あらかいざん
 荒海山
登山日: 2012年5月20日(日)   標高:1581m(荒海山)
    標高差:鉱山跡から約740m


 5月20日(日)    鉱山跡 9:40 → 尾根鞍部 10:40(〜50) → 荒海山 12:25(〜13:05)
   尾根鞍部 14:35(〜45) → 鉱山跡 15:40

 

 七ヶ岳に登った後は荒海山を目指します。登山口までの道路は前日にナビで設定しておいたので、特に問題なく入って行くことができました。国道から1本入った後は一本道なので、比較的わかりやすいと思います。途中から未舗装の道になりますが、よく整備されており走りやすいです。特にきちんとした駐車スペースがあるわけではないので、どこまで車を入れるかが難しいところですが、自分はまだある程度路肩が広いところに駐車しました。ちなみに、この日はもう2台で3人の方が登っていたのですが、自分の車よりも奥にとめていました。車で行ける最奥の場所まで10分も歩きませんので、無理のない場所にとめるのがいいでしょう。
【路肩のスペースに駐車】
 
【最初は林道歩き】
 2山目ということで、出発時点でいい時間になっていますので、準備ができたらすぐに出発です。それでも、当初予定していた時間よりは早く出発できましたので、気持ち的には比較的余裕がありました。

 最初はしばらく林道歩きとなります。歩き始めると間もなく車1台分程度が通れる程度の林道となります。このあたりは新緑の木々が見事でした。この山はハードな山になると思って山頂以外ではデジイチは使わなかったのですが、コンデジの方が鮮やかに撮れる気がします。ちなみに、日は随分昇っていますが、川沿いであることと、樹林帯で日影が多かったので意外と涼しかったです。

【新緑の木々】
 
【結構奥にも駐車された車が】
 しばらく歩くと車が見えて来ました。車高の高い車なら十分入れる路面だと思います。ただ、自分がとめたところから歩いて10分もかかりません。この後間もなく林道終点になり、登山者カードを入れるポストがありました。

 この後登山道に入りますが、林道終点直後に舗装された道で川になっている場所を渡ります。事前に十分登山靴で渡れる場所とは聞いていましたが、いざとなると水の中を歩くのは躊躇してしまいます。確かに浅いですが、奥の方はやや深めですので、流量によっては注意が必要かもしれません。
 
【林道終点と登山者カード入れ】

【舗装された道の上が川に】

【土砂崩れの跡を乗り越える】
 その後は旧林道と思しき道を歩いて行きます。先ほど林道終点と書きましたが、正確には車で入れそうな林道の終点で、かつてはずっと林道が通っていたようです。道中には土砂崩れ跡もありましたので、慎重に瓦礫を越えて行きます。

 しばらく緩やかに登って行くとカーブするように道があり、川を渡渉するように目印のテープが付いています。川幅の広い所もありますが、基本的に浅いですし、飛び石も豊富なので特に問題なく進んで行くことができました。徐々に方向を変えつつ尾根に取り付いて行きます。

【川を渡渉して尾根取付きへ】

【川幅はありますが飛び石は豊富】
 この尾根鞍部への道は沢を詰める道になっています。最初のうちは左手に流れる小川を眺めながらの登りとなります。さすがに急な登りになると暑くなって来ます。時間的にもお昼が近くなって来ているので仕方のないところでしょう。

 その後も、小川の脇の道を歩いたり、河原の上を歩いたりしながら進んで行きます。しばらく歩いて行くと、沢の途中にある滝を巻くために左岸を登って行く急登があるのですが、これがザレた道で歩きにくかったです。登りでは問題ないと思いますが、下りでは設置されているロープを使わせてもらいました。 

【小川沿いの道を登って行く】

【河原を登って行くような場所も】

【歩きにくいザレた登り道 ロープはあります】
 急登を登りきった後は、トラバースした道を進んで行きます。この道は、一部崩壊してしまっている箇所もあるので慎重に進みます。この前に登った七ヶ岳同様に、登山適期には早いためにこれから整備する箇所も多いのかもしれません。

 その後は再び沢を詰めて行きます。急傾斜ではないとはいえ、滑りやすい箇所や流木がごろごろしている箇所もあって歩きにくいです。このあたりの道をがんばって登ると尾根鞍部に到着です。結構大変な道を登って来たように感じましたが、まだ歩き始めて1時間で、山頂までの道のりは長いです。 

【沢を登って行く 急傾斜ではないが一直線になっている】

【尾根鞍部へ】
 尾根鞍部はスペースがあって休憩するのにちょうど良かったので、ここで10分程休憩を取りました。標高だけを見れば半分近くは稼いだことになりますが、この先の尾根道はアップダウンが続くので、まだまだ半分も登ったとは言えません。

 この付近では少しシャクナゲを見ることができました。まだ咲き始めで、ここ以外では見ることができませんでした。もう少し遅い時期に訪れれば見事なシャクナゲを見ることができたのでしょう。実際、この翌日に会った方との話で、6月に登ったら満開できれいだったとのことです。少しハードになったことは変わりなかったようですが。

【最初は歩きやすい登山道】

【唯一見たシャクナゲ】

【一部笹に覆われた場所も】
 登山道は最初歩きやすい道が続きます。しばらく緩やかに登って行きますが、やがてアップダウンが出て来ます。登山道も、一部笹薮に覆われかけている道もありました。ただし、道は明瞭で迷うような箇所はありません。

 歩いていると、ロープをよじ登るような箇所や木の根をトラバースするような箇所も出て来ます。結構進んだかなと思う頃、木々の合間から正面に荒海山が見えて来ます。思っていた以上に距離が残っていて、標高もあまり稼いでいないので、実際以上に疲労感を感じてしまいます。時間を見る限りではそれほど歩いていないはずですが、このあたりは七ヶ岳に登った後というのもあるでしょう。

【ロープを使ってよじ登る】

【ようやく木々の合間より荒海山が】

【ひっそりと咲いていたイワウチワ】

【笹薮の道を下る】

【今回の核心部(?) ぬかるみの段差を登り中央上のロープでよじ登る】

【その後も急登が続く】
 さらにアップダウンを繰り返して行くと、急な登りになって行きます。実際のところ尾根鞍部からあまり標高を稼いでおらず、この最後の急登で一気に登り詰めるような感じです。

 この急登にはロープのある箇所もいくつかありますし、岩場も出て来ます。七ヶ岳山頂直下の急登以上の急登でした。特に、ぬかるんだ段差を登ってロープで岩場を登る箇所が核心部と言えるでしょう。上部に見えた雪渓がなくなって、土や岩が乾いてくればもう少し楽になるかなと思います。山頂直下は雪が残っていると厳しいとは聞いていましたが、ここに雪が付いていたらむしろ登るのはほとんど無理ではないかなと思う急登です。

【ようやく山頂も近づいて】

【やせ尾根の脇は崖】

【避難小屋】
 この急登をある程度登って来ると、山頂が一気に迫って来ます。この後やせ尾根を通過して行きますが、道はしっかりしているので問題ありません。ただ、突き出た枝などは押し返さないと、崖側に寄せられてしまうので注意でしょう。

 その後は再び登って行き、途中脇に避難小屋を見つつさらに登って行くと山頂に到着です。先行していた方々は既に下山していますので、山頂は完全に貸し切りとなりました。周囲は見事な景色が広がっていますが、さすがにこの時期この時間なだけに、ちょっと霞みがかってしまうのは仕方がないでしょう。

【頂上碑と七ヶ岳】

【荒海山山頂】
 少し休憩した後、どうしようか考えた末に次郎岳に向かいます。考えたというと大げさですが、それだけ疲れていたと言えるでしょう。藪をかき分けて鞍部に出て雪渓を渡りましたが、その後の道が笹が倒れて結構藪をかきそうな感じでしたのでやめることにしました。もしかしたら入口付近だけだったかもしれません。

 山頂で再びのんびり過ごした後下山を開始です。下りも楽ではないので、ゆっくりと下ります。それにしても、登りも下りも同じ時間がかかっているというのはさすがに時間をかけ過ぎかなとも思いました。

【次郎岳】

【雪渓を渡ったが引き返す】

【日光の山々】

【七ヶ岳 中央が山頂】

【再び尾根鞍部へ】
 まずは、山頂直下の急登を慎重に下ります。下りの時は全体が見えているので、登りで思った程は大変ではありませんが、さすがに核心部だけはかなり慎重に下りました。岩場も足をかけるところはきちんとありますので、慎重に下れば問題ないでしょう。

 その後は、アップダウンの尾根道を進みます。思った程の登り返しではありませんでしたが、やはり疲れている身には結構応えます。それでも着実に進んで尾根鞍部に到着です。登りと同様にここで一息入れます。 

【トラバース道から上部から左下への沢を見下ろす 中央上付近に赤テープ 赤テープ手前よりトラバース道に移る】

【林道歩き】
 鞍部からの下りも順調に下っていたつもりでしたが、1箇所赤テープの目印に捉われてトラバース道に移り損ねて沢を下り始めるというミスを犯してしまいました。登りではなかったほどの足場の悪い道と先に滝とまでは言えないにせよ、かなり急な斜面が見えて気づきました。実際は目印の前に斜面を登ってトラバース道に移らなければならないのでした。他にも踏み跡があって、間違えやすい場所なのかもしれません。下りでは要注意の箇所かなと思いました。

 その後は順調に下り林道に出て、駐車場所まで戻って来ることができました。派手さはありませんし、大変な道のりでしたが、バリエーションに富んだ道はまさに登山という充実した山歩きができたのではないかと思います。
 


山行記へ戻る

ホームへ戻る