にっこうしらねやま
 日光白根山
登山日: 2011年10月7日(金)   標高:2578m(日光白根山)
    標高差 : 菅沼登山口から約840m


 10月7日(金)    菅沼登山口 5:40 → 弥陀ヶ池 7:20 → 日光白根山 8:25
   弥陀ヶ池 9:20 → 菅沼登山口 10:40

 

 本日は日光白根山に登ります。3連休に1日の休暇をつないで、会津や尾瀬の山々を巡る予定だったのですが、日本海に雨雲が残っていてその影響が出そうだったので、少し内陸の日光の山にしました。ちなみに天気予報自体は、会津、尾瀬、日光のいずれも晴れで、多少ガスがかかってもそれなりの天気になるのではないかと登る前はかなり楽観していました。基本的には天気は回復して行く予定でしたので、当初悪くてもというのもありました。

 日光白根山は、ややルートは長いですが、紅葉や五色沼、前白根山からの展望などを期待できるルートをとるために、最初は湯元温泉の駐車場に向かいました。

【菅沼登山口駐車スペース(下山時)】 
  
【登山口石碑(下山時)】
 夜明け前に無事到着することができたのですが、星が一部に見えていたものの時々小雨がぱらつく状態でした。風もそこそこ吹いていて、これは思った以上に天気が悪いかもしれないと思い、最短で登れる菅沼登山口に移動します。天気が良ければ前白根山からぐるっと回ることができますし、天気が悪ければすぐに下ることができると思ったからです。結果としては、登山口を移動していなければ、山頂まではとても着けなかったでしょう。

 菅沼登山口には既に数台の車が駐車しており、テントを張っている方もいるようでした。特別駐車場所というのはなさそうですが、道が広々としていますので、脇に並べて駐車します。

【真っ直ぐ続く林道(下山時)】 

【看板より右手へ(下山時)】 
 空はどんよりとした感じでしたが、雲が薄くなって青空が見えそうな場所もあり、この時点ではまだまだ楽観的でした。回復傾向にあるのなら急いで登る必要もないと思ったのですが、この後の日程のこともあって夜明け直後に出発しました。
なお、出発時点から小雨が降り続いています。

 最初は真っ直ぐ続く林道を歩いて行きます。下りでは見事に続く道という感じでしたが、登りでは暗がりの道でしたのでやや不気味な感じでした。突き当たりに看板があってここを右手に入って行きます。すると河原のような石がごろごろ転がった道に入って行きます。特徴のない場所が続きますが、テープなどもあって問題なく進んで行きます。

【行く手の山々を眺める(下山時)】 

【河原のような道を歩く(下山時)】 
 この河原のような道を進んで行くと、徐々に登りになって樹林帯の登山道に入って行きます。このあたりからは、比較的緩やかではありますがひたすら高度を稼いで行くことになります。道は比較的歩きやすいですが、雨でやや歩きにくくなっている箇所もありました。

 標高が2000m付近になってくると、雨が雪に変わってきました。雨自体がそれほど強くはなかったので、大雪になることはないでしょうが、山頂付近はそれなりに積もっているのではないかと思ったのでした。樹林帯を登って行くとようやく弥陀ヶ池に到着です。

【登り始めは青空も】 

【徐々に雪が積もって】 
 
【弥陀ヶ池】

【山頂方面分岐】
 天気が良ければ見事な景色が広がっているのかもしれませんが、この時は周囲がガスに覆われていたためにほとんど景色らしい景色はありませんでした。そのまま湖岸の木道を歩いて行きます。木道を下ったあたりの水たまりのような場所を過ぎると、五色沼と山頂方面の分岐がありますので、そのまま山頂方面に向かって行きます。

 この付近からは登山道にもきっちり雪が積もっていますが、表面に積もっている程度で靴のソールが埋まるかどうか程度でしょうか。やがて徐々に急な登りになって来ます。順調に登れたのであれば、もうひと登りといった感じでしょうか。

【徐々に雪道に】 

【雪道を登る】

【雪景色】

【岩場を登る】

【樹木についた雪】 

【山頂分岐】
 登って行くに連れて風が強くなってきます。少し登ったあたりからは相当風が強くなってきますが、もう一息と思って登って行きます。この時は登りでしたし、背中に風を受けるような感じでしたのでまだ良かったのでした。周囲の木々を見ると霧氷がついており、風の強さを物語っていました。ちなみに写真では比較的くっきりと写っていますが、視界はあまりありませんでした。

 登って行くと岩場の登りになってきます。この岩場の登りあたりからが一番強烈な風が吹いていて、岩場を乗り越えたあたりではよろけてしまうほどでした。この凄まじい強風の中を進んで行くと山頂分岐があります。ここから一旦少し下って再び岩場を登って行くと山頂に到着です。

【岩場の山頂】

【山頂看板 温度計は−3℃】

【当然展望はなく】
 山頂では写真だけ撮って岩陰で少し休憩します。もちろん展望はなく山頂の温度計は−3℃となっていました。指先や顔は冷たかったものの、体はレインウェアだけで凌げたのは、時期が時期だけにあまり気温が下がっていなかったというのがあるのかもしれません。

 山頂で少し休憩をしたら下山開始です。分岐までは少し滑りやすくなっている岩場に気を付けながらも順調に戻って行きます。問題はここからで、向かい風になるせいで露出した顔に当たる雪が冷たく、また痛いという状態でとても進むことができませんでした。
 
【雪の積もった岩場を下る】

【再び弥陀ヶ池へ】

【道中より振り返って】 
 山頂の反対側から下って行く選択肢もありましたが、そちらが順調に下れる保証もなかったうえに、ちょうど下山して行く方がいたので意を決して下ることにしました。ひたすら耐えながら下って行きます。既に痛いという感覚を過ぎていたように思えます。救いはあまり距離がないことで、弥陀ヶ池がそろそろ見えてきそうなくらいまで下ってくるとようやく落ち着いて来ました。

 弥陀ヶ池まで戻ると何事もなかったかのような状態でしたが、山頂方向からは唸るような風の音が聞こえていました。そのまま下って行きます。
 
【下山時には晴れ間も】

【登山口へ】
 平日ではありましたが、さすがは百名山ということで結構登って来ている方も多かったです。強烈な吹雪も昼になって気温が上がって来れば穏やかになってくるのかもしれません。樹林帯に入った後は順調に登山口まで戻ってくることができました。登山口手前付近では太陽も見え隠れしていて、あれだけ吹雪かれたことも忘れてしまうくらいでした。

 なお、かなり下ってきてからザックカバーを飛ばされていたことに気付きました。それだけ厳しい状況だったということでしょうか。結局山頂ピストンになったために思った以上に早く下って来ることになりました。登っただけの登山になってしまったのは残念でしたが、そこから得た教訓も多かったのではないかと思います。  
 


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