ふじさん | |
![]() |
|
登山日: 2014年7月21日(月) | 標高:3776m(剣ヶ峰) |
標高差:御殿場口から約2340m |
7月21日(月) | 御殿場口 4:50 → 七合目 8:45 → 山頂〜お鉢巡り〜剣ヶ峰 10:55(〜12:40) | ||||
→ | 御殿場口 14:45 |
本日は富士山に登ります。この海の日の3連休は天気が悪かったため、アルプスへの遠征はとりやめたのですが、さすがに3日間家でごろごろしていては体がなまってしまうということで、近場の富士山に白羽の矢を立てました。北の方が天気が良さそうでしたが、すっきりと晴れるかどうかは微妙なところで、そのために日帰りで遠征するのも気が乗らなかったのでした。 富士山は1ヵ月半前に登って残雪期の富士山を満喫することができましたが、まだ御殿場口からの富士山が未踏であったので、是非このコースからと思っていたのもありました。結果としては、富士宮口よりも約1000m低いだけあって、登りはきつく、そのために高山病もひどかったのですが、下りの大砂走りは快調に下った来られてなかなか面白いコースだと思いました。下調べ不足もあるのですが、七合目付近から大石小屋手前までずっと砂地の下山道があったのには驚きでした。 |
![]() 【御殿場口駐車場】 |
|
![]() 【登山口脇駐車場より】 |
||
![]() 【御殿場口案内板と富士山】 |
![]() 【御殿場口鳥居】 |
|
![]() 【雲間より夜明けの太陽】 |
||
![]() 【営業前の大石小屋】 |
早朝に御殿場口を目指します。コースの長さ等を考えると夜明け前から登るくらいがいいのですが、前日に寝るのが遅くなってあまり早い時間に起きることができませんでした。実は近場の富士山にしたのはそれもあるわけですが。 現地には明るくなった頃到着します。駐車場はかなり埋まっていましたが、まだ所々駐車できるところはありました。思っていた以上に車があって驚きましたが、結構観光客もいましたので、単純に登山者が多いというわけではなさそうでした。それでも、他の登山口はマイカー規制がかかっていますので、相対的には増えていると思います。準備が出来たらすぐに出発します。 |
|
![]() 【日が当たり始めた富士山】 |
||
![]() 【迫力ある富士山の全容】 |
||
![]() 【宝永山と富士山】 |
||
![]() 【左中央付近に分岐 左奥に繋がるのが大砂走りの下山道 中央付近から上がるのが登山道】 |
||
![]() 【徐々にガスが湧いてきて】 |
||
![]() 【下山道分岐】 |
第二駐車場から一般車両は駐車不可の第一駐車場に出て、そのまま御殿場口の案内板の脇の鳥居をくぐって広々とした登山道を進んで行きます。この時に脇を見ると雲間から太陽が現れていました。少し歩くとまだ営業開始前の大石小屋があります。ちなみに、閉まっている小屋は所々にありますが、次に営業している小屋は、標高3000mを超えた七合目を過ぎないとありません。 大石小屋からは緩やかに登って行きます。広々とした大地の先に富士山がありました。大石小屋を過ぎたあたりではまだ光が当たっていませんでしたが、徐々に光が当たって行く様は見事でした。時間がちょうど良かったのではなく、太陽に雲がかかっていたからで、本当に偶然でした。ちょっと出発が遅れたのが、結果的には素晴らしい富士山を眺めることができたのでした。他の登山口は標高が高すぎて富士山全体はなかなか見えませんので、貴重な眺めとなりました。 |
|
![]() 【標高2000m看板 まだ他のどの登山口よりも低いです】 |
||
![]() 【ガスに包まれて】 |
||
![]() 【ダイナミックな雲海】 |
||
![]() 【めまぐるしく流れる雲】 |
||
![]() 【新六合目 閉まっている六合目小屋】 |
しばらく登っていると途中で分岐が現れます。これは下山道との分岐で、下りではここまで駆け下って来ることになります。上りでは地道に標高を稼いで行きます。砂地になっているところも多くて、結構歩きにくかったです。それでも、きれいな道になっていますので、一般の山よりは余程登りやすいです。したがって、富士山は一般の山とは単純に標高差ではその大変さは比較できません。 しばらく登って行くとガスに覆われて来ます。最初は、ガスに覆われたり晴れたりでしたが、標高が上がって行くとほぼガスの中を登って行く感じになりました。遮るものがありませんので、返ってガスっている方が涼しくて登りやすかったです。 |
|
![]() 【随所に咲いていたオンタデ】 |
![]() 【富士山固有種のフジハタザオ こちらも随所に】 |
|
![]() 【ようやく3000m地点】 |
ガスって来たあたりからは特に後から登って来た健脚な方に次々と抜かれました。元々自分の歩くペースも遅いのですが、それを差し引いても速かったです。トレランの方が多かったのは、近々富士登山駅伝を控えているのもあったようです。 六合目を過ぎてさらに登って行くと、ようやく3000m地点を超えて行きます。他の登山口ではようやく中盤くらいの感覚でしょうか。さらに登って行くと大砂走りの分岐があって、下りではここから一気に駆け下ることになります。逆に言えばここから上は同じルートを登り下りすることになります。大砂走りの分岐を過ぎると間もなく七合目があり、日の出館がありますが、営業はしていないようでした。 |
|
![]() 【大砂走り分岐】 |
![]() 【日の出館】 |
|
![]() 【徐々にすれ違う登山者が増えて】 |
ただし、さらに登って行くと間もなくわらじ館があり、そのちょっと先には砂走館があって、こちらは営業していました。特に砂走館の方は建物の前に広々とした休憩所があって、下山してくる登山者で大賑わいでした。また、このあたりから下って来る方とのすれ違いも増えて来ました。恐らく御来光に合わせて登った後、お鉢巡りなどをして下って来た方達でしょう。 休憩所でしばし休憩をしたら再び出発です。登って行くと時々ガスが切れて来ます。正確には雲海の上部に来ていたのでしょう。赤岩八号館を過ぎたあたりからははっきりと青空も見られるようになってきました。 |
|
![]() 【わらじ館】 |
![]() 【砂走館】 |
|
![]() 【雪渓と青空】 |
||
![]() 【赤岩八号館】 |
![]() 【八合目】 |
|
![]() 【見事な雲海】 |
||
![]() 【九十九折れに登る道】 |
||
![]() 【九十九折れの道と雲海を振り返る】 |
||
![]() 【御殿場口山頂へ】 |
八合目あたりからは完全に雲の上に出たようで素晴らしい雲海が広がっており、見上げると青空が広がっています。このあたりからは、ザレた九十九折れの道が続いており、その先に御殿場口の山頂が見えます。ただし、ここから先がまだ長く結構な距離を歩くことになります。いつものように高山病の症状が出て来るのと、やはり標高の高い所に来たせいか体が重くなってくるので、ゆっくりゆっくり登って行きます。特に、今回は他の登山口よりも長い距離を登って来ていて疲れていたので、その症状がよく出ていたのだと思います。 長い道のりでしたが、ようやく御殿場口山頂に到着です。ちょうど6時間くらいで登って来ることができました。 |
|
![]() 【富士山頂郵便局】 |
![]() 【御殿場口石碑】 |
|
![]() 【押し寄せる雲の流れ】 |
||
![]() 【残雪のべったり残った火口と剣ヶ峰】 |
||
![]() 【白山岳と富士吉田口及び須走口山頂の小屋】 |
||
![]() 【昨夏お祝いに訪れた神社】 |
今日は長丁場を歩きましたので、剣ヶ峰を往復でも良かったのですが、せっかくの天気ですのでお鉢めぐりをすることにしました。剣ヶ峰では少しでもすいている方がいいかなと思い、遅い時間に着くようにいつもと逆に回ることにしました。 この日は、めまぐるしく雲が流れていましたが、それがために雲がダイナミックでなかなかいい眺めだったと思います。逆に雲海が高い位置にあったせいか周囲の山々はほとんど見えませんでした。本当に体が重くて、特に登りでは小股でゆっくりゆっくり登って行きました。除雪された雪渓の脇を緩やかに登って行くと剣ヶ峰の直下に出ます。 |
|
![]() 【白山岳の手前を通って】 |
||
![]() 【剣ヶ峰を眺めて】 |
||
![]() 【南アルプスは雲の下】 |
||
![]() 【雪渓の脇を通って】 |
![]() 【頂上碑】 |
|
![]() 【火口を見下ろして】 |
||
![]() 【人が続々と並ぶ剣ヶ峰頂上碑】 |
![]() 【滑りやすい急斜面を下って】 |
|
![]() 【剣ヶ峰を振り返る】 |
||
![]() 【富士宮口へ】 |
![]() 【社殿は工事中】 |
|
![]() 【御殿場口はガスに覆われて】 |
先月も登っていますし、剣ヶ峰での記念撮影にこだわりはなかったのですが、頂上碑に数人しか並んでいなかったので、並んで撮ってもらうことにしました。この時間になるとさすがに少なくなるようですが、その後で再び結構並んでいたのでタイミングもあるようです。 その後はザレた急斜面を下った後、富士宮口を通過して御殿場口に戻ります。この時間になると山頂もガスに覆われて来ていました。下って行くと、さらに霧雨が強くなって、しっかりとした雨ではないにせよ結構濡れるくらいの霧雨でした。しかし、この霧雨のおかげで、この後の大砂走りではあまり砂埃を巻き上げずに済んだのではないかと思います。 |
|
![]() 【大砂走りへ】 |
||
![]() 【一気に駆け下って】 |
||
![]() 【大石小屋へ】 |
登山を始めるずっと前に富士山に登った時に、須走口で砂走りを堪能しましたが、今回はさらに長い距離を快調に下って行くことができました。リズムよくスピードを殺さずに下って行けるので楽しかったです。最初はかなり飛ばしていたのですが、思った以上に膝に負荷がかかったので、程々のスピードで下って行きました。それでも2時間ちょっとで下っているわけですから、いかにスピードが速かったかということでしょう。結局、最後は砂が少なくてそれほどスピードは出せないにせよ、大石小屋手前までずっと下山道を下って行くことができました。 | |
ただ、問題だったのは、いつもは下ると治っていた高山病の頭痛がむしろ悪化したことでした。下っても残っていたので、既に高山病ではないわけですが、急に高度を下げたからでしょうか。帰路の運転中には治ったのでそう深刻なものではないにせよ、この点だけが今回の山行の懸念材料だったでしょうか。 以前から考えていたとはいえ、事実上急遽思い立った富士山でしたが、肝心な場所でなかなかの景色に恵まれて充実した山行になったのではないかと思います。大砂走りなどはまた下ってみたいものですね。 |