とりかぶとやま
 鳥甲山
登山日: 2012年10月6日(土)   標高:2038m(鳥甲山)
    標高差:屋敷登山口から約1180m


 10月6日(土)    ムジナ平登山口 8:15 → 白ーの頭 10:15 → 鳥甲山 11:15(〜40)
   屋敷登山口 13:35 → ムジナ平登山口 14:35

 

 本日は鳥甲山に登ります。この10月の3連休に休暇を加えて臨んだのですが、前半は思った以上に天候が悪くて、展望に恵まれなかったり雨に降られた登山となりました。連休初日のこの日はもう少し天気がいいかなと思っていたのですが、最初から曇っており、最終的には上部はガスで覆われてしまったのでした。

 鳥甲山の登山口までは、秋山郷に入るべくかなり回り込むようにして向かわないといけないため、地図上の直線距離と比較するとかなり時間がかかります。下道、山道が多くなりますので、なおさらでしょう。実は、志賀高原から繋がる林道を知っていれば、わざわざ津南から回ることもなく大幅に時間を短縮できたのでした。

【ムジナ平登山口駐車場】
 
【登山届ポスト】
 仕事の片づけもあって帰宅が遅くなって自宅を出発したのが遅くなったのも事実ですが、先に書いたように現地までに時間がかかってしまったため、現地入りした時には既にいい時間になってしまっていました。今回登り始めに選んだムジナ平登山口ですが、やや遠回りしてしまったものの無事8時前に到着しました。さすがに、この時間になるとだいたいの方は出発してしまっていましたが、まだ、この時間に到着して出発する方もいました。

 駐車場には登山届提出用のポストがあります。登山口は駐車場の奥で、特にしっかりした標識は付いていないようでしたが、明瞭な登山道が続いています。 
 
【樹林帯の登山道】

【徐々に険しそうな道】
 
【残念ながら展望のない1日に】
 最初は樹林帯の道をひたすら登って行きます。険しいことで有名な鳥甲山ですが、最初はしばらく樹林帯の道が続きます。しばらく高度を稼いで行って、岩場らしきものが出てきたかなと思う頃小水の頭に到着です。

 意外ではありますが、岩場の鎖場でそれなりの長さがあるのはここだけだと思います。手掛かりはしっかりとありますし、そこまで急斜面ではないので、左手からゆっくり登り、鎖を補助的に使いながら登っていけば大丈夫かと思います。右手にハシゴらしきものが見えますが、これは使う必要がないですし、朽ちているように見えるので使わない方がいいかもしれません。

【小水の頭の鎖場 右の朽ちた梯子は使わず左手から登って行く】

【色づくと鮮やかそうな木々】

【少し色づいて来た稜線】

【やせた尾根を振り返る】
 その後は、若干やせた尾根道が続きますが、神経を尖らせる程の道ではないと思います。このあたりからは徐々に紅葉した木々が現れて来て、色づき始めでも結構きれいだなと思いました。紅葉の時期は結構きれいだと聞いたことがあるので、このまま尾根全体が色づいて行くような感じなのでしょう。青々としたところでも、今後色づいていったらきれいだろうなと思う箇所が随所にありました。ピークの時期は短いですから、なかなか合わせるのも難しいことでしょう。この時期は、アルプスの山の紅葉がちょうどピークだったようですね。

【紅葉と先に見える急登の続く稜線】

【所々によく色づいた木も】
 その後、急登などを経て登って行くと樹林帯の道に入って来ます。少し展望の開けた場所から山頂方面を眺めると鳥甲山の険しい岩肌が見えて来ます。しかし、登山道はよく整備されていますので、この険しさを実感できる場所はそれほどはなかったように思えます。

 樹林帯の道をしばらく歩いていると、突然白ーと記した表示が出て来ます。ピークになっているのかわかりませんが、ここが白ーの頭なのでしょうか。完全に樹林帯の中にいますので、特に展望などはありませんでした。

【再び樹林帯の道】

【右手には険しい岩肌が】

【白ーの頭】
 その後、徐々に登山道に岩場が混じって来ると同時に、正面にピークが見えて来ます。確か前衛峰はなかったと思うのでこれが鳥甲山山頂だったと思うのですが、ガスが多めで奥にピークが隠れているかもしれないなと思ったので、写真に撮っている時は本当にこれが山頂かなという感じでした。

 ここにも鎖場があって、一旦鞍部に下って行きます。結構狭い登山道で急になっていますが、鎖と木を掴んで移動すれば問題ないでしょう。徐々に今回一番懸念していたカミソリの刃が近づいて来ます。 

【唯一山頂の見えた場面と中央下の鞍部に下る鎖場】

【鎖場の下り】
 正面に独特の形をした岩山の眺めつつ下ります。このあたりも色づくと岩肌と紅葉のコントラストが素晴らしいことでしょう。もうすぐかなと思いつつ進んで行くとカミソリの刃に到着です。

 このカミソリの刃ですが、思ったよりもやせた部分の距離は短く、樹木のあるおかげで高度感もそれほどではありませんでした。とはいえ危険箇所と呼ばれていますので、重心を落として慎重に越えました。通り過ぎるとあっという間で少し拍子抜けしてしまうかもしれません。ただ、張られたワイヤーと鎖の引っかけには要注意ですので、やはり、きちんと直前で一息入れてから慎重に渡るのが良いと思います。

【独特の形をした岩山】

【カミソリの刃】

【カミソリの刃を振り返る やや下る感じか】

【鮮やかな紅葉】

【案内板のない分岐】
 その後は着実に登って行ってやがて分岐が現れます。これが山頂と屋敷方面への分岐だとは思いましたが、案内板がなかったので、こっちでいいはずと思いながら山頂を目指しました。もう一登りすれば鳥甲山山頂に到着です。

 山頂は思ったよりも狭く、樹木に囲まれていますので、それほど展望はよくないようでした。樹木の間からはそれなりに眺めることはできるかもしれませんが。この日はガスガスでしたので、どちらにしても展望はありませんでした。このような状態ですからすぐに下山と思いましたが、ちょうど山頂で会った方達との話しが弾んだのでした。 

【最後の登り】

【狭い山頂と頂上碑】

【近づいて何とか読める山名】
 やはり、決してメジャーとは言えない二百名山に登るくらいでしたので、聞いてみるとみなさん二百名山や三百名山を目指している方でした。自分のようにどんどん登るというよりは、適当に未踏の山に登って行くというスタイルの方もいましたね。

 しばらく話していると体も冷えて来ましたので下山開始です。ガスガスで展望もないですし、このルートなら往路を下山でもいいかなとも思ったのですが、そう何度も登る山ではないと思いましたので、屋敷登山口に下ることにしました。今度は山頂直下の分岐を左手に折れて行きます。

【歩きやすい稜線の道】

【登山道にもガスが】

【もう少し色づくと神秘的?】

【振り返っても手前のピークすらガスの中】
 登山道は若干ザレている道や脇が崩れて注意を要する場所もあったとは思いますが、概ね歩きやすい道が続いています。ただ、せっかくの気持ちの良い稜線もガスがかなり下りて来てしまって、付近の景色もガスガスになってしまったのは少し残念でした。もう少し紅葉が鮮やかだとおもしろい写真が撮れそうな気もしましたけれど、そうは甘くないでしょうか。

 樹林帯に入ると一気に下って行きます。屋敷登山口の方が標高が低いのでその分余計に下ることになります。

【樹林帯を一気に下る】

【堰堤の脇を通って】

【滑りやすくて歩きにくかった土の道】 
 やがて堰堤が出て来ますのでその脇を通って行きます。この後の、迂回路として付けられた登山道が、笹原の根の集まった箇所や、土が崩れていく箇所などもあってとても歩きにくかったです。急斜面ではないですので、危険ではないでしょうが、結構大変だったような気がします。

 やがて道路が見えて来ると登山口に到着です。こちらにも登山口のポストと案内板がありました。ムジナ平登山口と比較するときちんとした駐車スペースはなく、近くに数台駐車できるような路肩があるだけでした。ここからは、ひたすら林道を歩いて行きます。

【屋敷登山口へ】

【登山口を振り返る】

【林道を歩いてムジナ平登山口へ】
 この林道歩きは早足でも1時間程度かかって、本当に長く感じられました。完全に舗装された道ですので、若干最後が上りになりますが、自転車などを持って行くといいのかもしれませんし、実際に活用している方もいました。

 鳥甲山は思ったよりは危険箇所、険しい箇所は少なかったと思います。ただ、注意を要する箇所はありますので油断は禁物でしょう。紅葉がもう少し進んでくると岩山とのコントラストが素晴らしいのかなと思いました。 
 


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