みうね(さんれい) | |
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登山日: 2011年1月9日(日) | 標高:1893m(三嶺) |
標高差 : 名頃駐車場から約980m |
1月9日(日) | 名頃駐車場 6:35 → 登山口〜ルート誤り 7:15(〜40) | ||||
→ | ダケモミの丘 8:35 → 三嶺 10:05 → ダケモミの丘 11:15(〜35) | ||||
→ | 登山口 12:15 → 名頃駐車場 12:45 |
本日は三嶺に登ります。前日剣山に登った後、国道439号線を名頃に下って、ちょうど麓近くにあるいやしの温泉郷という日帰り温泉を利用しました。なお、見ノ越から名頃は1月11日以降は冬季通行止めになります。ただし、通行可能期間でも除雪があまりされていないようで、自分もスタックするなど決して走りやすい道とは言えませんので、四駆車でない場合は注意が必要でしょう。日帰り温泉も1月11日以降は冬季休業になります。このあたりを考えての計画です。ただし、この道路状況がわかっていれば、剣山から三嶺に向かうことはなかったかもしれません。 いずれにせよ、名頃駐車場で車中泊することにしたのでした。さすがにこの時期では、他に車中泊をしている車はありませんでした。 |
![]() 【名頃駐車場(下山時)】 |
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![]() 【公衆トイレ(冬季使用不可:下山時)】 |
この日は一時的に寒さが和らいだのか、明け方で−6℃でした。前日は早い時間に寝たので、早くに目が覚めてしまいました。まだ少し薄暗いうちから出発することにしました。最初は林道歩きだったこともありますね。なお、この駐車場にはきれいそうな公衆トイレもありましたが、冬季は凍結のため使用不可になっています。出発する直前に1台車が入って来たのを横目に出発です。 最初は三嶺林道を歩いて行きます。現在は一般車両は進入禁止となっていて、前日工事車両が出入りしているのを見かけました。最初から雪のある道を歩いて行きます。かなり固められて滑りやすいところもありますが、なだらなか道なのでなんとかそのまま歩いて行けました。 |
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![]() 【林道入口(下山時)】 |
![]() 【林道ショートカット登山道(下山時)】 |
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![]() 【林道歩き】 |
しばらく林道を歩いていると林道をショートカットする登山道がありましたが、トレースがあるようなないような感じでしたので、遠回りかもしれませんが確実な林道をそのまま歩くことにしました。ちなみに下山時に見たらそれなりにトレースがついていたので、この時期でもきちんと歩けるようです。 40分程林道を歩くと登山口に到着です。ここからは本格的な登山道になりますが、とりあえずノーアイゼンで歩いて行きました。そのままでも歩いて行けそうでしたが、今回はアイゼン歩きの練習も兼ねているので、少し登った後のなだらかな場所でアイゼンを付けることにしました。 |
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![]() 【三嶺登山口】 |
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![]() 【トレース分岐 左が誤り 右が正しい道】 |
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![]() 【トレースに沿って急斜面を上がるが・・・】 |
アイゼンを付けた後、先を見てみるとトレースが2手に分かれていました。実はこの後も分かれている場所はいくらでもあったのですが、基本的には再び合流します。しかし、ここでは左手の斜面を登るトレースを辿ったのですが、急斜面を半ばラッセルして登った挙句途切れてしまっていました。前日に入った人は引き返してしまったのだろうかと思い周囲を見ると、登るのにうってつけそうな尾根があります。結局戻ってもう一方のトレースを辿るとその尾根を登って行く道になっていました。正しい道はやや下っているため、知らないと誤った左手のトレースを辿ってしまうのではないでしょうか。 | |
![]() 【正しい道にはきちんとトレースが】 |
![]() 【やや急な斜面を登る】 |
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![]() 【ダケモミの丘分岐】 |
正しい道を辿り始めるときちんとしたトレースがついていました。また、ここからは登りが続きますしところどころテープもありますので、ルートはわかりやすいです。正しい道を歩き始めて1時間程でダケモミの丘と呼ばれる場所に到着です。ここは別ルートからの合流点になります。ただし、別ルートからのトレースはありませんでした。 この近くには、シカ防護ネットもありました。やはりシカによる食害の被害が結構出ているようでした。この丘からはトレースが2手に分かれていますが、どちらも同じような道でそのうち合流します。 |
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![]() 【案内看板】 |
![]() 【シカ防護ネット】 |
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![]() 【この頃には晴れ間も】 |
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![]() 【大岩が現れる】 |
合流した後はひたすら樹林帯を登って行きます。雪も思った程は深いところもなく、さすがに無雪期よりは歩きにくいのでしょうが、比較的順調に歩いて行くことができました。この頃には一時的に晴れ間も見えてきて、あまり期待していなかった展望にも少し期待が持てました。 樹林帯の登りをやや方向を変えて登って行くと、正面に大きな岩が出てきます。このあたりから、道が険しくなり、幅が狭くなったり急登になったりします。ここまでが歩きやすかっただけで、危険というほどではありません。やがて水場分岐がありましたが、さすがに水場への道は完全に雪に埋まっていました。 |
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![]() 【歩きにくい急登】 |
![]() 【水場分岐】 |
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![]() 【テキサスゲート】 |
さらに進むとテキサスゲートがあります。この少し前あたりからは、斜面をトラバースする道になっていますので慎重に歩いて行きます。普通に歩いていれば問題はないのですが、アイゼンを引っかけて転ばないようにというやや情けない事情によります。岩を巻くところもありますが、それまでと道幅も変わりなく普通に歩いて行けました。 しばらく歩くとトレースがほとんど見えなくなる場所がありました。ここは急斜面で、トレースが雪を被ってしまったようでした。ここだけは、ゆっくりラッセルしつつ登ってトラバースして行きます。ここを登ると稜線に出ます。山頂まで300mの地点です。 |
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![]() 【岩を左に巻く】 |
![]() 【やや登りつつトラバース】 |
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![]() 【稜線分岐 左が山頂 右が小屋方面】 |
実は道が険しくなってきたあたりから雪が降ってきてやや風が強くなってきていたのですが、この稜線に出ると凄まじい強風に曝されることになりました。寒さも去ることながら視界がかなり制限されるのが厳しかったです。また、このような強風の中ですのでトレースはほとんどかき消されてしまっていました。 救いだったのはここから300m程であることと、尾根をたどって行く道であることから比較的わかりやすかったことです。時々ずっぽりと太もも付近まで雪の中に足を突っ込みながら進んで行きます。登山道を外さなければ深くても膝くらいの積雪です。 |
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![]() 【吹雪の中の山頂】 |
![]() 【山頂の看板】 |
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![]() 【視界はほとんどなし】 |
300mという距離が非常に長く感じられましたが、ようやく三嶺山頂に到着です。当然視界は全くなく、山頂の看板以外は適当にシャッターを切ったものです。夏山の暴風雨や霧はまだ足元の地形が見えているのでいいのですが、雪山だと全てが真っ白でわかりにくいのが厳しいところです。 山頂で写真を撮ったらすぐに下山開始です。風の避けられる場所でジャケットを羽織りグローブを替えたら寒さはほとんど防げました。ただし、バラクラバもどきを装着しなかったので鼻が寒さで痛くなったのは少し怠慢だったでしょう。さすがに300m程ですので道はきちんと覚えていて、無事稜線分岐まで戻ってくることができました。小屋も見ておきたかったのですが、このような状況ですのでそのまま下って行きます。 |
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![]() 【下ってくれば青空も】 |
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![]() 【ようやく駐車場へ】 |
下って行くと時折青空も見ることができました。やはり山頂付近が厚い雲に覆われていたようです。ただ、だいたい予報通りだったとも言えるでしょうか。 下ってみると思っていた以上の人が登ってきました。結構この時期に登る人もいるようです。また、ほとんど全員が小屋泊(テントも?)のようで大きなザックを担いでいたのと、スノシュー&ストックの組み合わせの人が大半だったのが印象的でした。今回はピッケルも練習として持って行ったのですが、ピッケルを持っている人は皆無でした。比較的なだらかで危険な箇所がほとんどなく、スノシューを楽しめるのがこの時期でも歩かれている所以なのかもしれません。 |
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今回は太郎(剣山)と次郎(次郎笈)の眺めを期待して行ったのですが、残念ながら全く見ることができませんでした。ただし、いろいろと貴重な経験はできましたし、充実した雪道歩きはできたのではないかと思います。結局この翌日も曇りという微妙な天気で、なおかつ一気に気温が下がる予定でしたので、この日で切り上げて帰路についたのでした。ただ、何箇所かで讃岐うどんを食べて帰れましたので、1泊でしたが山も含めて四国まで来た甲斐があったかなと思います。 |