おうぎのせん | |
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登山日: 2011年5月8日(日) | 標高:1310m(扇ノ山) |
標高差 : 林道分岐から約640m |
5月8日(日) | 林道分岐 5:05 → 登山口 5:55 → 扇ノ山 8:10(〜35) | ||||
→ | 登山口 9:40 → 林道分岐 10:20 |
本日は扇ノ山に登ります。当初は氷ノ山もということも考えましたが、連休最終日ですので扇ノ山に絞ることにしました。結果としては、扇ノ山だけで精一杯だったというのが実際のところです。 扇ノ山へ登るルートはいくつかあるのですが、北側の河合谷のルートが一般的のようでしたのでこのルートから登ることにしました。しかし、ナビが変な道を示したため、遠回りをしたうえに悪路を通ることになりました。それでも無事に登山口にと思ったのですが、途中から路肩にかなりの残雪が出てきます。除雪はされているだろうと甘く考えていたのですが、ついには道路が雪に塞がれていました。今回はチェーンを置いてきたために断念することにしました。なお、現場には1台の車がチャレンジして引き返した跡が残っていました。 |
![]() 【河合谷コースは雪でアプローチできず】 |
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![]() 【林道分岐 右の道から】 |
先が見えなかったのでなんとも言えませんが、チェーンがあっても自分の車では厳しかったかもしれません。とにかくこの標高でこれだけの雪が残っているのは意外でした。 他の登山口からのアプローチを考えることにします。西側の林道からのアプローチは同じように雪に遮られそうでしたので、八東ふるさとの森のある南側からアプローチすることにしました。施設のあるところなら除雪されているかもしれないという狙いです。普通に溶けていただけかもしれませんが、なんとかふるさとの森までは行くことができました。ただし、その後の林道分岐以降は厚い雪に覆われています。ここで夜を明かすことにしました。 |
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![]() 【急速に溶けている雪】 |
![]() 【雪に覆われている箇所も多く】 |
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![]() 【雪が多く残っている林道にて】 |
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![]() 【スノーブリッジ 下に小川が】 |
翌日は早朝から出発します。期待していた天気でしたが、完全に曇っていて、単にガスが出ているのか急速に雪が溶けているせいかわかりませんが、かなり靄のようなものが出ていました。それでもこのあたりはまだ問題になるほどではありませんでした。 林道分岐から歩いて行きます。道中はかなり道が見えているところもある一方で、ほぼ雪で覆い尽くされているところもありました。淡々と歩く林道も雪道となるとそれなりに体力を消耗させられます。この日はこの山だけでしたので、疲労はそれほど心配する必要はありませんでしたが。 |
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![]() 【登山口】 |
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![]() 【最初は雪がなかったが・・・】 |
林道はそれなりの距離があるのですが、雪道で歩きにくいこともあって余計長く感じました。それも、最後林道の分岐を経てようやく登山口が見えてきます。雪解けが進んではいるが、まだ結構残っている状態ですね。 登り始めは雪がなかったので、日当たりのいい斜面はほとんど雪がないのかもしれないと思ったのですが、結果としては雪の残っているところが大半でした。この最初の坂を一登りしてからいきなりの試練があります。なだらかな樹林帯が続くのですが、地形に特徴がなくさっぱり方向がわかりません。今回さらに問題だったのは、GPSを紛失したこと以上に、当初登る予定だった扇ノ山から北側の地形図の写ししか持っていなかったことでしょう。 |
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![]() 【ルートの読みにくいなだらかな樹林帯】 |
![]() 【夏道の見えているところがてがかりに】 |
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![]() 【尾根を抜けられず】 |
頼りないガイドブックの5万分の1地図ですが、地図上北西方向に延びる尾根に乗ればいいというのはわかります。コンパスで方向を確かめながら尾根に乗る道を探します。むしろこのあたりは、帰路の方が大変になるような気がしていました。 やがて、夏道の一部が出ていたのに加えて、目的の尾根を見つけることができました。ただし、雪が腐っていて、あちらこちらで踏み抜かされたのには参りました。道もはっきりわかったわけではないですし、このあたりは正直いつ引き返そうかと思っていました。早朝で時間と体力がたっぷりとあるのと、帰り道の目安は付けつつ登っていたので、もう少し進んでみることにしました。 |
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![]() 【ようやく見つけた夏道】 |
![]() 【わかりやすい緩い登り】 |
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![]() 【露出している尾根道】 |
尾根への取付きが結構な急斜面で、一部凍っている箇所もあって手こずりましたがなんとか登ります。ここから尾根に沿って歩いたのですが、樹林帯があって遮られます。無理やり抜けてはみましたが、どうもルートが誤っている様子でした。このルート探索にこの日一番時間をかけたと思います。 結局、一番南西よりに夏道がありました。ここからは、雪に覆われている箇所も多いですが、わかりやすい地形で順調に進んで行きます。少しやせた尾根道では道が露出していて、登山道を示す案内までありました。このような状況下ではほっとさせられますね。 |
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![]() 【登山道案内】 |
![]() 【なだらかで視界のない場所へ】 |
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![]() 【坂を登る】 |
このまま山頂までというほど甘くはなく、再びなだらかな雪原が現れます。このあたりになると、ガスで視界がほとんどなくなっていて余計わかりにくくなっていました。進む方向と、登っているのか下っているのかに気を付けながら進みます。 その後もやや急な道になるとわかるのですが、再びなだらかな道になってわかりにくくなったりしつつもようやく山頂に到着することができました。特に素晴らしい景色を見られたわけではありませんが、無事に山頂にたどりついた達成感がありました。GPSがなかったからという言い訳をしたくなかったのもあったかもしれません。 |
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![]() 【再び視界のない場所へ】 |
![]() 【山頂看板】 |
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![]() 【山頂の様子 中央は避難小屋】 |
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![]() 【ガスに覆われた山頂からの展望】 |
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![]() 【数少ないテープを頼りに】 |
山頂にはベンチやきれいな避難小屋があります。このあたりでくつろぐにはいいでしょう。特に、避難小屋はきれいで長時間休憩をとるのに便利だと思います。もちろん宿泊するにも十分です。 このガスの中では当然山頂からの展望は期待できないので、避難小屋でお昼をとったら下山を開始します。雪の表面が見にくいせいか、登ったルートをきれいにたどるのは難しかったのですが、方向と登る途中で付けてきた目印を参考に下って行きます。露出した尾根道まで戻ることができた後しばらくは順調に下って行くことができました。 |
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![]() 【わかりやすい尾根道】 |
![]() 【樹林帯ではルート探し】 |
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![]() 【この夏道を見つければあとは一直線】 |
その後尾根から下るところまでは順調だったのですが、登っていた時に思ったように樹林帯でルートを見失います。見失うというよりは、この付近では方角を誤らずに進むしかないのかもしれませんが。やや東寄りにルートを探しながら進んで、ようやく登って来たルートを探し当てることができました。ここから登山口までは一直線です。 登山口からは再び分岐まで林道歩きです。登りでは随分歩いたように思えた林道でしたが、帰路は無事登れた達成感、安心感からかあっという間に林道分岐まで戻ってくることができました。歩いた時間は5時間程でしたが、その短時間の間でも結構雪が溶けてきていたように思えました。 |
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![]() 【登山口へ】 |
![]() 【ようやく林道分岐へ】 |
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![]() 【新緑の木々を眺めて】 |
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晴れと思って最終日まで登ることにしたこの日の扇ノ山でしたが、今回のGW遠征を象徴するような天候でした。残雪にも苦労をさせられましたが、登りきることができた充実感は格別でしたし、日本海側の山の積雪量の多さというのを改めて実感させられた登山となりました。いろいろとあった今回の遠征でしたが、膝の不安、仕事の忙しさでとても遠征などできないと思っていただけに、元気に数多くの山に登れたのは本当に良かったと思います。 |