のぐちごろうだけ・たかまがはら・えぼしだけ | |
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登山日: 2012年7月14日(土)〜7月17日(火) | |
標高:2924m(野口五郎岳) 2628m(烏帽子岳) | |
累積標高 約4400m(七倉山荘から野口五郎岳まで約1830m) |
7月14日(土) | 高瀬ダム 6:30 → 烏帽子小屋 10:45(〜11:40) | ||||
→ | 三ッ岳直下 12:40 → 野口五郎小屋 14:35 | ||||
7月15日(日) | 野口五郎小屋 6:00 → 野口五郎岳 6:15 → 水晶小屋 8:30(〜9:30) | ||||
→ | 雲ノ平山荘 12:20(〜13:10) → 高天原峠 14:40(〜55) | ||||
→ | 高天原山荘 16:00 | ||||
7月16日(月) | 高天原山荘 4:20 → 水晶池分岐 5:10 → 水晶小屋 7:50(〜8:20) | ||||
→ | 野口五郎岳 10:40(〜55) → 烏帽子小屋 13:40(〜55) | ||||
→ | 烏帽子岳 14:40(〜50) → 烏帽子小屋 15:30 | ||||
7月17日(火) | 烏帽子小屋 5:20 → 高瀬ダム 7:40 → 七倉山荘 8:50 |
3日目の朝を迎えます。夜半に激しく雨の降る音がしていたので心配していたのですが、とりあえず雨は降っていないようでした。ただし、空はどんよりとしていてこの日もあまり天気が期待できなさそうでした。午後には回復するという予報でしたので、可能性を信じることにして出発することにします。この日は、また標高の高い稜線歩きになるので、荒れるとかなり厳しいというのがありました。 暗いうちから準備をして、夜明け前くらいに山荘を出発します。この日も小屋泊まりでしたが、朝食はなしにしてあります。昨日食堂で話し込んだ方は朝食を取って出発したため、自分よりも2時間弱遅れての出発となったようです。ちなみに、この方は健脚な方で烏帽子小屋手前で追い付かれました。 |
![]() 【岩苔乗越分岐(前日撮影)】 |
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![]() 【樹林帯の緩やかな登りが続く】 |
まずは薄暗い中を戻って行きます。前日確認しておいた、岩苔乗越分岐から乗越方面へ入って行きます。こちらの道にもちらほら花が見られましたが、昨日の高天原峠からのルート程ではありませんでした。このあたりは標高が低いのでひたすら樹林帯の道が続きます。長い距離を歩いて徐々に標高を稼いで行きますので、緩やかな登りが続いています。時々は、むしろ緩やかに下っているくらいでした。 1時間弱程歩くと水晶池分岐に到着です。余裕があれば寄りたいところですが、本日は長丁場になるので、そのまま素通りして進んで行きます。 |
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![]() 【雲ノ平方面を見上げると雲に覆われているようです】 |
![]() 【水晶池分岐】 |
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![]() 【雪渓を踏み抜かないように渡る】 |
その後は、徐々に雪が出て来ます。最初に雪渓を渡るところは、下がかなり溶けていたので踏み抜かないように気を付けながら進みます。しばらくは、雪渓があってもそれほどの大きさではありませんでした。 上を見上げるとどんよりとした雲に覆われており、雲の平方面も水晶岳方面も上部は完全に雲の中でした。この様子では恐らく前日のように荒れているのでしょう。進まざるを得ないとはいえ、足取りが重くならざるを得ませんでした。雲がなければ、思っていたよりも景色が良さそうで、緩やかに上って行く平原はなかなか素晴らしい景色だったと思います。 |
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![]() 【河原を越えて】 |
![]() 【上の方はやはり雲の中】 |
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![]() 【緩やかに登って行く道を眺めて】 |
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![]() 【中央の雪は割れていて渡れず】 |
その後、夏道が雪塊で覆われている渡渉地点がありました。さすがに中央が割れているので、雪の上を歩くわけには行かず、結局手前で渡って、対岸を回り込むようにして進みました。 その後、2回程夏道が雪渓上に切れる箇所があり、雪渓を渡った先にある夏道を探しながら登って行きました。ガスの中に入っていなければ問題ないと思いますが、視界があまり効かない上に、この日に最初に通ったため、トレースもわかりにくい状態でした。この時は登りだったから良かったものの、前日このルートを下りに使っていたらかなり苦戦したかもしれません。 |
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![]() 【渡った先から振り返る 左手から回り込む】 |
![]() 【雪壁を眺める】 |
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![]() 【登って来た斜面を振り返る】 |
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![]() 【お花畑】 |
その後見事なお花畑を見つけることができました。ここにはハクサンイチゲやミヤマキンバイなどが群生していました。このあたりまで登って来ると結構強い風が吹いていて、最初は涼しくていいかなとも思ったのですが、さすがに前日までの苦労が思い出されてしまいます。 時々雪渓の混じる登山道をひたすら登って行きます。最後、岩のごろごろした急登を九十九折れに登って行くと、ようやく岩苔乗越に到着です。前日、雲ノ平へ向かった時と同様、このあたりの標高になるとほとんど視界がありません。 |
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![]() 【ハクサンイチゲ】 |
![]() 【ミヤマキンバイ】 |
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![]() 【濡れたキバナシャクナゲ】 |
岩苔乗越からは前日下ったザレた道を九十九折れに登って行きます。これを登るとワリモ北分岐ですので、そのまま水晶小屋へ向かいます。 実は、ガスにこそ覆われていたものの、この日は風も弱まってそれほどひどくはないかもしれないと思っていたのですが、標高が高くなってからの稜線歩きでは、前日同様に強風に吹き曝されます。さすがに、このへんは考えが甘かったかなと思いました。ただ、救いは前日とは異なって雨がほとんど降っていなかったことです。霧雨のようなものが吹き付けて濡れることは濡れますが、雨具の中も靴の中も濡れた前日に比べれば、その点は全然良かったです。 |
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![]() 【岩苔乗越】 |
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![]() 【この日も稜線の風は強く】 |
強風に耐えつつ進み水晶小屋に到着です。小屋に宿泊した人は出発した後であり、他の小屋から歩いて来る人はまだ到着していなかったせいか小屋の中は掃除をしている小屋の方のみで静かなものでした。2日連続で恐縮ですが、この日はジュース1本で30分休憩させてもらいました。 高天原から一気に上がって来た疲れもある程度取れたのと、小屋を訪れる登山者が増えて来ましたので、再び強風の中を出発です。ただ、前日と同じ風向きであれば、真砂岳手前までは、それほどひどい風が当たることはないという計算もありました。 |
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![]() 【この日もお世話になってしまった水晶小屋】 |
![]() 【左手が急斜面になってやや注意した岩場】 |
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![]() 【道中には見事なハクサンイチゲ】 |
ここからのルートは前日も歩いたとはいえ、真砂岳手前までは、それなりの岩場が時々現れますので注意しながら進みます。道そのものはしっかりしているので問題ないと思いますが、登山道脇が崖とまでは行かなくても、急斜面になっている箇所もあるので注意します。 この岩場を歩いていた頃あたりからでしょうか、完全にガスの中を歩いていたのが、徐々に晴れて行くような感じがします。それも僅かに青空を見えるような場面もありました。これは、本当に晴れてくるかもしれないと期待をしつつも、こんな微妙な天気のままかもしれないとも思いつつ進みます。この時点だと、荒れてさえなければというのが、正直なところだったと思います。 |
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![]() 【急斜面の岩場】 |
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![]() 【前日の休憩ポイントだった東沢乗越】 |
![]() 【徐々にガスが晴れる中を岩場を進む】 |
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![]() 【時々青空もちらちらと】 |
岩場を進んで行くと、少しずつとはいえ本格的に天候が回復して行くのがわかりました。まだ、小刻みなアップダウンが続く稜線が見えましたが、その先に真砂岳が見えます。野口五郎岳ももう少しで見えそうな感じでした。 それにしても、危険な箇所はないにせよこの歩きにくい岩場をよく前日は歩いて来たなと我ながら感心してしまいました。大岩を渡って行くような場所は、滑って落ちないように注意して進みます。晴れて来たとはいえ、水晶岳赤牛岳方面は完全にガスの中で、こちらは1日目にも見られなかったので、水晶岳赤牛岳の稜線まで晴れることを祈って進みました。 |
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![]() 【もう少しでガスの晴れそうな野口五郎岳】 |
![]() 【雪渓と岩場】 |
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![]() 【ようやくガスのとれた野口五郎岳】 |
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![]() 【岩場が続く】 |
![]() 【脇にはハクサンイチゲのお花畑】 |
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![]() 【美しいカール】 |
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![]() 【正面に真砂岳】 |
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![]() 【真砂岳分岐】 |
稜線を進むに連れて真砂岳が近づいて来ます。岩場歩きを終えて、ザレた道を緩やかに下り、真砂岳へ向かって登り返して行きます。途中真砂岳分岐があり、竹村新道と分けます。前日通って来たとはいえ、さすがに激しい風雨の中でしたから、全く別の景色を見ているようです。 いつかこの竹村新道を下って行きたいと思いつつ、そのまま野口五郎岳へ向かいます。真砂岳をトラバースして行き、緩やかに登って行きます。最後やや急な斜面を登って行くと野口五郎岳山頂に到着です。 |
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![]() 【ガスの中の水晶岳】 |
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![]() 【野口五郎岳と徐々に晴れて行く空】 |
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![]() 【野口五郎岳山頂手前より】 |
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![]() 【辛うじて山頂の見えた水晶岳】 |
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![]() 【野口五郎岳山頂へ】 |
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![]() 【頂上碑】 |
前日何も見えなかっただけに、水晶岳〜赤牛岳の稜線はすっきりしていなかったとはいえ、これだけの景色が見られて満足でした。竹村新道から下ってしまっていたら、これらの景色、そしてこの後の烏帽子岳方面の景色を見られなかったことを考えると、結果としては裏銀座の稜線を戻る選択をしたのは正解だったのかなと思いました。 この日は長丁場になりますので、山頂での景色もそこそこに先に進みます。野口五郎岳まで来れば、野口五郎小屋はもう目と鼻の先です。 |
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![]() 【野口五郎小屋と烏帽子岳方面に連なる稜線】 |
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![]() 【赤牛岳もすっきりと】 |
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![]() 【左の水晶岳と右の赤牛岳】 |
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![]() 【野口五郎小屋】 |
野口五郎小屋の脇まで下った後、そのまま稜線を進んで行きます。ちょうど小屋から少し歩いたところにライチョウの親子がいました。ライチョウ自体は3日連続、親子は1日目以来です。天気があまり良くなかったからなのか、初夏が活動的な時期だからなのかわかりませんが、今回は本当によく会いました。 雲が取れにくい場所もありましたが、概ね雲がなくなって来ており、素晴らしい景色が続きます。正直日差しが出てきて、強風に曝された時と違って、今度は暑さを感じるようになってきました。 |
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![]() 【ライチョウと赤牛岳】 |
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![]() 【続く稜線】 |
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![]() 【ようやく見えた水晶岳と赤牛岳】 |
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![]() 【赤牛岳】 |
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![]() 【燕岳〜大天井岳の稜線】 |
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![]() 【トラバース道を塞ぐ雪渓】 |
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![]() 【奥には針ノ木岳、蓮華岳が】 |
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![]() 【正面に烏帽子岳(正確には中央手前)】 |
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![]() 【左の烏帽子岳と右の前烏帽子岳の競演】 |
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![]() 【砂礫地のコマクサ】 |
3連休最終日ということで、この日に下山予定の方達は先行しているようで、静かな縦走となりました。先に進むにしたがって、針ノ木岳・蓮華岳や烏帽子岳が近づいて来ます。結構早い段階で烏帽子小屋を見つけることができたのですが、それからが結構長かったです。 砂礫地のコマクサを眺めた後緩やかに下って行くと、再びライチョウの親子と出会いました。ちょうど、登って来た方が初めてライチョウを見たということで、うれしそうに写真を撮られていたのが印象的でした。 |
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![]() 【中央左奥の烏帽子小屋までもう少し】 |
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![]() 【左の烏帽子岳方面(縦走路)へ】 |
最後、小刻みなアップダウン、ちょっとした岩場を通り過ぎて、テント場を登って行くと烏帽子小屋に到着です。到着する直前に、高天原山荘でいろいろと話をさせていただいた方に追いつかれました。ちょうど、2時間の差を詰めて来られたようです。この方はそのまま高瀬ダムを下って行かれましたが、その前に小屋でいろいろと話をさせていただきました。 この時間ですと、実はそのまま下れば帰ることもできる時間でしたので、烏帽子岳に登るか下るか考えたのですが、せっかく天気も良くなって来ましたし、テントも1度も張ってなかったので、烏帽子岳に登って、もう1泊することにしました。 |
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![]() 【僅かに残る雪渓】 |
![]() 【前烏帽子岳へ】 |
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![]() 【高瀬ダム方面を見下ろす】 |
このような場合には先にテントを張ってから登ることが多いのですが、今回はまずテント場が混む可能性が少なさそうだったのと、せっかく晴れて来た時間を活かして登りたいということで、ザックを小屋前にデポして登ることにしました。 烏帽子岳方面というより蓮華岳方面への縦走路は、 小屋よりやや高瀬ダム側に向かったところにあります。小屋からは烏帽子岳は見えず、まずは前烏帽子岳を目指します。前烏帽子岳もなかなかの距離に見えました。 |
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![]() 【徐々に近づく烏帽子岳】 |
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![]() 【左の烏帽子岳と右の針ノ木岳・蓮華岳方面に続く縦走路】 |
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![]() 【烏帽子岳分岐】 |
樹林帯や雪渓を抜けて歩いて行きます。その後は砂礫の道を登って行きます。荷物が軽くなっていたので、結構気楽に考えていたのですが、この日は既に結構な距離を歩いていたのか、なかなかしんどかったです。 前烏帽子岳に登ると、その向こうの烏帽子岳や縦走路上の山々が見えて来ます。烏帽子岳の迫力は本当に見事でしたが、一旦下るということは帰りは登り返さないといけないのかなどと考えてしまいました。そのまま下って行くと、烏帽子岳分岐がありますので、そちらに入って行きます。 |
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![]() 【分岐直後からの烏帽子岳(逆光気味)】 |
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![]() 【南面は絶壁】 |
分岐後も道が一気に険しくなることはなく、烏帽子岳の背面に回り込みながら徐々に標高を稼いで行きます。正面から見ると切り立った岩山に見えますが、背後は樹林帯のようになっています。それでも、ところどころでよじ登るような場所もあります。 山頂が近くなって来た頃、行き止まりのような場所に出ます。左手を見るとどう見ても岩壁のような場所に鎖がぶら下がっています。自己責任でという看板があって、この場所から登って行くようです。 |
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![]() 【岩壁のような場所を登る】 |
![]() 【山頂が見えて】 |
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![]() 【岩の上の頂上碑】 |
烏帽子岳にはなかなかの鎖場があると聞いていましたが、この急斜面を登るのには驚きました。ただ、きちんと手をかける場所、足を置く場所が削ってあるので、登りやすくはなっています。鎖場を登って一旦右にトラバースし、その後少し登って左にトラバースして行きます。短い距離なのであっという間なのですが、ちょっと高度感があって、トラバース路で少し腰が引けてしまいました。道そのものは全く問題ないのと、本当に1区間だけなので、その点ではそれほどの心配はいらないとは思いますが。特に問題はありませんが、最後もちょっとした鎖場になっていて、これを登ると大岩のごろごろした烏帽子岳山頂です。 | |
![]() 【北方の縦走路】 |
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![]() 【正面に赤牛岳 左が水晶岳 右が薬師岳の一部】 |
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![]() 【裏銀座縦走路と水晶岳、赤牛岳】 |
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![]() 【赤牛岳】 |
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![]() 【薬師岳のカールと稜線】 |
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![]() 【針ノ木岳】 |
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![]() 【蓮華岳】 |
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![]() 【北方の山々と縦走路 中央奥が針ノ木岳 右奥が蓮華岳】 |
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![]() 【裏銀座の縦走路を眺める】 |
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![]() 【鎖場を見下ろして(結露中)】 |
山頂は確かに狭かったですが、誰もいない貸し切りの山頂でしたので特に問題はありません。今日歩いて来た縦走路の一部や、赤牛岳なども見事ですし、針ノ木岳蓮華岳など北面の縦走路や山々も見事でした。雲はまだ多かったですが、それだけに雲の流れて行く様はなかなかおもしろかったです。もっとのんびりしても良かったのですが、そろそろ戻ってテントの設営もしないとと思い山頂を後にしたのでした。後から思えば、日の入りまでまだまだでしたから、もう30分くらいのんびりしても良かったかなと思います。 下りは山頂直下の鎖場だけは気を付けて、後はゆっくりと下り、前烏帽子岳を登り返します。本当に登りがきつくて、かなりゆっくりだったと思います。 |
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![]() 【前烏帽子岳の登り返し(結露中)】 |
![]() 【今年の初テント】 |
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![]() 【テント場から池を見下ろして】 |
小屋に戻ったら、テントの受付と飲み物の購入をしました。聞いてみたらテント泊は自分だけということでした。小屋泊の人もそんなに多くなかったと思います。ちなみにビールに合わせて水も購入したのですが、天水ですと飲めるには飲めるでしょうが、直接飲むにはまずかったですね。翌日の飲み水は沸騰させてお茶にしておくことにしたのでした。 テント場は、小屋からやや野口五郎岳方面に下ったところにあります。自分は下って最初のあたりに設営したのですが、下の方に行けばそれなりの数は張れそうでした。 |
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![]() 【チングルマ】 |
![]() 【アオノツガザクラ】 |
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![]() 【ミヤマキンバイ】 |
展望はありませんがなかなかのロケーションで、特に周囲のお花畑は見事でした。また、展望がない分、あまり風の吹き抜けそうな場所ではなかったので、ここ数日悩まされた風の心配も必要なさそうでした。それ以前にこの時にはかなり風の強さも落ち着いていたとは思いますが。 今年初のテント設営でしたが、さすがに昨年結構テント泊をしたので、特に問題はありませんでした。むしろテントそのものが心配でしたが、最後汚れを落としてきちんとしまっておいたせいかそちらも大丈夫でした。お花畑を観察した後は、ゆっくり片づけをして床に就いたのでした。 |
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![]() 【ヘリポートからの夜明けの景色】 |
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![]() 【一部の見えた御来光】 |
最終日の朝を迎えます。この日はただ下るだけでしたし、天気が下り坂とはいえ、すぐに悪化するような状況でもないようでしたので、ゆっくり起きて下るつもりでした。前日も疲れたので、遅い時間まで寝ているつもりだったのですが、意外と早く目が覚めてしまったので、暗いうちから片付けをして撤収をしました。 撤収後は小屋に登り返して行きます。雲が多めの空でしたが、どこかで御来光が見られるかもしれないと思い、とりあえずヘリポートに行ってみることにしました。展望のあまりない烏帽子小屋付近ですが、ここは偶然にも数少ない御来光スポットだったようです。これから縦走するのなら、稜線に上がってしまった方が景色も素晴らしいと思います。 |
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![]() 【夜明け直後の赤く染まった空】 |
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![]() 【夜明けの烏帽子小屋と前烏帽子岳】 |
雲の切れ間から御来光を眺めることができました。実はまさか見られるとは思っていなかったので、広角レンズしか持っておらず、慌ててザックをデポした場所に望遠レンズを取りに行くような状況でした。完全な形ではないとはいえ、最終日に御来光まで眺められて良かったです。どこで見ても同じはずなのですがやはり素晴らしいです。 その後は、最後に小屋前より赤牛岳方面の眺めを楽しんだ後下山開始です。急ぐこともなく着実に下って行きます。 |
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![]() 【夜明けの赤牛岳と薬師岳】 |
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![]() 【小屋前からの景色】 |
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![]() 【烏帽子小屋に別れを告げて】 |
登りでは板の数字が小さくなって行きますが、下りでは当然逆になります。いい目安になるのですが、10までと勘違いしていたのが実際は12まであったので、その分長く感じてしまいました。空を眺めていると若干雲が増えたような感じはしましたが、この日はそれなりの天気だったのかもしれません。 下りに下って12の板を過ぎると間もなく登山口の標識のある場所に出ます。ここでこの日初めて登って来るグループの方と出会いました。結局、この日はこの後も高瀬ダムで単独の方とすれ違っただけでした。 |
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![]() 【樹林帯をひたすら下る】 |
![]() 【カラマツソウ】 |
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![]() 【12の板】 |
登山口からは橋や吊橋を渡って高瀬ダムに戻って行きます。吊橋を渡った直後のやや長めのトンネルを抜けると、今回の山行の出発地点となった高瀬ダムに到着です。思ったよりも早い時間に到着したうえに、この日は平日でしたのでさすがにタクシーはいません。 判断に迷ったのですが、タクシーを呼んでもすぐには来ないかもしれないと思って結局七倉まで歩くことにしました。ちなみに結果としては、七倉に2台ほどタクシーがいたので、呼んでも良かったかなと思います。 |
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![]() 【丸太橋を渡る】 |
![]() 【吊橋を渡る】 |
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![]() 【出発地点のダム湖再び】 |
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![]() 【大きな高瀬ダムを見上げて】 |
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![]() 【途中の七倉岳登山口】 |
七倉までの道は舗装された道ですし、下りなのはいいのですが、思ったよりも長くて、この日の行程が長かったら大変だったかなと思いました。それなりのペースで歩いてようやくコースタイム程度でした。ただ、高瀬ダムをじっくり眺められましたし、元々行程の短い1日でしたので、これはこれで良かったかなと思います。 今年初のテント泊で3泊4日、しかも荒れた天気に翻弄されたわけですが、高天原と3日目後半からは良かったので、まとめてみると思ったよりも充実した山行になったような気がします。この後につながる山行になればと思いました。 |
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![]() 【最後の長いトンネルを抜けるとゲート前】 |
![]() 【夏の日差しが照りつける七倉駐車場】 |
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