ゆうばりだけ
 夕張岳
登山日: 2013年7月11日(木)   標高:1668m(夕張岳)
    標高差:ゲート前から約1300m


 7月11日(木)    ゲート前 3:45 → 夕張岳ヒュッテ 5:20(〜35) → コース分岐 6:45(〜55)
   夕張岳 10:00(〜35) → コース分岐 12:15 → 登山口 13:05
   ゲート前 14:20

 

 本日は夕張岳に登ります。前日は悪天候のために中休みとして、北海道の三百名山最後の夕張岳に備えます。夕張岳は普通に登ってもそこそこ長丁場の山ですが、今回は林道が崩壊して途中までしか車が入れないため、さらに長い距離を歩かなくてはなりません。単純な歩行距離では30キロ弱となり、初日の暑寒別岳以上の距離となります。林道歩きが結構占めるので、単純にそれだけ大変だとは言えませんが、決して楽ではないでしょう。

 登山口には前夜に入ります。未舗装道路を入ってしばらく走って行くとゲートがあります。その脇を下ると駐車場になっていました。

【ゲート脇の駐車スペース】
 
【ゲート前】
 既に何台かの車がとまっていて、既に出発したか、夕張岳ヒュッテに泊まっているようです。登山口から比較的近い夕張岳ヒュッテですが、これだけ長い林道歩きがあるとなると、利用価値は結構高いのかもしれません。

 準備ができたら出発です。最初はひたすら林道を歩いて行きます。途中土砂崩れの跡があって、四駆車ならなんとか通れるかどうかという場所がありました。歩くのでしたら特に問題はないと思います。1時間以上の林道歩きが続いて、ようやく登山口に到着です。このあたりにもスペースがありますので、本来はこのあたりに駐車することになるのでしょう。
 
【ひたすら林道歩き】

【この付近で崩壊か】

【夜明けに紅く染まる雲】

【登山口とその前のスペース】
 
【コース分岐】
 登山口からようやく登りになりますが、しばらく歩くと分岐が現れます。登りでは夕張岳ヒュッテでトイレを借りたいと思っていたこともあって、馬の背コースを取ります。歩いていると間もなくヒュッテに到着です。

 ヒュッテは最近新しく建てられたようです。従来の建物もその脇にありますが、やはり年季の入った建物です。ただ、従来の建物もまだ使われているようでした。泊まっている方や小屋の方がいました。泊まっていた方はちょうど出発されたのでした。私も少し休憩をしたら出発です。

【夕張岳ヒュッテ 中央が新しいヒュッテ】

【笹の生い茂った場所も】
 樹林帯の道をひたすら進んで行きます。概ね歩きやすい道ではありますが、やや笹の生い茂った場所もあります。道中どっしりとした山が見える場所がありますが、これは前衛峰となる前岳のようで、夕張岳はまだまだ先のようです。やがて冷水コースと合流して前岳の肩付近に向けての急登となります。この前後あたりから花も増えて来たでしょうか。

 ここをしばらく登って行くと望岳台と呼ばれる場所に出ます。ここからは前々日に登った芦別岳などを眺めることができます。芦別岳に登った時には全然視界がありませんでしたので、全容が見られて良かったと思います。

【道中からの前岳】 

【分岐合流地点】

【マイヅルソウ】

【タカネスミレ】

【カラマツソウ】

【終わりかけのシラネアオイの群落】

【ウコンウツギ】

【紫の花】

【ヤマブキショウマ】

【ナナカマド】

【望岳台】

【滝ノ沢岳】

【シラネアオイ】

【前々日に登った芦別岳】

【雪渓越しに夕張岳がようやく見えて】

【まだまだ遠い夕張岳】

【ツバメオモト】

【ミヤマキンポウゲ】

【ミツバオウレン】

【エゾノリュウキンカ】

【エゾノリュウキンカの群落】

【シナノキンバイ】
 その後は前岳を回り込むようにして進んで行きます。途中には雪渓のトラバースもありました。朝のうちは雪が硬く歩き辛かったのですが、先行している方はさくっと歩かれていたようです。

 再びなだらかな道に出ますが、夕張岳はまだまだ遠いです。ただ、見通しはききますので、周囲の景色や花を楽しみながら進んで行きます。比較的歩きやすい道ではありますが、花を撮っているとなかなか先に進むことができません。ほぼ起伏のない景色が広がっていますが、その中にも男岩やガマ岩など特徴的な岩が見えています。

【ガマ岩と夕張岳】

【ヒメイチゲ】

【ガマ岩と男岩】

【ハクサンチドリ】

【トカチフウロ】

【カンチコウゾリナ】

【エゾウサギギク】

【タカネニガナ】

【ミヤマウツボグサ?】

【ミヤマアズマギク】
 しばらく歩いて行くと男岩の脇を通り、さらに歩いて行くとガマ岩とヒョウタン池があります。さらに進んで行くと蛇紋岩の露出したところがあります。記録を見た所では、ヒョウタン池付近や蛇紋岩の露出したあたりに固有種がいろいろ見られるようですが、残念ながらこの日は見ることができませんでした。全体的に時期が少し早かったのだと思います。

 随所に出てくるお花畑を眺めながら進んで行きます。草原の彼方にある夕張岳の眺めもなかなか素晴らしいものがありました。やがて、ようやく最後の登りとなります。

【固有種に期待しましたが】

【残っていたチングルマのお花畑】

【ムシトリスミレ】

【イワイチョウ】

【シロウマアサツキ】

【シロウマアサツキ 紫が濃いようです】

【エゾノハクサンイチゲ】

【木道を進む】

【シナノキンバイのお花畑だったでしょうか】

【独特の山容をした夕張岳への道】

【紫はシロウマアサツキでしょうか】

【お花畑の看板 まだ1.2キロあるようです】

【山頂への道 取り付きには砂礫地】

【ミヤマオダマキ】

【ナンブイヌナズナ】

【エゾタカネツメクサ?】

【ウメバチソウ】

【オオタカネイバラ?】

【色違い?のミヤマアズマギク】

【エゾヒメクワガタ】

【エゾツツジ】

【ツマトリソウ】

【ミヤマダイコンソウ】

【ミヤマリンドウ】

【花の終わったユウバリソウ】

【ゴゼンタチバナ】

【取り付きの祠の前を通って】

【夕張岳山頂へ】
 急登を登りきるとようやく6時間を超える長丁場の末夕張岳山頂に到着です。林道崩壊によるとはいえ、往復26キロはさすがに長いです。山頂はすっきりとは晴れてはいませんが、展望が素晴らしく、芦別岳の他、さらに遠方には今回歩いた富良野岳〜十勝岳の稜線や翌日に登ることになる旭岳も見えていました。このような山頂ではありましたが、とにかく虫が多くてとてもじっとはしていられませんでした。取り付きの祠や鳥居のあるあたりで他の方達がのんびりしている理由がわかったのでした。

 ただ、せっかくの展望ですので、虫に我慢しつつ展望を楽しみ、軽食を取って過ごすことにしました。帰路も長丁場ですので、休憩もそこそこに下山開始です。

【正面に芦別岳 右奥に大雪山系の眺め】

【歩いて来た道を振り返って 中央に前岳】

【芦別岳】

【左手前の富良野岳と中央奥の十勝岳】

【旭岳】

【木道を歩いて】

【前岳を目指して】

【イブキトラノオ】

【フギレキスミレ?】

【サンカヨウ】

【オオバミゾホオズキ】

【ようやくゲート前へ】 
 下りもお花畑を眺めながらの下りとなります。下りとは言っても、前岳付近まではなだらかな道が続きます。前岳を回り込んで、帰路は冷水コースを利用しましたが、歩きやすさはあまり変わらないでしょうか。

 登山口までは比較的快調でしたが、やはりその後の林道歩きが長かったです。林道の崩壊がなければ、ここまでは車で入れると思うと余計に長く感じたのかもしれません。それでもなかなかのペースで戻って来ることができました。固有種は残念ながらほとんど見られませんでしたが、聞いていた通り数多くの花に巡り合えたのは良かったと思います。
 


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