止看板があり、ここを右手に曲がって行くと避難壕、そして前掛山への道があります。なお、立入禁止看板の奥は浅間山への道になっています。いつか登ってみたいものですが、この立入禁止が解除されることはないでしょうね。

【避難壕と前掛山】   

【前掛山への道】

【トーミの頭から鋸岳に続く稜線と奥の北アルプス】

【山頂の様子】  
 休憩は後回しにして、前掛山山頂に向かいます。予想していたとはいえ、やはり前掛山へ向かう稜線の風は冷たく強烈でした。気温は思ったよりは上がってきていたとは思うのですが、さすがにこれだけ強い風が吹くと厳しいですね。写真を撮っては手を温めるの繰り返しでした。このあたりからは、浅間山前衛の山々の全容を眺めることができるのですが、その奥に連なる北アルプスはとても印象的でした。

 やがて、前掛山山頂に到着です。本当に絶景が広がっていて、富士山から北アルプス、北信地方の山々などが一望できました。寒いながらも一生懸命写真を撮っていましたね。火口部もこれだけ間近で見ると迫力があります。あまりに大きくてカメラには全然納まりませんでした。

【前掛山山頂と浅間山火口部】   

【振り返って稜線と奥の四阿山】   

【浅間山火口部】 

【白馬三山】  

【恐らく鹿島槍ヶ岳と五竜岳】  
 
【避難壕を見下ろして】 
 
【分岐からJバンド(右)へ】 
 写真を撮れるだけ撮ったら急いで避難壕まで下って行きます。山頂では風が強くてとてものんびりできませんので、避難壕のそばでお昼としました。

 一休みしたら再び前掛山分岐まで下って行きます。登りでは苦労した長いザレた道も下って行くとあっという間でした。Jバンドの分岐を折れて、遠くからは険しそうに見える山々への道を歩いて行きます。山のとりつきまでは、見渡す限りの平野が広がっていて歩きやすかったです。右手に浅間山、左手にJバンドから連なる山を見ながら歩いて行きます。 
 
【Jバンドへ続く道】

【岩峰を見上げて】 
 
【急坂を九十九折れに登って行く】

【Jバンド入口 稜線に到着】 
 ちなみにJバンドとは帯状に連なる岸壁を指すようです。具体的にどこからどこなのかがわからないのですが、看板を見る限りでは、取りつきから稜線に出るあたりまでなのでしょうかね。

 急な坂を一気に登って行くのでなかなかしんどいですが、道は整備されていますので、見た目の鋭さと比較すると歩きやすいのではないかと思います。しばらく登って行くとJバンドを示す看板があり、ここからは稜線歩きとなります。最初は下から見えたように岩のごろごろしたような道を歩いて行きます。登山道は崖沿いについているわけではないので、それほど高度感はないと思います。
 
【岩場の稜線歩き】
  
【仙人岳への稜線と右奥に北アルプス】 
  
【仙人岳山頂の様子】 

【仙人岳山頂】  
 しばらくは岩場を歩いて行きますが、やがて歩きやすい土の道になってきます。岩場もそれほど急なところはないので、濡れている時でもなければそんなに歩きにくくはないと思います。

 稜線からは、少し振り返ると浅間山、右奥には白くなった北アルプスと絶景が広がっています。ただし、蛇骨岳以降は樹林帯に入るので、前掛山から見たように北アルプス全体を眺めることはできませんでした。それでもこの景色は見事なものです。仙人岳で少し展望を楽しみつつ休憩をした後、蛇骨岳を経て黒斑山を目指します。

【浅間山を眺めながらの稜線歩き】  

【蛇骨岳山頂】 

【ぬかるんだ道】  
 蛇骨岳を過ぎると樹林帯に入って行きます。このあたりからは、先に書いたように北アルプス方面は見えなくなります。ただし、浅間山方面はところどころ開けているので、浅間山は時々見ることができます。むしろ大変だったのはぬかるみで、どうも霜が溶けてできたようで、日当たりのいいところはかなり足をとられるような状況でした。逆に日陰のひんやりしたところは、ぬかるんでいないので歩きやすかったですね。ぬかるみと悪戦苦闘しているうちに黒斑山山頂に到着です。 

【黒斑山山頂からの浅間山】

【歩いてきた稜線を眺める】   

【黒斑山を振り返って】

【再び浅間山】  

【樹林帯を歩く】 
 黒斑山山頂は外国人観光客を始め大勢の人で賑わっていました。車坂峠からこのあたりまでは、短時間で来ることができるので手頃なのでしょうね。手頃ではありますが、ここから正面に眺める浅間山は本当に見事です。

 山頂は落ち着く場所がなかったのでそのまま進みます。トーミの頭に再び到着しました。このあたりでは、青空が広がっていて最高の浅間山を見ることができました。朝の曇り空からは想像できないような天気で、このような景色が見られて本当にうれしかったです。 
 最後の分岐は樹林帯の中コースを通って帰ってきました。車坂峠をもう1度撮るために一応車坂峠まで戻りましたが、中コースから直接駐車場付近に出られる分岐もありました。こうして、浅間山から無事下山したのでした。

 帰りは何気なく佐久にある日帰り温泉に寄ったのですが、なんとここの温泉からは、東西に広がる浅間山とその付近の山々を見ることができました。裾まで広がる浅間山は本当にスケールの大きい山です。最後まで浅間山を堪能することができた1日でした。

【ホテルサンアルピナ】     
 


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