みかぐらだけ
 御神楽岳
登山日: 2012年5月26日(土)   標高:1387m(御神楽岳)
    標高差:室谷登山口から約1080m


 5月26日(土)    室谷登山口 9:35 → 御神楽岳 12:45(〜13:15)
   室谷登山口 15:30

 

 本日は御神楽岳に登ります。先週に引き続いて月曜日を休暇にあてることができたので、少し足を伸ばしてみることにしました。今回は新潟の山でも、特に遠方にある山に登ることにしました。この日に登る御神楽岳は新潟県の山ですが、ほぼ福島県との境に位置しており、この室谷登山口は会津方面から目指します。東北道磐越道を通って来ますので、かなりの距離になります。最寄りの津川ICを下りた後室谷地区を目指します。

 道中、室谷地区に入る結構手前に登山口の案内がありますが、こちらはもう一方の蝉コースではないかと思います。やはりあちらだったのかなと思いつつ進んでいると、道路の終点手前あたりから室谷登山口の案内が出て来ます。途中少しわかりにくかったですが、それらしき林道を御神楽岳方面に向かって奥へ奥へと進んで行くと、室谷登山口が現れます。途中未舗装の道もそれなりにありますが、自分の車でも十分走ることができました。 

【室谷登山口前スペース】
 
【登山道へ】
 なお、林道の途中には脇に雪がどっさり積もっているところもあり、いかにこの付近が豪雪地帯であるかを物語っていました。登山口から先も林道は繋がっていますが、少し進むと林道終点になります。

 遠方にあることから現地入りが遅れたのですが、さすがにこの時間になると何台かの車がとまっているだろうと思っていました。しかし、1台もない状況にやはり場所を間違えたのかなと思ってGPSで確認をしてしまいました。登山道入口という看板があるくらいですから、やはりここが登山口でした。これだけ天気がいいのに登る人がいないことに不安を覚えながらも、時間が時間ですので、準備をしたら出発です。 
 
【いきなり大量の雪が】

【雪渓の脇を歩く】

【べったりと残った雪】

【渡渉地点を振り返って 手前にはロープが木の陰に隠れていた】
 
【樹林帯の歩きやすい道へ】
 歩き始めると間もなく大量の雪が現れます。いきなり硬くなった雪の上を歩くことになりました。その後も斜面に沿ってどっさりと雪が残っていて、これは雪が多すぎて登れないのかと思ってしまうくらいでした。

 しばらく歩いていると、そのまま進む道と川に下る道があって、川に下る方にテープが付いていました。川を渡るまではいいにしても、その後が登れそうもない状況でした。これは、最初の難関だと思い必死によじ登りましたが、少し脇の木の陰にトラロープが下がっていたのでした。ただ、帰路はもう少し上流側を渡りました。このあたりは、浸食が進んでいて道が変わっているのかもしれません。

【川沿いの道】

【あと3:00の表示 この後もう1回見たのみ】

【沢を離れて高度を稼いで行く】
 どっさりと残った雪に、いきなりのよじ登りと先が思いやられましたが、この後はよく整備された登山道を進んで行きます。新緑の木々や脇を流れる川のせせらぎが素晴らしかったです。

 川沿いの緩やかな道を登って行くと、やがて川を離れて高度を稼いで行きます。ただし、あまり急登は多くなく、それなりの高度を着実に稼いで行くような道になっています。単調かもしれませんが、雪がなければかなり歩きやすい道かと思います。なお、この時期はまだ雪が残っているようで徐々に雪が現れて来ます。

 ちなみに、道中案内看板もありましたが、最初に少し見られただけでした。また、水場まで1時間ではさすがに目安になっていないかなと思いました。

【水場まで1時間ではさすがに手前すぎ?】

【徐々に登山道にも雪が】

【最初の雪渓歩き】
 雪が現れて来るようになってさらに登って行くと、やはり雪渓になった箇所も出て来ます。そのうち、完全に雪原になっている箇所も出て来ました。夏道を拾ったり木の目印を参考にしながら進んで行きます。

 それほどわかりにくい箇所はなかったのですが、1箇所笹原を抜けて一旦川に下って渡り対岸を登って行く箇所は、雪がもう少し多いとわかりにくかったかもしれません。ただ、雪がかなり多ければ笹原自体が雪に覆われますので、逆にわかりやすいかもしれず、一概には言えないかもしれません。

【木に付いた目印を参考に進む】

【真っ直ぐ進むようで右手の笹原を抜けてから川沿いへ下る】

【川を渡って雪の上からよじ登って行く】
 標高も1000mくらいになると、雪の上を歩いていることの方が多くなって来ます。先にも書いたように、あまり急登はないので、それほど支障はありません。むしろ歩きにくさよりは虫の多さに閉口してしまいました。

 その後は雪の壁を登るような場所もありますが、着実に登って行きます。稜線に出る手前あたりが、やや急登になっていて斜面にはべったり雪が付いているのが見えました。ここは正直夏道が拾えないと結構厳しいかなと思ったのですが、夏道は既に雪が溶けていて、一部脇から突き出た雑木のために藪漕ぎのようになりましたが、安全に登って行くことができました。

【雪原歩き】

【キクザキイチゲ】

【雪壁を斜めに登る】
 ここを登るといよいよと思うのですが、まだ尾根分岐までも距離があるように見えます。倒木を乗り越えるような場所もありましたが、比較的歩きやすい道が続きます。着実に登って行くとようやく稜線に出ることができます。稜線に出ると同時に目の前に御神楽岳が現れました。なかなか鋭い山頂を持った山です。

 しばらくはこの稜線を歩いて行きます。雪渓を多少渡るところもありますが、稜線上は雪がほぼ溶けていますので、問題なく進んで行きます。やがて、もう一方の蝉コースと合流すると、方向を南に変えていよいよ御神楽岳への最後の登りとなります。 

【徐々に近づく急斜面】

【雪の付いたところは急斜面に見えるが】

【尾根分岐までまだ遠い】

【倒木に塞がれた道】

【ショウジョウバカマ】

【稜線より尾根分岐と御神楽岳】

【尖った山頂を持つ御神楽岳】

【タムシバ】

【尾根分岐】

【御神楽岳への最後の登り】
 なお、この尾根で合流するルートは険しいナイフリッジの続く難コースで、このコース中で見える急峻な尾根や岩壁から下越の谷川岳とも呼ばれるようです。険しい箇所のほとんどない室谷コースとは本当に対照的なコースだと思います。

 最後の登りはやはりやや急ではありますが、それほどの距離ではなく、がんばって登りきると御神楽岳山頂です。聞いていた通りの見事なパノラマの景色が広がっています。もう少し展望がクリアであれば、越後の山々が手に取るように見えたでしょう。うっすらと見える周囲の山々は、さすが積雪の多い地域だけあってまだまだ白いです。

【山頂の様子】

【頂上碑】

【貉ヶ森山から越後の山々までが見渡せる展望】

【貉ヶ森山】

【本名御神楽】

【ナイフリッジの尾根道を眺める】

【歩いて来た稜線】

【絶壁の広がる景色を見下ろして】

【川のような登山道】
 山頂まで登って来れば誰かとすれ違うかもしれないと思ったのですが、結局誰も来ませんでした。虫も多かったので、少し展望を楽しんで休憩をしたら下山を開始します。

 ややわかりにくい箇所があるのを除けば歩きやすい道ですので、順調に下って行きます。雪はかなりの勢いで溶けているようで、登山道が川のようになっていました。さすがにこの気温ではかなり溶けてしまうのでしょう。着実に下って夕方になる前には登山口に戻ることができました。この日は結局誰にも会わず本当に静かで充実した登山となりました。

【新緑の木々】

【森のせせらぎ】

【登山口へ】
 


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