のりくらだけ | |
![]() |
|
登山日: 2014年3月29日(土) | 標高:3026m(乗鞍岳) |
標高差:駐車場から約1440m |
3月29日(土) | 駐車場 6:05 → リフトトップ 7:10 → 肩の小屋 9:20(〜10:00) | ||||
→ | 乗鞍岳 10:45(〜11:30) → 駐車場 13:45 |
本日は乗鞍岳に登ります。先週というよりも今週になると思いますが、月曜日に登ろうと思ったにも関わらず、無理な日程が祟って断念した山です。その日は見事な快晴で本当に悔しい思いをして帰りました。そもそも組み合わせた山が離れすぎていたということで、今となっては仕方がないと思っています。 同じ週の週末が日曜日には崩れそうでしたが、土曜日は天気がもちそうでしたので、さっそくそのリベンジに訪れたのでした。とりあえずは晴れそうではあったものの、快晴とまではいかないかなという予報でした。それなりの景色が見られればということで、決行したのでした。 |
![]() 【休暇村駐車場】 |
|
![]() 【駐車場の奥からゲレンデへ】 |
乗鞍岳は、地元の裏山を除くと初めて登った山であり、ある意味登山を本格的に始めるきっかけとなった山です。その時は畳平までバスで入り剣ヶ峰を往復しています。今となっては短い距離ですが、当時は当然のことながら結構しんどくて、下りのざれた道には大いに苦戦することになりました。今でも下りの技術は未熟ではありますが、当時は下手をすると登りと同じくらいの時間をかけて下っていたと思います。 そうしたことに加えて、その頃は家に眠っていたコンデジで写真を撮っていたくらいですから、きちんと写真を撮っていません。それ以来訪れていなかったわけで、いつかはきちんと写真を撮りつつ、再び剣ヶ峰に登りたいと思っていたのでした。残雪期でも危険箇所は少なく、条件が整えば比較的登りやすそうでしたので、この残雪期に登ることにしたのでした。 |
|
![]() 【夜明け】 |
||
![]() 【雪の締まったゲレンデを登って行く】 |
この時期は当然畳平へのバスなどは出ていませんし、県道も休暇村付近までしか開通していませんので、休暇村から登って行くルートを取ります。この際、スキー場の営業開始後にリフトを乗り継いでリフトトップまで上がるという選択肢もありましたが、早朝から歩けば、スキー場の営業開始前にリフトトップは抜けてしまうので、そのまま歩いて登ることにしたのでした。この時期は、やはり雪が緩む前にできるだけ登っておきたいというのがあります。 休暇村に着いたのは明け方で、夜明け前に出発したいところでしたが、到着時間が遅くて仮眠を取った後ではとても起きられませんでした。土曜日では仕方のないところでしょうか。それでも6時頃に出られたのであれば十分でしょうか。既に周囲の方々は出発した後でした。 |
|
![]() 【見事な乗鞍岳】 |
||
![]() 【県道を横切って】 |
駐車場の奥からゲレンデに入って行きます。雪は思った以上に締まっていましたので、最初の坂こそノーアイゼンで慎重に登りましたが、その後は早めにアイゼンを装着して登ることにしました。登りはアイゼンがよく効いて歩きやすかったです。 ゲレンデは分岐がいくつもあってどこを登るか迷うところで、どちらから行っても合流するという箇所もありました。登りでは1箇所少しロスをするルートをとってしまいましたが、10分も違わないでしょう。ただ、全然違うところに登っては意味がないので、ある程度ゲレンデマップは見ておいた方がいいかもしれません。ある程度登山者がいれば、前に見えていることが多いとは思いますが。 |
|
![]() 【営業前の広々としたゲレンデを登って行く】 |
||
![]() 【リフトトップへ】 |
||
![]() 【乗鞍岳を眺めながら林間コースを進む 右には@の看板が】 |
||
![]() 【見た範囲ではEまではあるようでした】 |
その後順調に登って7時過ぎにはリフトトップを通過することができました。リフトは8時からですから、1時間早く通過することができたでしょうか。その後は林間コースを登って行きます。ここも広々としたコースが続いています。最初に「1」の看板があり、登るにつれて「2」とか「3」の看板がありますので、いい目安になると思います。 このあたりは、帰りには踏み抜き地獄になったわけですが、登りでは快適に歩いて行きます。しばらく登って行くと「6」の看板があり、その後位ヶ原山荘との分岐の看板があります。このあたりでほぼ樹林帯を抜けます。その後は広々とした雪原を登って行くことになります。樹林帯の上から見えていた乗鞍岳も、徐々に大きくなってき来ます。 |
|
![]() 【高天ヶ原と剣ヶ峰】 |
||
![]() 【広々としたコースを振り返って】 |
||
![]() 【Eの看板】 |
雪原は緩やかには登っていますが、ほぼなだらかな場所を歩いて行きます。周囲の展望が素晴らしいですが、逆に言えば天候が悪化すれば方向はわからず、風などがまともに当たることになるのでしょう。乗鞍岳の他、右手には穂高の山々も見えていました。剣ヶ峰よりも場所的に近く、まだ早朝で展望がクリアだったのか、山頂から撮った写真よりも美しい穂高を撮ることができました。 その後も肩の小屋に向けて歩いて行きます。途中肩の小屋口の建物がありました。夏期には公衆トイレになっているのでしょうか。肩の小屋までは随分近づいていますが、見た目よりはやはり遠いです。 |
|
![]() 【位ヶ原山荘分岐】 |
||
![]() 【左手に乗鞍の山々を見ながら緩やかに登って行きます】 |
||
![]() 【剣ヶ峰も徐々に麓までしっかりと見えてきます】 |
||
![]() 【中央右奥付近が肩の小屋 スケールが大きくて近そうに見えますがまだ遠いです】 |
||
![]() 【槍ヶ岳から穂高連峰 そして霞沢岳の奥は常念岳あたりでしょうか】 |
||
![]() 【奥穂高岳と前穂高岳】 |
||
![]() 【奥穂高岳 そこそこ距離はありますがよく見えていました】 |
||
![]() 【肩の小屋口の小屋】 |
絶景を眺めながら登って行くとようやく肩の小屋に到着です。ここまで、まとまった休憩をとっていなかったので、ここで長めの休憩をとることにします。それまでは、あまり強い風は吹いていなかったのですが、ここは風の通り道になるのか結構強い風が吹いていました。ちょうど下って来た方が置いたヘルメットが飛ばされてしまうくらいの風でした。ただ、途中で止まりましたのでヘルメット自体は無事回収されました。 下って来た方と少し話をした後、登りの準備に取り掛かります。アイゼンは既に装着していますが、ここでストックをピッケルに切り替えました。ちなみに山スキーの方は上までストックで上がってしまいますからすごいものです。 |
|
![]() 【雲がいいアクセントになっています】 |
||
![]() 【肩の小屋へ】 |
||
![]() 【少しずつ雲が湧くも青空広がる乗鞍岳】 |
||
![]() 【最初はなだらかな道】 |
||
![]() 【肩の小屋とコロナ観測所を振り返る】 |
||
![]() 【急登を登る】 |
ちなみにこの時間に歩いていた人はあまりいませんでしたが、歩いていても全て登山者でした。逆に山頂でのんびりして肩の小屋付近まで下った後は、ほとんどが山スキーの方で登山者はほとんどいませんでした。もちろん山スキーの場合には下るのに時間がかからないという事情があるにせよ、時間帯が見事に分かれているのは面白かったです。ただ、朝の出発が遅れて、登りもペースが上がらず、山頂でのんびりしているうちに、下山時に踏み抜き地獄に遭ったことを考えれば、登山者が早い時間に登ろうとするのもわかるような気がしました。スキーなら当然踏み抜くことはありません。 | |
![]() 【高度を上げて行くとコロナ観測所の背後に見事な北アルプスの山々が】 |
||
![]() 【剣ヶ峰への道】 |
||
![]() 【剣ヶ峰〜大日岳〜屏風岳】 |
||
![]() 【蚕玉岳頂上碑】 |
乗鞍岳へ登るにはいろいろなルートがありますが、肩の小屋まで来ましたのでわかりやすく朝日岳に登って稜線伝いに行くことにしました。実は朝日岳直下の鞍部を目指すことを考えていたのですが、そのルートをとっている人がいなかったのでやめたのでした。ちなみに、下山時にはそちらのルートで登っている人もいたので、鞍部から下っています。他にも剣ヶ峰直登ルートがありますが、過去の記録を見ても、実際山頂で会った方の話を聞いても結構な斜度のようですので、あまり一般的ではないと思います。雪の締まり具合にもよりますし、斜度がそれなりにあるので注意は必要ですが、登り下りで使ったルートが比較的歩きやすいのではないかと思います。この取り付きが唯一にして最も注意を要すべき箇所だと思います。 | |
![]() 【剣ヶ峰への最後の登り】 |
||
![]() 【きれいな雪のカールとなった権現池】 |
||
![]() 【ようやく剣ヶ峰山頂へ】 |
朝日岳からは一旦下ります。蚕玉岳を経た後は、最後の剣ヶ峰への登り返しとなります。やや狭くなっている箇所もありますので、注意して登ると剣ヶ峰山頂に到着です。4年半ぶりの山頂になるでしょうか。これからは、もっと間隔の開く山も出て来るとは思いますがね。 山頂からは見事な景色が広がっています。少し靄っとした感じなので、遠方の山々はなかなかすっきりとは見えませんでしたが、肉眼ではきちんと見えていました。また、北アルプス南部の山々は靄っとした中でもきちんと見えていました。肩の小屋以上に風が強かったのですが、展望を楽しんでいたらいつの間にか随分時間がたっていたのでした。ちょうど剣ヶ峰直登グループが登って来たので、少し話をした後下山を開始しました。その間山頂を独り占めしていたことになります。 |
|
![]() 【乗鞍本宮奥宮】 |
![]() 【頂上碑】 |
|
![]() 【大日岳と左奥は御嶽山】 |
||
![]() 【左の南アルプスと右の中央アルプス すっきりとは見えず】 |
||
![]() 【北アルプス方面の眺め】 |
||
![]() 【乗鞍岳全景 中央に肩の小屋ですのでその奥に摩利支天岳・不動岳・恵比須岳あたりでしょうか】 |
||
![]() 【北アルプスの山々】 |
||
![]() 【御嶽山】 |
||
![]() 【槍ヶ岳から穂高連峰の山並み 手前は十石山】 |
||
![]() 【常念岳 その左は大天井岳】 |
||
![]() 【中央右手前が笠ヶ岳 左が黒部五郎岳 中央奥が薬師岳】 |
||
![]() 【焼岳を見下ろして】 |
||
![]() 【絶景も見納め】 |
||
![]() 【アイゼンがあまり刺さらない硬い雪面のトラバース】 |
先にも書きましたように下山時には朝日岳直下の鞍部から下って行きます。最初に肩の小屋方面に緩やかに下りながらトラバースします。ここは雪面が硬くてほとんどアイゼンの爪が刺さりませんが、安定するくらいには刺さったので問題なく進んで行けました。 その後は麓に向かって適当に下って行きます。それぞれ思い思いの斜面を山スキーの方が登っていました。板を履いたままで登っているのですから驚きです。斜めに歩けば無理な斜度ではないのかもしれません。そのまま下った後は、なだらかな雪原をひたすら戻って行きます。このあたりは、まだそれほど踏み抜くことはありませんでした。 |
|
![]() 【肩の小屋よりスキー場よりに下って行くので多少はショートカットに】 |
||
![]() 【広々とした雪原を歩く】 |
||
![]() 【下って来た斜面を振り返る 雲が少し増えて来ました】 |
||
![]() 【続々と登って来る山スキーヤー このあたりで知り合いの方とすれ違ったようです】 |
||
![]() 【踏み抜き地獄を越えてスキーヤーで賑わうリフトトップへ】 |
位ヶ原分岐から少し下って行くと再び林間コースに入ります。このあたりからの踏み抜きがひどくて、いろいろ歩く場所を変えてはみたものの、ずっと踏み抜き続けるような状態でした。その際、気を付けてはいたものの、スパッツに穴を開けてしまったのでした。リフトトップ手前あたりでは、太ももくらいまで踏み抜くこともあって参ったのでした。 その後なんとかスキーヤーで賑わうリフトトップまで戻って来られました。ここまで来れば圧雪された場所はそこまでひどく踏み抜くことはありません。ただ、基本的に邪魔にならないように端を歩くので時々踏み抜くことはありました。ただ、広々としたゲレンデの合流地点は、雪の吹き溜まりになっていたのか、腰から上まで沈みかけたので、なんとか脱出した後は仕方なくシリセードで下ったのでした。 |
|
その後もスキーヤーにぶつからないように気を付けながら下って行きます。基本的に滑って来る人も上から動きを見ているので変な動きをしなければ避けてくれるとは思いますが。 空を見上げると予報通り天気は下り坂のようで、徐々に灰色の雲が広がっていました。雨はすぐには降らないでしょうが、展望は限られて来るでしょう。靄っとした展望ではありましたが、予想以上に素晴らしい天気で、がんばって登った甲斐があったのではないかと思います。加えて、雪が締まっていれば思ったよりもいいペースで登れることがわかりました。また、機会があれば登りたいところですが、これだけ気持ちのいい斜面が続いていると歩くよりは滑りたくなるでしょうか。 |
![]() 【スキー場から振り返って乗鞍岳 上空には灰色の雲】 |
|