りしりざん | |
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登山日: 2011年9月23日(金) | 標高:1719m(北峰) |
標高差 : 鴛泊港から約1710m |
9月23日(金) | 北麓野営場 8:25 → 五合目 9:25 → 長官山 10:30(〜40) | ||||
→ | 利尻山 11:40(〜12:40) → 長官山 13:35 → 五合目 14:25 | ||||
→ | 北麓野営場 15:00 → 足湯 15:30(〜16:00) → 鴛泊港 16:15 |
本日は利尻山に登ります。当初はこの前日に登る予定だったのが、台風が直撃してフェリーが出なかったために断念しました。それでも、台風は早い時間帯に通過したので、前日のうちに利尻山に渡って翌日早い時間から登りたいところでしたが、結局1日欠航となってしまったため、当日フェリーで渡ることになりました。 稚内フェリーターミナルには夜半に到着、翌朝早朝にターミナルに入ります。なお、駐車場は1日1000円となっています。フェリーは特に予約をしていなかったので、当日乗船券を購入しました。自分は登山の視点から利尻島へ向かう人の方が礼文島よりも多いと思っていましたが、実際は礼文島に向かう人の方が多かったです。3連休初日ということもあって、観光客で賑わっていました。 |
![]() 【稚内フェリーターミナル】 |
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![]() 【乗船を待つ人々】 |
始発の便に乗って利尻島へ向かいます。台風が去って晴れてはおりましたが、雲はかなり多く、利尻山付近を中心に厚い雲に覆われていました。船から眺める利尻島は素晴らしかったですが、雲がなければ見事な利尻山を眺めることができたのでしょう。 利尻島に到着したらすぐにタクシー乗り場に向かいます。無事タクシーに乗ることができましたので、すぐに利尻山の登山口となる北麓野営場に向かってもらいます。だいたい3キロ程で1000円+αくらいで着けると思います。運転手の方には沓形コースも勧められましたが、この雲の中ではあまり展望には恵まれないだろうと思い、予定通り北麓野営場からのピストンにしました。 |
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![]() 【雲に覆われた利尻山】 |
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![]() 【乗船したフェリー】 |
なお、利尻島のタクシーの台数は少なく、ちょうど出払っているとなかなか捕まらないこともあるとのことでした。一応名刺はもらっておきましたが、帰路は歩くことにしました。このあたりは、下山時刻をにらみながらになるでしょう。翌日のこともあるのでできるだけ早く戻りたいところですが、帰路はお昼過ぎの便の後は夕方までありませんので、この夕方の便に間に合えばいいかなという感じでした。 野営場では大々的に工事をしていて、ロッジのようなものを建てているようでした。その脇をすり抜けて登山口に向かいます。なお、野営場の入口にはきちんと駐車場があります。 |
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最初はよく整備された遊歩道のような道を緩やかに登りながら進んで行きます。やがて、登山道に入ったころ甘露泉水という日本名水百選にも選ばれているという水場があります。飲用水は十分持ってきていましたが、せっかくなのでいただくことにしました。 その後は比較的緩やかでよく整備された登山道を進んで行きます。歩きやすい登山道であったこともありますが、日帰り装備でザックが軽かったこともあって快調に進んで行くことができました。道中には合目を示す看板があっていい目安になります。 |
![]() 【利尻北麓野営場】 |
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![]() 【甘露泉水】 |
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![]() 【各合目看板】 |
途中ポン山への分岐を分けて進んで行きます。特にこれといった特徴もなく淡々と標高を稼いで行きますが、徐々に見晴らしのいい場所も出て来ます。フェリーに乗っていた時と同様に、島の周囲には青空が見えていましたが、山頂方向は完全にガスの中でした。 自分は今回、他の北海道の山々に登る時と同様に鈴を鳴らして歩いていたのですが、利尻島には熊がいないとのことでした。登山道の工事をしていた方の話では、熊はおろか鹿もいないとのことです。鈴を鳴らしている人がいないわけではないのですが、少ないなと思ったのはこんな理由からだったのでした。 |
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![]() 【ポン山分岐】 |
![]() 【緩やかな樹林帯の道】 |
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![]() 【携帯トイレブース】 |
また、利尻山の特徴として、一定間隔ごとに携帯トイレブースがあります。環境保護のために携帯トイレの使用を推奨していて、このようなブースがいくつも設置されているわけです。ただし、登山口にあるという回収ボックスは見かけませんでした。工事をやっていたので、その付近にあったのかもしれません。 登山道は徐々に急な道になって行き、胸突き八丁と呼ばれる場所は岩のごろごろした急登になっていました。また、少しずつガスの中に入って行くような感じで登って行きました。 |
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![]() 【島の周りには青空】 |
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![]() 【ハイマツ帯の道とガスに覆われた山頂方面】 |
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![]() 【胸突き八丁】 |
![]() 【岩のごろごろした道】 |
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![]() 【長官山山頂】 |
標高1000mを越えてさらに高度を稼いで行くと長官山に到着です。位置的には利尻山を正面に捉えるような位置にありますが、残念ながらガスの中で、どの方向に山頂があるのかすらわかりませんでした。ここまで一気に登って来たので、一息入れてから再び登り始めます。 長官山まではひたすら登りが続いていましたが、ここからは一旦稜線を緩やかに下って行きます。この晴れていたら気持ち良さそうな稜線を進んで行くと利尻岳避難小屋があります。利尻山避難小屋だと思うのですが、看板は利尻岳になっていました。 |
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![]() 【長官山からの稜線】 |
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![]() 【利尻岳避難小屋】 |
![]() 【ちょっとした岩場】 |
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![]() 【沓形コース分岐】 |
再び登りが続くようになってくると、ちょっとした岩場やザレた道が出て来ます。このザレた道がずるずる滑ってなかなか苦労させられました。よく歩かれていそうなルートを歩くとそれなりに進めるのですが、少し外すと踏ん張り切れずにずるずる下に滑ってしまうような感じです。 このザレた道の途中には沓形コースとの合流点もあります。このあたりからは尾根もやせていて危険とありましたが、そこまで狭い道ではなかったと思います。この道を登りきるとようやく北峰山頂に到着です。コースタイムを考えると思ったよりも早く山頂に着けました。 |
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![]() 【ザレた道】 |
![]() 【山頂へ】 |
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![]() 【山頂の祠】 |
利尻山の最高峰は南峰になりますが、南峰は進入禁止になっておりますので、この北峰までということになります。山頂はそこそこのスペースはありますが、それほど広い場所ではなく祠が設置されています。 山頂もやはりガスに覆われており、南峰ですら見えるかどうかという程度でした。とりあえず写真を撮って下山と言いたいところですが、すぐに下っても早く登って来てしまったので、長時間のフェリー待ちが必要になります。少しのんびりしていると、雲が途切れて僅かに太陽が見えた時間もありましたが、やがて再び雲に覆われてしまいました。 |
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![]() 【南峰方面眺め】 |
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![]() 【僅かに見えた太陽と青空】 |
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![]() 【山頂では青空が少し見える程度が限界】 |
その後、偶然同じタイミングで登って来た方と山についての長話となって、結局1時間程過ごすことになりました。その合間にも時々雲が途切れるのですが、結局すっきりとした景色を眺めることはできませんでした。 1時間休憩してもなお早いのですが、これ以上長居してもということで下山開始です。少し下ったところで、再び一時的ですが視界が開けて来ました。きっと、ずっと晴れていれば周囲をぐるっと囲む海の眺めが素晴らしいのでしょう。ザレた道を慎重に下って行きます。 |
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![]() 【少し下ったあたりで視界が開けて】 |
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![]() 【稜線を振り返って】 |
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![]() 【避難小屋と稜線】 |
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![]() 【左奥に礼文島】 |
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![]() 【ハイマツ帯の斜面を眺める】 |
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![]() 【登山口へ】 |
ザレた道を下ってしまえば、多少岩のごろごろした道はありますが、比較的歩きやすい道が続きますので順調に下って行きます。結局登山口には15時には到着することができました。時間に余裕がありますので、そのまま車道脇の歩道を歩いて鴛泊港まで向かいます。 だいたい所要時間は1時間程度で、17時のフェリーには十分時間がありましたので、途中足湯に寄って行くことにしました。ちょうど地元の方がいたので、利尻島の話をいろいろ聞かせてもらいました。やはり利尻山頂は雲に覆われることが多く、なかなかすっきりと晴れることはないようです。 |
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![]() 【真っ直ぐ続く道を歩く】 |
![]() 【足湯へ】 |
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![]() 【鴛泊港フェリーターミナル】 |
足湯でのんびりした後は鴛泊港へ向かいます。港ですから、海抜0mまで下って来たことになります。登るにしても下るにしても、なかなか海抜0mからというのもないでしょう。 鴛泊港でのんびりして17時のフェリーで稚内に戻りました。かなり余裕のある行程だったように思えましたが、結構疲れていたようで、船の中ではぐっすり寝ていたようです。台風で待って2日越しで登った利尻山、すっきりとした天気の中での登山とはなりませんでしたが、ところどころでは景色も見えて充実した山歩きができたと思います。 |
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