いおうだけ | |
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登山日: 2012年1月8日(日) | 標高:2760m(硫黄岳) |
美濃戸口から約1270m |
※往復で異なる道を通っている箇所あり 登りでは赤岳山荘までピックアップ
1月8日(日) | 赤岳山荘 5:40 → 赤岳鉱泉 7:30(〜8:05) → 赤岩の頭 9:30 | ||||
→ | 硫黄岳 9:55(〜10:45) → 赤岳鉱泉 12:00(〜15) | ||||
→ | 美濃戸 13:20 → 美濃戸口 14:05 |
本日は硫黄岳に登ります。前日に北横岳に登った後、小淵沢に移動して道の駅で車中泊をしました。さすがに、登山口の美濃戸口では気温が低すぎて厳しいということで、若干ですが標高の下がる小淵沢に移動したのでした。それでも標高は1000m弱で−6〜7℃という状況でしたが、その後に美濃戸口に移動した時には−15℃でしたから、それに比べればずっと暖かかったと思います。 移動もあまりなく余裕をもって2日目を迎えられると思っていたのですが、思っていた以上に今までの疲労があったのか予定していた時間に起きられず、美濃戸口に到着したのは午前5時過ぎとなりました。 |
![]() 【美濃戸山荘(下山時)】 |
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![]() 【北沢(左)南沢(右)分岐(下山時)】 |
美濃戸口の駐車場は、昨年来た時からは随分整備されていて、段々に3箇所に分かれていました。昨年同様に事務所は閉まっていましたので、下山時に駐車料金を払うことにして準備をしたら出発です。なお、駐車料金は1日500円になります。美濃戸にある各駐車場はだいたい1日1000円だったと思います。ただし、こちらは冬季は4WDスタッドレス車でなければ入れません。この日の路面の状況なら行けなくもないような気もしましたが、いくつかある急坂で詰まってしまうかもしれません。 | |
![]() 【雪の積もった林道歩き(下山時)】 |
![]() 【橋を渡った後は登山道(下山時)】 |
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![]() 【川の雪景色(下山時)】 |
美濃戸口から美濃戸までは1時間程度歩く必要があるのですが、偶然通りかかった車にピックアップしてもらい美濃戸まで入ることができました。本当に運が良かったですね。愛知県の方で1月に1回は八ヶ岳の山に登っているというベテランの方で本当に感謝でした。この1時間の短縮がとてもありがたく感じられるほどあまり調子が良くなかったとも言えると思います。 赤岳山荘に到着後は、美濃戸山荘まで緩やかな道を登って行きます。ここで北沢南沢の分岐がありますので、北沢へ向かって歩いて行きました。こちらのルートは初めてになります。 |
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![]() 【雪を被った木道】 |
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![]() 【樹林帯の道】 |
こちらのルートは最初はひたすら林道歩きになります。途中気付いた範囲では2箇所程ショートカットらしき道がありますが、そのまま歩いてもたいして変わらないでしょう。特に重い荷物を担いでいる時は、多少遠回りでも一定の速度で歩ける林道歩きの方がいいかもしれません。 結構歩いて来たなと思った頃に林道が行き止まりになっていて川を渡る橋が出て来ます。この橋を渡った後は登山道になります。登山道と言っても相変わらずのなだらかな道が続いて歩きやすいです。結局、標高はそれなりに稼いで来ていますが、本格的な登りもないまま赤岳鉱泉に到着です。順調そうに見えますが、道中はとにかく眠くて眠くて大変でした。日頃の寝不足が影響したのでしょうか。 |
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![]() 【赤岳鉱泉名物!?】 |
![]() 【埋め尽くされたテント】 |
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![]() 【赤岳鉱泉】 |
赤岳鉱泉に到着すると名物とも言えるアイスキャンディが出迎えてくれます。初めて見ましたがなかなかの迫力です。どのように登って行くのか興味はありましたが、下山時もちょうど登っている人はいませんでした。 アイスキャンディの脇を過ぎるとテント場と赤岳鉱泉の建物があります。この寒い中でもやはり好天の3連休のせいか埋め尽くされる程のテントが張られていたのには驚きました。いつかは雪上テント泊に挑戦することもあるのでしょうか、チャレンジするとしてもかなり先のことになるでしょう。 |
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![]() 【硫黄岳登山口】 |
![]() 【振り返ると赤岳〜中岳〜阿弥陀岳】 |
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![]() 【樹林帯を歩く】 |
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![]() 【樹林帯を抜けて広がる青空】 |
赤岳鉱泉の入口は出発の準備をする人達で賑わっていました。時間的に既に出発している人も多いでしょうが、まだこれからという人も多かったです。ちなみに、硫黄岳登山口はこの赤岳鉱泉の入口の目の前になります。ここで、ストックをしまい、ピッケルアイゼンを装着して出発します。やはり慣れないせいか少し時間がかかりました。 硫黄岳への道は、最初は緩やかな道が続きますが、大同心やジョウゴ沢への分岐などを経た後は、樹林帯の九十九折れの登りがひたすら続きます。登山道はほどよく雪が積もっており歩きやすかったです。 |
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![]() 【南八ヶ岳の山々が一望に】 |
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![]() 【雪深い急坂へ】 |
この樹林帯の道で一気に高度を稼いで行くと、やがて樹林帯を抜けて青空が見えてきます。硫黄岳の山頂らしきものが見えてきて、もうすぐのようにも思えますが、山頂まではもう少しあります。しかし何よりも素晴らしかったのは、この付近からは南八ヶ岳の山々の大展望が広がっていることです。山頂に行けばもっと高い位置から見られることがわかっていても、何度も写真を撮ってしまいました。 その後はさらに急な坂を登って行きます。雪深いところもありますが、よく歩かれているので特に問題はありません。大雪が降った後雪崩の恐れがあるのはこのあたりなのでしょう。 |
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![]() 【赤岩の頭を越えて山頂を目指す】 |
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![]() 【北アルプス南部もくっきりと】 |
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![]() 【南八ヶ岳の山々と赤岩の頭を振り返って】 |
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![]() 【風に飛ばされて雪の少ない斜面】 |
![]() 【岩場の右脇を通る】 |
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![]() 【道幅はそこそこあるトラバース】 |
登りきったあたりが赤岩の頭になります。ここまで登って来ると山頂までもう一息といったところでしょうか。実際はそれなりの斜度はありますが、山頂までは緩やかな稜線が続いているように見えます。 その後、冬季は通行止めになっているオーレン小屋分岐を経て登って行きます。このあたりからは、風で雪が飛ばされるのか雪がかなり少なくなって来ます。地肌が見えている箇所はやや歩きにくいですが、岩場ではないのでそれほど支障はないでしょう。また、このあたりからは風が一気に強くなって来ます。山頂目前ですが、ここでゴーグルなどを装着している方もいました。 |
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![]() 【広々とした山頂】 |
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![]() 【頂上碑】 |
最後は目の前に岩場が迫って来ますが、これを右に巻いて行きます。このトラバースが唯一注意を要するようにも見えますが、道幅は十分ありますので普通に歩いて行けば問題ないでしょう。ここを通り過ぎると山頂に到着です。実際の山頂は火口脇にあたるようですが、多くの人が集まってもいいように頂上碑などをこの広々とした場所に設置しているようです。それにしても、これだけ広々とした場所があるとは思っていなかったので驚いてしまいました。また、見事なパノラマの景色が広がっていますが、やはり風も強いのか雪があまりありませんでした。 | |
![]() 【左奥の蓼科山と天狗岳】 |
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![]() 【霧ヶ峰と北アルプスの山々】 |
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![]() 【浅間山】 |
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![]() 【中央アルプスの山々】 |
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![]() 【穂高連峰】 |
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![]() 【槍ヶ岳】 |
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![]() 【火口脇を歩く】 |
山頂からは見事な絶景が広がっています。北アルプス北部こそ少し雲がかかっていましたが、北アルプス南部から中央アルプス、南アルプス北部に至るまでよく見通すことができました。また、北側には浅間山もよく見ることができます。そして、もちろん南八ヶ岳の山々は素晴らしかったです。この日はどの山も入山者が多かったようで、よく見ると山頂に人影を見ることもできました。 その後火口脇を歩いて、やや遠目ながら火口を眺めて歩きました。このあたりが本来の最高点、山頂であるようです。 |
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![]() 【爆裂火口と頂上碑のある方向を眺めて】 |
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![]() 【阿弥陀岳】 |
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![]() 【赤岳】 |
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![]() 【横岳】 |
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![]() 【甲斐駒ケ岳と仙丈ケ岳】 |
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![]() 【横岳〜赤岳〜阿弥陀岳】 |
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![]() 【赤岳鉱泉登山口へ】 |
山頂の風ははこの時期の南八ヶ岳としてはかなり穏やかだったと思いますが、それでも時々吹く風は冷たく、相変わらず写真を長時間撮るのには苦労してしまいました。冬山にはほとんど登らないので、慣れていないのもあるのかもしれません。結局、寒いながらも素晴らしい景色が広がっていたこともあり、1時間近くも過ごしてしまいました。 美濃戸口までは結構ありますので、11時前には下山開始です。道に険しい箇所はありませんので、下りは至って快調でした。 |
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赤岳鉱泉まで戻った後はアイゼンを外してさらに下って行きます。滑りやすくもなるでしょうが、やはりアイゼンを外すと快適に歩くことができます。アイゼンを装着する機会が少なくて慣れていないこともあるでしょう。 その後、美濃戸まで戻り、少し休憩した後美濃戸口まで戻りました。朝は体が重くひどい眠気に悩まされましたが、下りは順調でした。昨年、膝を痛めて苦労して戻った道だけに余計そう感じたのかもしれません。この2日間は比較的登りやすい山を選んだつもりでしたが、予想以上にハードな山登りとなりました。しばらくは忙しくて思うような登山はできなさそうですが、夏山に備えて体力は落とさないようにしないといけないなと実感した山行でした。 |
![]() 【ようやく美濃戸口へ】 |
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