てんぐばら・みなみだけ | |
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登山日: 2014年10月1日(水) | 標高:3033m(南岳) |
標高差:上高地から約1520m |
※岳沢〜奥穂〜パノラマルートは10/4に歩いたルート
10月1日(水) | 上高地 5:55 → 横尾 7:40 → 槍沢ロッジ 8:40 → 天狗原分岐 10:00 | ||||
→ | 天狗池 10:30(〜50) → 南岳 11:55(〜12:15) → 天狗池 13:15 | ||||
→ | 槍沢ロッジ 14:30 → 横尾 15:20 → 上高地 17:00 |
本日は槍沢の紅葉と天狗池を見に行きます。結局この3日後に決行することになった岳沢や涸沢の紅葉も見たかったのですが、涸沢は昨年も見ており、今年の現地の小屋のブログを見ても槍沢が素晴らしいとのことでしたので、今回のルートを歩くことにしました。また、天狗池の素晴らしさもずっと以前から聞いていながらそのままになっていましたので、合わせて訪れることにしました。 ピークハントは可能であればするという感じで、何とか時間がありそうだったので南岳まで登りましたが、山頂がガスガスだったこともあり、本当についでに登ったという感じになってしまいました。ただ、ついでだと思えるくらいに槍沢の紅葉と天狗池からの槍ヶ岳が見事だったとも言えます。 |
![]() 【夜明け前の沢渡バスターミナル】 |
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![]() 【明るくなって来た上高地】 |
ピークは余力があればということで、比較的余裕のあるルートだと思っていたのですが、結果としてはCT18時間をバスの関係で11時間程度に縮めなければならず、時間的にはシビアな登山になってしまったと思います。7月の槍穂縦走に引き続き沢渡行きは最終バスに乗ることとなりました。この3日後も同じく最終バスであり、本当に今年の夏山は、上高地付近は駆け抜けて終わった感じがします。元々目一杯行程を入れてしまうので仕方がないところですが。 今回は強引に取った平日休みのため、前日も残業があっていつものように睡眠時間はあまり取れませんでした。それでも、現地入りして数時間は寝られた分良かったでしょうか。上高地へのバスでの睡眠時間も貴重でした。バスは、始発が5時に出るとは思わなかったので、次の5時20分に乗ったのですが、おかげですいていたのでした。 |
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![]() 【まだ静かな河童橋】 |
![]() 【高曇りながらも穂高は見えて】 |
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![]() 【夜明けの梓川とやや色づいて来た木々】 |
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![]() 【姿を現した明神岳】 |
バスに乗る前は暗かった空も上高地に到着する頃には明るくなって来ました。上空はどんよりした感じでしたが、晴れの予報でしたのでそれを信じて出発です。ちなみに、今回は急いで出発したせいか、携帯電話とコンデジを忘れてしまいました。それもあって、最初は気分が乗って来ませんでした。ただ、この日はデジイチを出したままで歩けるルートですので、コンデジ忘れはそれほど影響はしませんでした。 今年の紅葉は早いということで、上高地付近もピークはまだまだ先ながら色付いている木も結構見られました。夜明けの景色を楽しみつつも、早い時間に槍沢の紅葉や天狗池からの槍ヶ岳を眺めるために、足早に歩いて行きます。この日は日帰り装備でしたので、本当に足が速くなったのかと錯覚を覚える程快調に歩いて行きました。 |
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![]() 【今年もテントを張ることがなかった徳沢のテント場】 |
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![]() 【紅葉と徳沢園】 |
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![]() 【明神岳と岩肌の紅葉】 |
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![]() 【横尾へ】 |
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![]() 【横尾大橋はまだ日が当たらず】 |
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![]() 【徐々に現れる紅葉にテンションは高まって】 |
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![]() 【槍沢ロッジ】 |
明神、徳沢を経て横尾に到着です。まだ時間が早かったのか、横尾大橋には光が当たっていませんでした。紅葉のピークはまだ先ですので、少し休憩をしたら先に進みます。槍沢ロッジへの道を進むと間もなく登山道に入って行きます。 あまり高度は稼がない道ですが、このあたりは体が重くて少しペースが落ちていたように思います。そのような中でも徐々に色付いた木が現れて来て、テンションが高まって来ます。色付いた木が増えて来た頃槍沢ロッジに到着です。やはりロッジは賑わっていましたが、それでも涸沢方面に比べたら静かなものでしょう。天狗池までは行きたいと思っていたので、少し休憩をしたら出発です。 |
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![]() 【鮮やかな紅葉】 |
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![]() 【ババ平のテント場】 |
ロッジ周辺はまだこれからという感じでしたがそれでも見事な紅葉でした。しばらく歩いてババ平のテント場を越えてしばらく歩いたあたりから、前方に見える岩峰付近の紅葉がちょうどピークだったようで、岩峰とのコントラストが本当に素晴らしかったです。本当にはっとして立ち止まるような景色で、もっと先にはさらに素晴らしい紅葉が待っていたのですが、その場その場で似たような写真を数多く撮ってしまう程の景色でした。 紅葉は撮っても、それほど鮮やかにならないことが多いのですが、昨年の涸沢同様に、写真でも鮮やかに見える程の紅葉だったと言えると思います。 |
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![]() 【ババ平からの紅葉の眺め】 |
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![]() 【進むに連れて色付いた斜面が】 |
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![]() 【鮮やかな紅葉が続く】 |
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![]() 【河原と奥の岩峰とのコントラストが素晴らしく】 |
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![]() 【岩肌の紅葉との組み合わせ】 |
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![]() 【主稜線が見えて来て】 |
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![]() 【昨年の涸沢を彷彿とさせる大喰岳とのコントラスト】 |
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![]() 【手前の紅葉を強調して 進むのが惜しくなるような景色が続きます】 |
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![]() 【雪渓が現れて】 |
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![]() 【雪渓の上から撮ってみましたがあまり意味はなかったかもしれません】 |
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![]() 【大喰岳を目指しての登り】 |
素晴らしい景色の中を進んで行きます。大喰岳が見えて来て、稜線の眺めとのコントラストがさらに素晴らしく、特に雪渓が見えて来たあたりが、昨年の涸沢を彷彿とさせるような素晴らしい景色でした。もちろん一面の紅葉も見事なのですが、この岩峰とのコントラストが昨年の涸沢といい、今年の槍沢といいこの山域の紅葉の景色の魅力なのでしょう。 その後、残った雪渓を利用して写真を撮ってみましたが、後で見てみるとそれほどの景色ではなかったようです。やはり降雪後の三段紅葉のような眺めにはならないですね。このあたりからは急登になって来て、紅葉もまばらにはなりますが、紅葉そのものは鮮やかです。 |
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![]() 【逆光気味でも鮮やかな斜面】 |
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![]() 【真っ赤に染まるナナカマド】 |
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![]() 【天狗原分岐】 |
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![]() 【賑わっていた分岐】 |
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![]() 【ザレザレの道を登って行く】 |
しばらく登って行くと天狗原分岐です。やはり装備が軽いこともあって、なかなかのペースで登って来ました。このあたりは、休憩している方々で賑わっていました。急登の手前からこのあたりまでは、結構下って来る方とのすれ違いが 多かったように思います。 分岐からはザレザレの道を進んで行きます。遅くまで雪渓の残るこのルートですが、さすがにこの時期になると雪はありません。ただ、ザレた道のため歩きにくい道が続きます。また、似たような景色が続きますので、目印を見落とさないようにしないと、いつの間にか登山道を外れてしまいます。見通しが効くときであれば迷うことはありませんが、やはり登山道を外れるとさらに歩きにくくなってしまいます。 |
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![]() 【鮮やかなナナカマドと槍沢の紅葉】 |
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![]() 【紅葉の間を歩く】 |
このあたりもまとまった紅葉があって鮮やかです。もっと上部はピークが過ぎつつあったようですが、天狗原付近まではまだまだ見事な紅葉が残っていました。 しばらく登って岩のごろごろした道を歩いて行くと眼下に大きな池が現れます。もう少し時間がかかると思っていたので、最初は本当にこの池かなと思ったのですが、この池こそが目指す天狗池でした。ただ、勘違いをして、最初は槍ヶ岳とは反対側で一生懸命写真を撮っていました。反対側で写真を撮っていた方に指摘されて気付いたのでした。槍ヶ岳は右手にあるものと思い込んでいたのですが、このあたりは登山道が回り込んでいるので、槍ヶ岳は背後にあったのでした。 |
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![]() 【徐々に見えて来る槍ヶ岳】 |
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![]() 【上部の紅葉はピークを過ぎていました】 |
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![]() 【振り返ると見事な紅葉の絨毯が広がる】 |
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![]() 【太陽が高くなって来て鮮やかになったでしょうか】 |
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![]() 【天狗池と残る雪渓】 |
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![]() 【反対側からでも見事な景色】 |
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![]() 【奥の南岳方面の紅葉も鮮やか】 |
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![]() 【槍ヶ岳と槍ヶ岳山荘】 |
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![]() 【天狗池の逆さ槍】 |
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![]() 【少し広角に】 |
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![]() 【奥の急登を登って行く】 |
風が通りやすい地形のせいか風の穏やかなこの日でもなかなかきれいな逆さ槍が見られません。ちょうど見られた時に登山者が下って来てという感じでなかなかタイミングが難しかったです。それでも、なんとか逆さ槍であることがわかるぐらいに風の穏やかな時間もありました。写真を撮るだけでなく、ロケーションもいいですし、時間があれば1時間はのんびりしたい場所です。結局登りでは20分程しかいなかったのですが、それでも厳しかったこの日の行程を考えると随分長い時間いたように思えたのでした。 トレランでもなくこれだけ素晴らしい景色が広がっているのに、6割のCTで歩かないといけないこと自体に無理があるのでしょう。南岳を往復しなければ、もっとゆっくりできたとは思います。結果から言えば、展望がなかったので行かなくても良かったのですが、やはり見られるのならパノラマの景色も見ておきたいというのが心情でした。 |
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![]() 【ナナカマドの間より槍ヶ岳】 |
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![]() 【前穂高岳と北穂高岳】 |
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![]() 【屏風から穂高に連なる稜線と見事な紅葉】 |
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![]() 【斜面の紅葉が見事です】 |
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![]() 【奥の大天井岳から常念岳の稜線が見えて】 |
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![]() 【南岳へ続く急登】 |
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![]() 【梯子を上る】 |
天狗池の眺めもそこそこに南岳を目指します。時間があるならそのまま槍ヶ岳に回りたいくらいの景色でした。天狗池の奥からの急登を登って行きます。しばらく登って尾根に乗ると屏風方面の見事な紅葉が広がっていました。同時に前穂や北穂も見えてなかなかの景色だったと思います。この時は南岳からの穂高連峰を眺められると思ったのですが。 尾根に乗った後は再び険しい道が続きます。岩場や梯子が出て来て一気に標高を稼いで行きます。しんどいながらも、稜線に出てからゆっくりすることにして一気に登って行ったのでした。 |
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![]() 【大天井岳からの稜線と槍沢の紅葉を見下ろして】 |
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![]() 【一気に稜線へ】 |
![]() 【稜線出合】 |
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![]() 【ガスの中の南岳】 |
稜線に出る手前あたりからガスが流れて来ます。どうも西からガスが流れているようで、稜線に出た時には南岳はすっかりガスの中でした。それでも、南岳自体は時々ガスから姿を現してくれましたが、結局穂高連峰も槍ヶ岳方面も南岳付近からは見ることができませんでした。ただし、大天井岳から常念岳の稜線は時々姿を現してくれました。 このような展望でしたし、時間もあまりありませんので、山頂での休憩もそこそこに下りに取り掛かります。せっかくなら天狗池でのんびりしたいというのがありました。稜線出合まで戻ると、険しい尾根を今度は一気に下って行きます。やはり眼下に広がる紅葉と岩峰の眺めは見事でした。 |
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![]() 【南岳へ】 |
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![]() 【常念岳はすっきりと見えて】 |
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![]() 【南岳山頂へ】 |
![]() 【頂上碑】 |
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![]() 【常念岳】 |
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![]() 【紅葉をズームして】 |
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![]() 【中央から左に登って来た尾根道】 |
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![]() 【ガスの合間を稜線出合まで戻る】 |
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![]() 【次々に登って来る登山者】 |
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![]() 【険しい尾根を紅葉を眺めながら下って行く】 |
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![]() 【屏風ノ頭と耳】 |
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![]() 【べったりと残る雪渓と大天井岳】 |
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![]() 【紅葉と槍ヶ岳】 |
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![]() 【逆さ槍に再びチャレンジ】 |
着実に下って行って再び天狗池で逆さ槍にチャレンジすることにしました。時間が時間ですので、人もほとんどいなくなり、風も登りの時よりは穏やかでしたので、登りの時よりもすっきりとした逆さ槍を見ることができたのではないかと思います。一方で、ガスが結構湧いて来てしまっていて、そのあたりはなかなか完璧には行かないようです。ちなみに、雪渓がある程度解けたばかりの8月下旬から9月の上旬あたりに訪れる方多いとのことでした。 天狗池で休憩をしていた老夫婦の方としばし話をして、写真を撮ったら再び下山開始です。かなり急がなければ間に合わないと思いつつも、やはり槍沢の紅葉には足が止まってしまいます。 |
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![]() 【登りの時よりはすっきりとした逆さ槍】 |
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![]() 【池を広く撮って】 |
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![]() 【麓には順光でさらに鮮やかになった槍沢】 |
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![]() 【山の斜面が黄金色に輝いています】 |
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![]() 【紅葉の中へ】 |
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![]() 【横尾の紅葉と逆光の穂高】 |
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帰路は西からの順光になるために、ややガスが出ていたものの見事な紅葉の景色が広がっていました。本当に素晴らしい紅葉が見られたと思います。 槍沢ロッジまではペースを上げつつも紅葉を楽しみながら下って行きました。槍沢ロッジで既に午後2時半であり、沢渡行きバスに乗るには2時間半で下らなければなりません。この時点では、頑張っても午後6時の松本行きかなと思いつつ一気に下って行きました。しかし、横尾まで下って行くと、思ったよりも縮めることができて、もしかしたら午後5時の最終バスに間に合うかもしれないという時間でした。 |
![]() 【河童橋からの穂高】 |
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![]() 【なんとか沢渡行き最終バスへ】 |
結局、その後も休憩は最小限にして、目一杯歩くことで、なんとか沢渡行きの最終バスに乗ることができました。7月下旬の槍穂縦走の時も最終バスだったのでした。 今回は道中の紅葉が素晴らしくて、槍沢の紅葉と天狗池の逆さ槍が見られれば良かったのですが、南岳まで足を延ばしたのは少し頑張りすぎたのかもしれません。紅葉が予定よりも早く進んでいることを知って、急遽登ることにしたので、忘れ物をしてしまうような状態でしたが、景色が素晴らしくて、本当に充実した1日を過ごすことができたのではないかと思います。 |
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