だいぼさつれい
 大菩薩嶺
登山日: 2012年2月12日(日)   標高:2057m(大菩薩嶺)
    標高差:駐車場から約1030m


 2月12日(日)    駐車場 6:55 → 丸川峠 8:25 → 大菩薩嶺 9:45(〜55)
   雷岩 10:00(〜20) → 大菩薩峠 11:00
   上日川峠 11:45(〜55) → 駐車場 13:00

 

 本日は大菩薩嶺に登ります。本当は前日の十枚山に続き地元の山に登る予定だったのですが、予想外に雪が少なかったので少し遠出することにしました。やや遠いですが、なんとか日帰り圏内である大菩薩嶺に登ることにしました。かねてより冬に登ってみたいというのもありました。前回は11月に登っており、上日川峠まで車で入って周回コースを歩いています。

 冬季は上日川峠まで車で入ることができないので、ゲート前の駐車場にとめて丸川峠からぐるっと回るコースを歩くことにします。ゲート前の駐車場は十数台はとめられると思いますが、満車の時は少し下ったところにある駐車場にとめることになります。ただし、最後の駐車場手前の道路が狭く凍結している可能性もあるので、滑り止めがない場合にはあえて手前にとめて歩くというのもあると思います。

【ゲート前駐車場】
 
【駐車場奥を進む】
 自分が到着した時には4,5台程度で十分駐車スペースがありましたが、準備をしている間に次々と車が入って来ました。出発時にはほぼ満車に近かったと思います。丸川峠方面へは、この駐車場の奥を緩やかに下って行きます。逆にゲートを越えて車道を歩いて行くと、上日川峠方面に向かうことになります。

 林道はそれなりに雪が積もっていて、その後緩やかに登って行くにつれて、積雪量もそれなりに増えてきます。これは、上の方はかなりの雪があるかなと期待したのですが、この林道の日当たりが悪くて雪が残っていただけのようでした。
 
【林道の積雪は多め】

【登山道へ】
 
【雪のない箇所も多い】
 しばらく歩いて行くと、登山道へ入ります。この登山道へ入る箇所が凍ってつるつる滑るのには参りました。アイゼンを装着したいところでしたが、その後しばらくは雪のない箇所もありそうだったので、様子見でそのまま進みます。実際、その後も雪があったりなかったりだったわけですが、雪のない道もそれなりに続きました。結構な急登が続くので、下手な所が凍っていると歩きにくいですが、全面的にアイスバーンという箇所はありませんでした。

 ひたすら続く急登を登りきると、笹原の緩やかな快適な道になります。これをしばらく歩くと丸川峠分岐になって丸川荘も見えてきます。GPSの軌跡を見る限りでは、分岐は峠の手前になるようです。 

【笹原の道】

【丸川荘と大菩薩嶺方面分岐】

【丸川峠】
 この付近は登山道脇を見えると笹原が見えていますが、それなりに雪は積もっていて、少し道を逸れると結構はまってしまいます。ただし、登山道上を歩いている限りはよく締まって歩きやすい道です。丸川峠までの道と違って、あまり急な箇所もなく、気持ちよく歩いて行くことができました。

 この付近からちらほら下山してくる人とすれ違うようになります。前日の土曜日に入って、1泊して下山するという人も多かったのでしょう。上日川峠まで入れる時期と違って、冬季はそれなりの標高差になるので、小屋などで1泊という人も多いのかもしれません。今回のコースは累積標高が1000m以上はありますので、雪道の歩きやすさによっては、結構大変なのかもしれません。

【登山道にはそれなりの雪が】

【よく踏まれて歩きやすい雪道】

【徐々に大菩薩嶺も近くに】
 その後、下山してくる人は下りであることもあってアイゼンを装着している人が大半でしたが、緩やかな登りでは特に支障がなかったので、結局アイゼンを装着せずにそのまま登って行きました。樹林帯の緩やかな道を登って行くと大菩薩嶺山頂に到着です。四方を木々に囲まれたこじんまりとした山頂です。休憩する人もいないので、山頂だけを見る限りでは、人気のある山とはとても思えません。 

 展望は特にありませんのでしたが、稜線に出ると風が強いかもしれないので、少しだけ休憩を取ってから先に進むことにしました。前回はこの付近はスケートリンクのように氷が張っていて歩きにくかったのですが、さすがにこの時期は程よく雪が積もっていて歩きやすかったです。

【木々に囲まれた山頂へ】

【大菩薩嶺頂上碑】

【雷岩より唐松尾根分岐】
 樹林帯の道をしばらく歩くと唐松尾根分岐と雷岩があります。一番展望の良さそうな雷岩で写真を撮ることにしたのですが、展望が良さそうということはそれだけ風が強いということでもあり、かなり指先が痺れて来ました。特に失敗だったのが、前日の十枚山で使ったやや湿ったグローブをそのまま使いまわしたので、余計冷気が伝わって来てしまったことでしょうか。気温は−10℃程でしたが、それ以上の寒さを感じることになってしまいました。指を温めつつ写真を撮ってしばらく過ごしました。やはり、富士山から南アルプスまで一望できる景色は圧巻です。

【富士山から南アルプスに至る大展望】

【白峰三山】

【悪沢岳】

【赤石岳】

【富士山をズーム】

【やや逆光気味の富士山】

【稜線上からはずっと南アルプスの眺め】

【稜線歩き】
 雷岩でしばらく過ごしたかったのですが、さすがに寒いので、一通り写真を撮ったら先に進むことにします。展望の広がる素晴らしい稜線を緩やかに下って行きます。雪もほどほどの深さでよく踏まれており歩きやすかったです。そろそろアイゼンをとも思ったのですが、緩やかな下りで特に危険箇所もなかったのでそのまま下って行きました。結果としては、この日は使わないまま終わりました。使うのを惜しんでけがをしても仕方がないですし、雪の少ないところで使って歩きにくくなるのも意味がないですし、なかなか使うタイミングが難しかったです。

【稜線上の快適な雪道】

【仙丈ケ岳と甲斐駒ケ岳】

【金峰山と国師ヶ岳】

【雪の反射】

【峠の手前は岩のごつごつした道に】

【介山荘へ】
 稜線は緩やかな下りが続きますが、最後大菩薩峠の手前だけ岩のごつごつした道があります。雪がほどほどに積もっているので、特に問題なく下って行くことができました。

 下って少し歩くと介山荘があります。この時期は麓からの距離があるので、意外と宿泊する人も多いのかもしれません。御馴染みの大菩薩峠の看板の写真を撮って景色を名残惜しみつつ下って行きます。峠には公衆トイレや休憩所もあって便利になっています。 

【御馴染みの(?)大菩薩峠看板】

【峠の公衆トイレと休憩所】

【峠直下はやや深い雪】
 峠から下って間もなくは思った以上に雪があって驚きますが、少し下って行くと再び歩きやすい雪道が続きます。このあたりは緩やかな下りですので、一気に下って行けます。雪がクッションになるので、無雪期よりも歩きやすいかもしれません。

 快調に下って来たのか思ったよりも早く福ちゃん荘に到着しました。この日は営業もしていないので、山小屋付近は本当に静かでした。

【気持ちの良い笹原の道】

【福ちゃん荘】

【上日川峠への下り】

【ロッジ長兵衛】
 福ちゃん荘からは、林道脇の登山道を下って行きます。登山道はやや歩きにくい箇所もあるので、雪のある時期は林道を下ってしまった方が歩きやすいかもしれません。といっても、それほどの距離はないので、しばらく歩くと上日川峠に到着です。ロッジ長兵衛は営業していませんでしたが、駐車場にテントを張っていたパーティがいくつかあってちょうど撤収作業をしていたようで結構にぎやかでした。車が上日川峠に入れない時期ならではの光景なのかもしれません。

 上日川峠からは車道を少し下ると登山道への分岐がありますのでそこから下って行きます。

【道路の左脇から登山道へ】

【踏み固められた雪が滑って歩きにくい】

【雪の溶けかかった道】 
 この日一番苦労したのがここからの下りで、とにかく薄く積もった雪が踏み固められてよく滑りました。正直ここだけアイゼンを付けてもいいくらいです。樹林帯の道で特に危険そうな場所もなかったので、そのまま慎重に下って行きましたが、結構苦労させられました。

 ある程度下って来ると、雪が溶けていたり、雪がなくなっていたりしていて比較的歩きやすい道になって行きます。登山道から車道、車道から登山道に入りつつ下って行きます。最後、緩やかな車道を下って行くと冬期閉鎖用のゲートがあって、無事駐車場に戻って来ることができました。

【登山道を通ったり車道を通ったり】

【ゲートを振り返って(この脇に駐車場)】

【駐車場へ】
 やはり駐車場はほぼ埋まっていました。ただ、下の駐車場もそれほどの車はとまっていなかったので、思った程は人が多くなかったのかもしれません。

 2回目の大菩薩嶺でしたが、時期もルートも違うということで、新鮮な気持ちで歩くことができました。何よりも、素晴らしい展望と快適な雪道歩きを楽しむことができたのは良かったと思います。この時期でも入山者が多いのも納得できる山でした。
 


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