ごんげんだけ
 権現岳
登山日: 2013年2月12日(火)   標高:2715m(権現岳)
    標高差:ゲート前から約1340m


 2月12日(火)    ゲート前 4:40 → 天ノ河原 5:25 → 前三ッ頭 7:55 → 三ッ頭 8:40
   権現岳周辺 9:25(〜10:25) → 三ッ頭 11:10 → 前三ッ頭 11:20(〜40)
   天ノ河原 12:35(〜45) → ゲート前 13:05

 

 本日は権現岳に登ります。実は3連休の後のこの日も休暇を取っていて、4連休でどこかに遠征することも考えていたのですが、寒気が入ってあまり天気が安定しないような状況でしたのでとりやめたのでした。結局連休も天気の良い日だけ登って一旦帰宅していたわけですが、この日も午前中だけなら天気が良さそうだということで急遽登ることにしたのでした。

 権現岳は昨秋も登っていて、編笠山からのルートはとても険しいイメージがあったのですが、今回の天女山からのルートはほとんど険しい箇所がなく歩きやすいことから、このルートから登ってみることにしたのでした。

【ゲート前(下山時)】
 
【すぐ左手に天女山への道(下山時)】
 一旦家に帰っていたので、再度自宅から出発します。実は3連休の初日に硫黄岳に登っていて、結局また戻って来たなというのが正直なところでしょうか。

 現在は天女山への道が通行止めになっていますので、ゲート前に駐車します。ゲート前はほとんど駐車できませんが、少し脇の路肩などを利用すれば多少なりとも駐車はできると思います。自分が現地に到着した時には1台車が駐車されているだけでした。ちなみにこの日に登ったのは平日だったこともあって、この車に乗っていた2人と他に1人で、自分を含めても4人という静かな山登りとなりました。
 
【登山口看板(下山時)】

【樹林帯を登る(下山時)】
 
【展望のない天女山山頂(下山時)】
 まずは、ゲートを越えて車道を歩いて行きますと言いたいところですが、すぐに左手に天女山へ登って行く道があります。したがって、車道はほとんど歩きません。

 比較的よく整備された道を登って行きます。道中は樹林帯の道でしたが、この時はまだ真っ暗でしたので当然景色はありません。この道を登り切ると、休憩所などの人工物が見えて来て天女山山頂があります。平坦な場所で看板がなければ山頂であることに気付かないでしょう。さらに奥には広々とした駐車場があります。無雪期にはここまで入ることができるようです。

【天女山駐車場(下山時)】

【天の河原分岐(下山時)】

【木々もまばらな雪の尾根道(下山時)】

【前三ッ頭と三ッ頭(下山時)】

【徐々に明るくなる登山道】

【標高2000m地点看板】

【夜明け】
 その後天ノ河原の分岐を経て尾根道に入って行きます。暗がりの中でテントの光が見えましたので、先行者だと思ったら、なんと隣の尾根に張られたテントだったのでした。暗い状態だと同じ尾根上にあるように見えるのですからおもしろいものです。

 この尾根道はなだらかな道が続いていて、木々も少なめです。この時は暗がりであまりよく見えなかったのですが、歩いていると正面に前三ッ頭や三ッ頭が見えて来ると思います。権現岳ほどの迫力はないかもしれませんが、なかなか凛々しい姿をしていると思います。山の際が赤くなり徐々に登山道も明るくなって来ました。

【コンデジで御来光】

【木々の合間から赤く染まる富士山】

【夜明けの太陽に照らされた登山道】
 樹林帯の中ですので夜明けの景色はあまり期待していなかったのですが、夜が明け始める頃から急登が始まり、斜面に立ったままとはいえ、御来光や夜明けの富士山を眺めることができました。視界の開けた場所でじっくり見てみたかったですね。

 その後も急登を登って行きます。この日は歩き始めからチェーンアイゼンを装着していたのですが、この急登の手前当たりで12本に切り替えると良かったかもしれません。結局登りでしたので、もうしばらくそのまま登って行くことにしました。実際は、急登は切り替えておいた方が歩きやすかったと思います。初見の山ですとこのあたりの判断が難しい所です。 

【一旦なだらかな斜面と前三ッ頭】

【ラッセル気味にトラバースして】

【前三ッ頭より富士山】
 急登を登り切って一旦緩やかな尾根道になります。ここで正面に前三ッ頭が見えますが、ここで12本に切り替えました。その後も登りが続きます。やや雪の多い斜面を若干ラッセル気味にトラバースしつつ登ると前三ッ頭に到着です。ここからは、富士山や南アルプスをよく見ることができました。距離的にも富士山を見るには一番いいくらいかもしれません。ここで少し写真を撮るなどして休憩をした後、三ッ頭を目指します。ここも樹林帯の急登が続きます。

 三ッ頭山頂手前には分岐があります。昨秋はこの分岐を観音平方面に下っています。その時は、まさか翌年早々に別ルートから権現岳に登るとは思っていませんでしたね。 

【富士山と南アルプス】

【南アルプスの眺め】

【前三ッ頭より三ッ頭を望む】

【部分的にはラッセルも】

【観音平方面分岐】

【南アルプスと編笠山】

【三ッ頭より権現岳と赤岳の眺め】

【雪に埋もれた案内板】
 分岐を通り過ぎると間もなく三ッ頭山頂に到着です。このあたりはその山の名のとおり小刻みにピークがあるようですが、権現岳寄りのピークに頂上碑諸々があります。ここからの権現岳から赤岳までの稜線は見事で、三ッ頭までという記録もあったのですが、それでも十分素晴らしい展望の山だと思います。

 崩れるというほどではないにせよ、やはり雲行きの怪しそうな空でしたから、長い休憩は取らずに、写真を撮りながらそのまま権現岳手前の鞍部に下って行きました。この日は午後からは雲が出て来て、夜には雪が降る予定でした。 

【編笠山】

【権現岳と赤岳】

【テント泊跡地】
 鞍部の樹林帯は、概ねトレースが付いていますが、やはり雪の深いところはトレースが消えて、若干道を探したりラッセルしながら進んで行きます。ただし、本当に一部の箇所だけでしたので、体力を消耗するほどではありませんでした。ちなみに、この前日は荒れた天候だったのですが、上部はどうも積雪があったようで、トレースが消えたのは風が強いからというだけではないようでした。

 最後は権現岳へ向かって再び登って行きます。このあたりの稜線は雪庇が突き出ていますが、それを避けるように登って行きます。

【三ッ頭を振り返る】

【徐々に迫る権現岳と険しい赤岳への稜線】

【岩峰を見上げて】

【三ッ頭と富士山】

【トラバース道を振り返る 奥の岩を回り込むあたりが注意か】

【迫る山頂】

【権現岳頂上へ】
 険しい岩峰を見上げながらの登りですが、核心部は事前に調べていた通りの岩峰手前のトラバースで、特に岩を抱えながらトラバースする箇所は注意が必要でしょう。トラバース道に少し岩が突き出ているような感じです。難しいということはないと思いますが、ここだけは1歩1歩慎重に歩きました。逆に言えば、ここを除けば険しい箇所はほとんどなかったです。どうしても険しいというイメージが先行していた権現岳でしたので、このあたりは意外だったのでした。

 トラバースをした後は、高度を稼いで行くとやがて山頂に到着です。最後だけちょっと岩を登ります。ちなみに頂上碑は残念ながら割れてしまっていたのでした。

【山頂からの阿弥陀岳〜赤岳 左奥は蓼科山】

【編笠山とギボシ】

【南アルプスと編笠山】

【富士山】

【北岳】

【蓼科山と頸城三山】

【御嶽山】

【雪に埋まる権現小屋】
 山頂からは見事な景色が広がっています。赤岳や阿弥陀岳などの八ヶ岳の山々に加えて南アルプス、中央アルプス、そして北アルプスの各アルプスの山が見えていました。風が強かったですが、がんばって写真を撮っていたのでした。

 その後、もう少し近くから赤岳への稜線を眺めるために権現小屋分岐まで移動します。僅かな距離を移動しただけですが、より素晴らしい眺めを得ることができました。特に昨秋ここからキレット小屋まで向かって、結局引き返したのですが、その時に見られなかった景色が眺められたのは良かったです。来年こそは縦走できるでしょうか。

【北アルプスの山々】

【木曽駒ケ岳】

【権現岳分岐に移動して赤岳への稜線を眺める】

【赤岳をズーム】

【権現岳と富士山】

【真っ白なギボシ】

【仙丈ケ岳】

【三ッ頭への稜線と富士山】

【徐々に晴れて来た空と富士山と南アルプス】

【尾根道を下って行く】
 その後も、バラクラバやジャケットを着こみつつ写真を撮ったり景色を眺めていました。風はかなり強かったのですが、気温はそれなりに上がっていたので、思ったよりも長い時間山頂付近を散策できたのだと思います。十分景色を堪能した後下山を開始します。結局1時間程過ごしたのでした。

 下山を開始して間もなく、この日初めて登山者と会いました。それでも、この日に出会ったのは結局3人だけでした。正面に富士山を眺めながら下って行きます。稜線と富士山の組み合わせがなかなか見事でした。
 下って行くと徐々に晴れて来て青空が見えて来ます。山頂付近にいた時に欲しかった青空ですが、こればかりは致し方ないでしょう。

 その後もシリセードを交えながら下って行きます。なかなか楽しかったのですが、さすがにやりすぎたかなという感じでした。1800m付近の急登が始まるあたりまで下った後は緩やかな斜面をのんびり下って行ったのでした。

 結局お昼過ぎにはゲート前まで戻って来ることができました。青空の下とまではいかないにしても、見事な景色を眺めることができて良かったと思います。

【ゲート前へ】
 


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