ちょうせんいわ・まんかんほう・たかくさやま
 朝鮮岩・満観峰・高草山
登山日: 2012年1月2日(月)   標高:330m(朝鮮岩) 470m(満観峰) 501m(高草山)
    累積標高:約1400m


※自宅〜登山口は略 満観峰から鞍掛峠への正規の道は山頂よりほぼ南西へ(北西から回る道は旧登山道で藪道)

 1月2日(月)    自宅 6:00 → 朝鮮岩 6:50(〜7:10) → 丸子富士 8:10
   満観峰 8:40(〜9:50) → 舟川・逆川分岐 10:10
   鞍掛峠 10:55 → 高草山 11:40(〜55) → 鞍掛峠 12:30 
   日本坂峠 13:10 → 小坂 13:40 → 自宅 14:40

 

 本日は近場の山々を縦走します。本当は多少は遠くまで足を伸ばす予定だったのですが、天気がぱっとしなかったので近場の山々を歩くことにしました。朝鮮岩は初日の出で登っていますが、それ以外の山は登山を始めた頃以来登っていなかったこともあります。また、この付近の地形図の登山道が実際の登山道と一致しなかったので、GPSを持って行って現在の登山道と比較してみようという狙いもありました。

 まだ未使用の三脚があったので、夜明け前に登って今回こそはと思ったのですが、相変わらずの寝坊で山頂で夜が明けるくらいの出発となってしまいました。とはいえ、出発時はまだ暗闇の中です。

【朝鮮岩山頂】

【山頂からの静岡市街地の眺め 左奥の富士山は見えず】
 
【本日唯一のロープ場】
 登山口まで歩いて行くと、いつものように登って行きます。さすがに何度も登っていますので、特に何も考えずとも進んで行けます。小野寺まで登り、その裏手からやや急な道を登って行きます。一気に高度を稼いだ後、一旦下って登り返すと朝鮮岩山頂に到着です。

 既に夜明けの時間は過ぎていましたが、雲が多く明るくはなって来ましたが太陽は全く見えませんでした。また、富士山も全く見えませんでした。その後、毎日朝鮮岩に登っているという方が登って来ましたが、前日の元日の方が太陽の一部が見えた上に、富士山もくっきり見えていたとのことでした。

【樹林帯のアップダウン】

【モノレールと茶畑】

【台風の爪痕か】 
 山頂では、登る直前に抜いたお婆さんと孫の2人としばし話していましたが、まだ先は長いので先に進むことにします。

 まずは、山頂を過ぎて間もなくの場所に急な登りがあり、この日唯一のロープ場があります。ただし、ロープを使うほどの場所ではないと思います。その後は、樹林帯の道をアップダウンを繰り返しながら進んで行きます。歩きやすい土の道で、これほど歩きやすかったかなと思いつつ進んで行きます。道中にはモノレールや茶畑など、この付近らしい景色もあって、このような景色を眺めながら進んで行きます。

【前回滑って苦労した道も乾いて歩きやすく】

【藪が刈り払われた道】

【徐々に光が射しこんで】
 今回このコースを歩くに当たっては、朝鮮岩から先は昨年の台風の影響で倒木に道が塞がれている箇所が随所にあると聞いていたのですが、見事に整備されていてそのような箇所は1箇所もありませんでした。それどころか、前回歩いた時は雑草が生い茂って藪っぽくなっていた箇所もきれいに刈りはらわれていて、登山道は快適そのものでした。ボランティアで整備されている方がいるとのことですが、本当に感謝ですね。

 その後しばらく歩いていると、登山道に日が射し込んで来ました。ずっと雲に隠れていた太陽が雲の上に現れて来て日の出の時のような光が射しこんで来たのでした。

【遅れて御来光?】

【紅葉台】
 元日は外出しなかったので、事実上今年最初の御来光(?)を眺めたら先に進みます。すると紅葉の残っている紅葉台と呼ばれる場所に出ました。確かに、なぜかこの周囲だけ紅葉している木があって、時期が時期だけに大方枯れているのですが、一部は光が当たればまだそれなりに鮮やかでした。温暖な地とはいえ、さすがにこれだけ時期がずれているのには驚かされます。ちなみに、紅葉は下山時にも山腹にちらほら見かけました。

 紅葉台を後にしてしばらく進むと分岐があって、丸子富士に登るルートとトラバースするルートがあります。展望がない山であることはわかっていますが、体力作りも兼ねているので寄って行くことにします。

【枯れかけてはいるものの光が当たるとまだ鮮やかだった紅葉】

【左のトラバース道と右の丸子富士への急登】 
 これまでのなだらかな道とは違って丸子富士への道は急登になります。とはいえ、それほどの標高差はないので、一気に登ると山頂に到着です。展望はなく、三角点や小さな祠及び看板があります。また、真新しいバインダーにノートが入っていていろいろ書けるようになっていました。このような地味な山にノートを置くのもおもしろいなと思いました。

 その後丸子富士を下りますが、こちらも急になっており、ザレた道を慎重に下って行きます。下った後は再び満観峰へ向けての最後の登りとなります。

【山頂三角点】 

【小さな祠と小さな看板】

【荒れた茶畑の脇を通る】 
 
【小坂登山口(左)分岐】

【開けて来ると間もなく山頂へ】
 なお、登る前に小坂への分岐があって、小坂から登って来た場合にはここで合流することになります。このあたりには茶畑が広がっていますが、荒れ放題になっていて、今は放棄されてしまっているのでしょうか。

 樹林帯を抜けて視界が開けて来ると満観峰に到着です。満観峰山頂は切り開かれていて広々としています。富士山の展望台として人気のあるこの山は、これだけ広々とした山頂でも埋まってしまうくらい登る人がいる時もあるようです。

【広々とした満観峰山頂】

【うっすらと見えて来た富士山】

【荒れた斜面も登山道は問題なし】
 朝鮮岩ではさっぱり見えなかった富士山ですが、満観峰では少しは見えて来ました。それでもかなり霞みがかっていて、肉眼ではよく見えますが、写真ではあまりくっきりとは写らない程度でした。山頂では富士山を撮影している方がいて、その方から富士山撮影のあれこれについて話を聞いているうちに随分時間がたっていたようです。なんと1時間以上も山頂で過ごした後、先へ進むことにしました。

 この後素直に鞍掛峠に下って行けばいいのですが、地形図に載っている北西に下った後南に向かうルートが気になったので探しに行くことにしました。

【逆川舟川分岐看板 舟川へは一度下ったこと有】

【正面が旧登山道(?) 左が満観峰へ登る道】

【樹木や竹が徐々に密集した場所へ】
 北西に下って行くとそれらしき分岐がありましたが、とても道には見えないのでそのまま進んでみることにします。そうすると逆川舟川分岐まで来てしまったので、やはり南に向かう道は正規のルートとしては既にないことになります。すると、地形図上に載っている道はあの場所しかないということで一旦戻ります。

 戻ってみるとそれなりの道のようにも見えます。やや足元の枯れ木がうっとうしいですが、進めなくもないので、行けるところまで行ってみることにしました。途中樹木や竹が密集しているところがあって、やや通過に難儀しますが、藪を漕ぐというほどでもなく、とりあえず進んで行けました。 

【登山道に合流】

【宇津ノ谷方面(右)分岐 高草山は左へ】

【やや色褪せた紅葉】
 少し道がはっきりして来たかなと思われた頃、左上部に古い小屋らしきものが見えてきて、斜面を登ってみるとあっさり登山道に合流してしまいました。ここからは、満観峰から鞍掛峠に向かう道になります。確かに歩いて来た道は、満観峰という山頂を目指す場合には通ることのない道でしょう。昔峠越えをした頃の名残でしょうか。いろいろと思いを馳せるのもおもしろいものです。

 途中、宇津ノ谷方面への分岐を経て、なだらかで歩きやすい道を進んで行くと鞍掛峠に到着です。ここは、高草山方面への分岐になっていると同時に花沢方面への分岐にもなっている交通の要衝と言ってもいいでしょう。

【歩きやすい登山道】

【鞍掛峠】

【お茶畑の脇を登る】
 鞍掛峠からは再び登りになります。お茶畑を脇に見ながら一気に高度を稼いで行きます。その後、なだらかな道ややや下る道もありますが、高草山へ向けて着実に高度を稼いで行きます。このあたりは、農道が近くまで通っているせいか結構茶畑が多かったです。静岡に住んでいるせいかいつもの景色のように思えますが、他県の方が見ると結構珍しい景色にも見えるとか。

 その後も着実に登って行くと、石脇・坂本から登って来る道と合流します。この分岐を過ぎると間もなく高草山山頂に到着です。 

【なかなか立派な433m峰】

【石脇・坂本方面分岐】
 場所により駿河湾を眺めたり周囲の山を見られたりする場所はありますが、全体的にはあまり展望のいい山とは言えないかもしれません。登って来る登山者を見ていると、結構すぐに下って行く方やトレランをしている方が多かったです。高草山はこの日のルートでは最高点になります。

 高草山まで一気に登って来ましたので、ここで一旦休憩をした後再び元の道を下って行きます。本当は、そのまま下って焼津駅から電車で帰ることも考えたのですが、一昨年の逆ルートになるので、違うルートで帰ることにしました。

【山頂の祠】

【山頂の電波塔】
 
【満観峰を眺める】

【林道を横切って下ると花沢の里 日本坂峠は林道を進む】
 鞍掛峠まで戻った後は花沢の里への道を下って行きます。逆に駐車場のある花沢の里から満観峰へ登る場合はここを登って来ることになります。

 しばらく下って2箇所林道を横切って下って行きます。3箇所目のやや立派な林道を横切らずに林道をそのまま進んで行くと日本坂峠への登り口があります。ちなみにこの3箇所目の林道を横切る箇所には花沢の里を案内する看板しかないようでした。

【花沢集落方面】

【ここにも紅葉が】

【登り始めから倒木処理の跡】
 日本坂峠への登り口ですが、なんと通行止めになっています。ここを通れないと、満観峰に登り返すしかなくかなり厳しいなと思っていると下って来る人がいて、今は通れるとのことでしたので、お言葉に甘えて通ることにしました。ちなみにこの方はボランティアで倒木処理を毎日やっている方でした。こうした方のおかげで通れるようになっているのだと思うと頭が下がります。

 日本坂峠への道は随所に倒木や土砂が一部崩れた跡があり、台風の爪痕が色濃く残っていました。特に日本坂峠の手前は、倒木が入り乱れており、倒木処理をする前はとても通れる場所ではなかったことが容易に想像できました。 

【随所に倒木が】

【日本坂峠】

【小坂方面の倒木】
 倒木地帯を抜けると日本坂峠に到着です。ここは満観峰から花沢山へ向かう道にもなっており十字路になっています。花沢山へも登っておきたいところでしたが、無理に通らせてもらっていることもあり、それはまた復旧した時に登らせてもらうことにしてそのまま小坂方面に下って行きました。

  小坂方面にも倒木はありましたが、それほどひどくはなく順調に下って行くことができました。しばらく下って行くと登山道から林道に出ます。林道を少し歩くと、林道をショートカットするような登山道がありますので、そこを下ります。

【左の丸子富士から右の朝鮮岩までの山並み】 

【林道より登山口を振り返る】
 この登山道が少し藪っぽかったのですが、途中から完全に倒木帯に入りとても進めなくなりました。ちょうど、前を歩いていた年配御夫婦が道を無理やりそれて林道に上がって行くのに合わせて林道に出ました。ここは、林道を進めばいいことからあえて整備をしていないのかもしれません。

 少し御夫婦とお話をした後、先に行かせてもらうことにして、ひたすら下って行きます。途中、満観峰登山口駐車場もありました。花沢の里だけでなくこちらにもきちんとした駐車場があったようです。

【凄まじい倒木の山】

【満観峰小坂登山口駐車場と公衆トイレ】

【小坂と言えばみかん】 
 その後小坂のみかん畑や茶畑を眺めながら下って行きます。下り終わった後は住宅街を抜けて自宅に向かいます。さすがにここからでは遠く、結構いいペースで歩いても1時間はかかってしまいました。散歩ならいいのですが、さすがに登山靴では歩きにくいです。

 こうして、今年の初登りは自宅を出発点としたコースとなりましたが、なかなかいい運動になりましたし、面白いコースだったのではないかと思います。富士山が良く見えていたらさらに素晴らしかったでしょう。また、機会があれば少しコースを変えて歩きたいと思います。

【1時間かけて自宅へ】
 


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