あさくさだけ
 浅草岳
登山日: 2013年6月24日(月)   標高:1465m(鬼ヶ面山) 1586m(浅草岳)
    標高差:登山口から約840m


 6月24日(月)    登山口 4:35 → 南岳 6:30 → 鬼ヶ面山 7:15 → 前岳 8:55
   浅草岳 9:10(〜25) → 前岳 9:40 → 鬼ヶ面山 11:00
   南岳 11:35 → 登山口 12:45

 

 本日は浅草岳に登ります。今回の遠征では、上信越に残った昨日の仙ノ倉山と本日の浅草岳に登りました。浅草岳は主な登山口としては4箇所あり、どの登山口からどう登るかというのは結構直前まで迷いました。恐らくネズモチ平から登るのが一番登りやすそうでしたが、ヒメサユリが比較的咲いてそうであることと展望が良いということで、少しハードではありますが、今回の六十里越のルートで登ることにしました。ちなみに、浅草岳の山開きはこの前日の日曜日で結構賑わっていたそうです。

 前日の仙ノ倉山の下山が遅くなったため、温泉に浸かって現地入りするのは遅くなりました。現地近くの道の駅で車中泊をしてから登山口を目指します。

【登山口付近の駐車場】
 
【登山口】
 国道252号線をひたすら福島方面に向かって走り、福島県境となる六十里越のトンネルの手前に登山口があります。登山口の目の前には1台駐車できるかどうかという程度のスペースしかありませんが、少し車道をトンネルの方向に向かって歩くと広々としたスペースがあるのでそこに駐車します。結局自分が一番乗りだったわけですが、やはり平日だったこともあり、下山時でも4台程度でした。ただし、浅草岳そのものの登山者は多くて山頂付近では結構な数の登山者を見かけました。そういう意味ではこのルートはあまり歩かれないルートなのでしょう。

 登山口から入ると間もなく分岐がありますが、看板の指示通り右手に入って行きます。基本的に樹林帯の道で、途中沢を渡渉する箇所もありました。
 
【分岐を右へ(看板有)】

【清流を渡って】
 
【倒木を越えるのに苦労して】
 その沢を渡渉する箇所で倒木に塞がれている箇所があって、この大きな倒木は乗り越えるのに結構苦労させられました。

 その後本格的な登りになります。最初ある程度高度を上げて稜線に乗った後はアップダウンを繰り返しながら進んで行くような登山道なので、標高を少し稼いだだけでも随分登ったような気分になりますが、先には多くの登りと下りが待ち構えています。

 樹林帯を抜けて鉄塔のある草むらに出ると少し展望が広がっています。振り返るとガスのかかった奥に残雪の残る山々が見えていました。越後三山あたりかと思っていたのですが、その全然手前の中低山だったのでした。

【鉄塔を見上げる】

【草むらを抜けて】

【夜明けの幻想的な景色】
 再び樹林帯に入って抜けると今度はガイドではマイクロ中継局となっている場所に出ます。だだっ広い広場に突然現れるのでとてもインパクトがあります。帰路もいい目印になりました。

 ここから南岳までは標高はそれほど稼がなくてもいいのですが、距離が結構あって、緩やかに尾根を登って行く感じでしょうか。展望もこのあたりではまだ時々ある程度ですが、所々にある花の写真を撮りながら進んで行きました。

 途中大白川方面への分岐というのがあって驚いてしまったのですが、地形図には載っていて横倉沢を越えて西側に抜けて行くルートのようでした。

【マイクロ中継局】

【木々の間を通る道】

【タニウツギ】

【大白川分岐】

【サンカヨウ】

【振り返って南方の山々】

【ムシカリ】

【チゴユリ】

【カタクリ】

【アカモノ】

【南岳と浅草岳】

【浅草岳】

【南岳山頂へ】

【頂上碑】

【鬼ヶ面山と浅草岳】

【歩いて来た稜線を振り返る】

【太郎助山から毛猛山あたりか】

【鬼ヶ面山】

【南岳直下の一部崩壊した斜面】
 木々の合間を歩いて行くと樹林帯を抜けて一気に展望が広がります。正面左手に南岳、そして右奥には目指す浅草岳が見えます。この浅草岳が歩いても歩いてもなかなか近づかないのでした。

 展望が開けたあたりからはやせた尾根を歩いて行きます。基本的に登山道はしっかりしていますが、場所によっては片側が切れ落ちている箇所もありますので、注意しながら歩いて行きます。最後緩やかに登って行くと南岳山頂です。山頂からはこれから向かう鬼ヶ面山への稜線がよく見えています。なお、南岳から先への斜面は崖側が崩壊しているので下って行く時は注意が必要です。

【ヒメサユリ】

【ヒメサユリの群落が】

【鬼ヶ面山への稜線と浅草岳】

【緩やかな稜線の道】
【ゴゼンタチバナ】

【鬼ヶ面山山頂】
 南岳から少し下って行くとなんとヒメサユリの群落がありました。浅草岳の近くで多少でも見られれば御の字かなと思っていたので、とてもうれしかったです。昨年の守門岳に続き今年もヒメサユリを見ることができたのでした。ここでかなり一生懸命写真を撮っていましたが、その後にも所々でヒメサユリの群落がありました。まだ蕾も多かったので、ヒメサユリの満開はもう少し先なのでしょう。なお、ネズモチ登山口方面は後から聞いた話ではまだまだのようでした。こちらは日当たりが良くて雪解けが早いので、ヒメサユリが咲くのも早いのではないかということでした。

 稜線の景色を楽しみながら歩いて行くと鬼ヶ面山山頂に到着です。

【南岳方面を振り返って】

【浅草岳への稜線】

【稜線を歩いている間は基本的にずっと見えている浅草岳】

【ヒメサユリとアップダウンの続く道】

【急斜面にもヒメサユリが】
 鬼ヶ面山頂で少し休憩をしたら出発です。相変わらずやせ尾根が続きますが、素晴らしい展望も続きます。特に稜線に出てから見えている浅草岳は目の前にピークがある時以外はほぼ見えている感じで、その存在感は見事なものでした。

 登山道はこのあたりから徐々にアップダウンも大きくなって来ます。ガイドのマップでは北岳やムジナ沢カッチとなっているあたりが主要なピークとなっており、その他にも小刻みにピークが続いています。登山道はしっかりしているものの、結構急傾斜になっている道もありますので、特に下っているところは注意です。 

【左のピークがムジナ沢カッチか】

【振り返ると絶壁が】

【サラサドウダン】

【ムジナ沢カッチの小さい看板】

【最後の前岳への登り】

【ハナニガナ】

【ニッコウキスゲ】

【ニッコウキスゲとヒメサユリのコラボ】

【ウラジロヨウラク】

【ヒメサユリのお花畑】

【ミヤマキンバイ】
 ムジナ沢カッチを下って登り返して行くとようやく前岳へ向けての最後の登りになります。最後にようやく標高を稼ぐような登りになります。これを登り切ると目の前に雪渓が広がっていて、ここが前岳の分岐です。

 この分岐に来るとネズモチ平から登って来たと思われる方々が続々と登って来ます。雪渓を少し登って稜線沿いに歩いて行くと木道が現れます。途中で見かけたヒメサユリはまだまだ蕾で確かに遅れているようでした。最後目の前に見えるピークを登り切るとようやく浅草岳山頂に到着です。

【振り返るといくつものピークが連なる見事な稜線が】

【ヒメサユリをズーム】

【本当にヒメサユリの1日でした】

【前岳への最後の登り】

【雪渓の前に出るのでそこから稜線に上がって行く】

【木道歩き 正面に浅草岳】

【このあたりのヒメサユリはまだ蕾】

【浅草岳山頂】

【頂上碑】
 山頂に到着したのでのんびり休憩と言いたいところでしたが、山頂付近は虫が多くてとても落ち着いていられませんでした。仕方がないので、動き回って写真を撮った後、簡単に食べ物を口に入れてから下山に取り掛かることにしました。このような状況を知っている方達はきちんと網の付いた帽子を被っていたのでした。特に刺されなかったのは幸いだったでしょうか。

 徐々にガスに覆われて山頂に到着した時には景色がないかなと思っていたのですが、まだ残雪を抱えた守門岳の雄姿を眺めることができました。雪渓を緩やかに下って分岐に出た後は、再び歩いて来た尾根を戻って行きます。

【前岳と守門岳】

【草原の池と守門岳】

【守門岳をズーム】

【雪渓を歩く 正面奥が守門岳】

【コイワカガミ】

【何スミレでしょうか】

【ミツバオウレン】
 一旦下った後のムジナ沢カッチから北岳付近のアップダウンに気を付けながら戻って行きます。あまり無理をせずに登って来たせいか、きちんと歩けるだけの体力が残っていて良かったです。

 その後も、時々花を撮りながら戻って行きます。ちなみに、ヒメサユリ以外の花も見られますが、どの花も登山道に迫っていて、踏んでしまいそうになるので、細い道以外では気を付けて歩いていました。比較的順調に戻っているつもりでしたが、さすがに長丁場のルートだけあって、後半は結構疲れて来ましたが、なんとか余力のあるうちに慎重を要するところは通過できたのではないかと思います。

【ムジナ沢カッチより北岳の肩への稜線】

【北岳の肩への急登】

【田子倉湖】

【マイクロ中継局が見えて来ます 奥の山々もいい眺め】

【鉄塔のある草原を抜ければもう一息】

【登山口へ】 
 南岳を過ぎた後は緩やかに下って行きます。雲は多めでしたが、太陽を隠すほどではなく日差しは結構強かったでしょうか。最後疲れはしましたが、午後1時前には下山することができました。比較的順調な山行だったと思います。

 今回は一番登りやすいルートを選ばず、展望の良さそうなルートを選んだのですが本当にこのルートを歩いて良かったと思います。ヒメサユリも少しでも見られればと思ったのがこれだけ見られたのもうれしい誤算でした。上信越の山はこれで一段落ですが、また機会があれば季節を変えていろいろな山に登って行きたいと思います。
 


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