おくくじなんたいさん・ふくろだのたき
 奥久慈男体山・袋田の滝
登山日: 2014年11月15日(土)   標高:654m(奥久慈男体山)
    標高差:西金駅から約590m


 11月15日(土)    西金駅 7:45 → 登山口 8:50 → 奥久慈男体山 10:00(〜35)
   月居山 13:00 → 袋田の滝 13:50 → 袋田駅 14:50

 

 本日は奥久慈男体山に登ります。昨年も行こうと思いつつ、ちょうど紅葉のピークとなる週末を迎えるも、初冬の山々が好天だったこともあって、谷川岳や立山に登ったのでした。今年もちょうど雪の便りが届いていて、天気もなかなか良さそうでしたが、六甲全山縦走大会を控えていますので、雪のある山は縦走大会が終わった後の12月以降まで基本的にお預けにすることにしました。

 記録を見ている限りでは翌週の方が紅葉がきれいそうではありましたが、翌週はその六甲全山縦走大会がありますので、この週末に登ることにしたのでした。全般的にはまだ早い感じがしましたが、縦走していると結構終わっているところもあって、ピークではなくてもいいタイミングだったと思います。

 いつものように金曜日は遅めの出発となりました。このあたりは結構遠くて、距離では前週に行った六甲のあたりと変わらず、高速道路を使えない距離が結構あるので時間もかかりました。

【袋田駅】

【反対側ホームの鮮やかな紅葉】
 
【水郡線に乗って】
 この日はせっかくなので縦走したいということで、その間の移動に電車を使うことにしました。縦走しても7〜8時間ですので、夜明けから歩く必要もありません。とりあえず道の駅で数時間寝てから考えることにしました。起きてから、予定していた袋田の滝の町営駐車場に駐車しようと思いましたが、そうすると8時台の電車になってしまいます。袋田駅の駐車場に駐車すれば7時代の電車に乗れそうでしたので、直接駅に駐車することにしました。袋田駅の奥に駐車させてもらって電車に乗ります。この時間帯は1時間に1本しか電車がありません。

 他にも登山者らしき方がいて、同じように縦走を予定しているようでした。袋田駅から西金駅まで10分弱で到着です。水郡線と呼ばれる単線の路線で、この区間で210円でした。西金駅に到着すると、いろいろなガイドマップがありましたので、いただくことにしました。マップを印刷して来ましたが、やはり製本されたものの方がきれいで見やすいです。
 
【西金駅】

【登山口まで車道を歩いて】
 
【見えて来る男体山】
 これは、太子町で作成されたガイドなのですが、よくできていていろいろなコースがわかりやすく書かれています。また、今回は登らない八溝山のマップなどもあって、いつか再び登ってみたいとおもうようなガイドマップでした。

 西金駅からは、登山口に向かって歩いて行きます。基本的には車道をずっと歩いて行く感じでしょうか。時々、車に抜かれながら集落の間を歩いて行きます。紅葉もなかなかでしたが、あまりまとまってはなかったので、ここはと思うような景色まではありませんでしたが、十分楽しんで歩くことができました。

 しばらく歩いて緩やかに登って行くと、ようやく男体山らしき山が見えて来ます。その脇の山も含めて岩峰と紅葉のコントラストが見事そうでしたが、なかなか光が当たりません。この日は、時々太陽が雲に隠れてしまったので、やきもきしながらの歩きとなりました。

【電線越しに見上げて】

【駐車場と公衆トイレ】
 集落を抜けて男体山を見上げる程の距離になってくると、駐車場が現れます。既に駐車できないようで、手前の路肩にも次々と車が駐車されていました。なお、ここには公衆トイレがありますので、ちょうど利用させてもらいました。

 その後は、茶屋らしき場所の前を通り過ぎて山に入って行きます。入る手前あたりが見事な景色だったのですが、先に書いたように太陽がなかなか出てこず、なかなか鮮やかな紅葉を見ることができませんでした。それと、若干時期が早かったせいか青々とした葉も結構目立っていたように思います。それでも、見事な景色でした。

 周回するわけではないので、どのコースから登るかが悩ましいところでしたが、なかなか急で登り応えのありそうな健脚ルートで登ることにしました。大円地から登っている方はこの健脚ルートで登って一般ルートで下っている方が多いようです。

【男体山を見据えて】

【なかなかすっきりと太陽の光が当たらない紅葉の斜面】

【日陰ながらも鮮やかな紅葉】

【健脚コース分岐】
 最初は少し緩やかな道がありますが、その後は樹林帯をひたすら登って行きます。樹林帯の道を登りきる前あたりから、岩場が出て来て、それほど危険な場所はなかったにせよ、きちんと岩または鎖を掴まないといけないような場所もありました。樹林帯を抜けて少し登山道から外れた場所に少しスペースがあって、見事な景色が広がっていました。この日はなんと富士山まで見えていたのですが、展望がある場所を歩き始めた頃にはかなり霞んでしまっていました。

 その後は再び岩場鎖場を登って行きます。このあたりも難しくはないのかもしれませんが、岩または鎖をきちんと掴まないといけない岩場もありました。前を親子連れが歩いていたのですが、ずっと譲ることなくマイペースで歩いていましたので、後が大渋滞となり、結局CTの倍くらいの時間をかけて登って行きました。

【最初はなだらかな道】

【樹林帯の急登】

【徐々に鎖場も現れて】

【逆光で失敗】

【果てしなく続く景色 富士山も見えていました 筑波山は写真でも写っています】

【険しい頂が見えて】

【岩場を登って行きます】

【鮮やかな紅葉】

【奥久慈男体山山頂】
 登山者が多かったのでやはり山頂は賑わっていました。ちょっとしたスペースがいくつかの場所に分かれてありましたので、合わせれば結構な人が休憩できそうではあります。それと、短時間で登れる山ですので、あまり長い休憩をせずに下って行く方も多かったように思います。

 この後はしばらく展望がなさそうでしたので、休憩を兼ねて景色を楽しんだり写真を撮ってしばし過ごしました。結局30分程ものんびりしてしまいました。この日は、そこまでタイトなスケジュールではありませんので、比較的のんびりしていました。本来はこのくらいのペースで歩く方がじっくり山を楽しめるとは思いますが。

 休憩が終わったら縦走を開始します。少し戻って分岐から月居山・袋田の滝方面に向かって歩いて行きます。

【紅葉に染まる山々が続く】

【筑波山】

【光が当たらず残念だった斜面】

【祠のあるピーク 脇は断崖絶壁です】

【樹林帯の紅葉とはまた違った美しさがあります ほとんどが日陰になっています】

【紅葉がほぼ終わった場所も】
 縦走を開始したあたりは紅葉が終わった木々が多く、稜線の紅葉は終わってしまったのかと残念に思いましたが、その後は結構鮮やかな紅葉も残っていました。全体的に男体山までの道よりは進んでいたものの、紅葉は比較的よく残っていました。ただ、このあたりは太陽が見え隠れてしていたので、いいロケーションの時にうまく光が当たらなくて残念でした。特に、縦走し始めてからしばらくたったあたりからは空が灰色の雲に埋め尽くされてしまい、もう太陽は望めないかなと思いつつ歩いていました。

 登山道は、最初のうちは比較的歩きやすかったのですが、やがて鬱蒼とした樹林帯に入って来るとそもそも落ち葉が多くて歩きにくいうえに、落ち葉の下の土も滑りやすくて、場所によっては下るのに難儀しました。それなりのペースで歩こうとすると滑るのであって、ゆっくり歩けば問題なかったのでしょうか。しばらくは、空が雲に覆われただけでなく、樹林帯の中に入ったこともあって、薄暗い中を歩いて行きました。

【逆光ですがなかなかのロケーション】

【落ち葉がきれいです】

【紅葉と落ち葉の景色】

【白木山分岐 ここから下って行くと鬱蒼とした樹林帯へ】

【光が当たらなくても見事な紅葉】

【落ち葉を踏みしめて このあたりはまだ青葉】

【赤と黄色のコントラスト】

【開けた場所から斜面の紅葉】

【光の当たった時を狙って】

【展望のあった場所から】

【一面の紅葉よりも風情がある?】

【第一展望台】

【植林帯を通って】

【年季の入った休憩所】

【左奥の男体山から連なる山々】

【鮮やかに染まる奥久慈男体山】

【遠かった月居山ももう一息】
 樹林帯の紅葉は鮮やかな場所もありましたが、比較的青葉が目立ったでしょうか。そのまま枯れてしまっていたのもありますが、まだこれからという木が結構あったように思います。そうこうして進んで行くと、雲が流れて再び明るくなって来ました。

 立派な石碑と年季の入った休憩所があったのは第一展望台でした。展望台と言ってもそれほど開けていなかったりします。木々の間のそれなりの展望がある程度ですが、もしかしたら、昔はもっと展望があったのかもしれません。

 さらに進んで行くと分岐があります。せっかくなので、正規ルートではなさそうでしたが、少し登って展望のありそうな場所に向かう道を登ってみることにしました。これが正解で、もう見える場所はないかなと思っていた奥久慈男体山とその周囲の山々の見事な紅葉を見ることができました。この後、一旦急斜面を下って登り返して行くと、ようやく月居山山頂に到着です。

【グラデーションの紅葉】

【山頂直下の紅葉】

【月居山とその前後の紅葉が一番美しかったでしょうか】

【月居山山頂へ】

【紅葉と木のシルエット

【紅葉を見上げて】

【月居城跡碑】
 月居山山頂は月居城跡でもあるようで、広々としています。素晴らしかったのが山の手前から見えていた紅葉で、色は鮮やかでしたし、またグラデーションも素晴らしかったです。ここは本当にタイミングが良かったのでしょう。ここまでも、鮮やかな紅葉はあったわけですが、紅葉の鮮やかさに加えてロケーションが一番良かったのは月居山だったと思います。もちろん、男体山付近の岩峰の紅葉に光が当たっていたり、ピークだったりすればそちらも負けず劣らず素晴らしかったことでしょう。

 しばらく紅葉を楽しんだら先に進むことにします。少し下ったところにそのまま駅方面に下って行く道と袋田の滝へ向かう道の分岐があります。前を歩いていた登山者の方達はみなさん駅方面に歩いて行かれました。実際、この分岐から先は整備された道になっており、観光用の遊歩道になっていたのでした。この先はあまり山歩きという感じではありませんが、袋田の滝は行ったことがなかったので、そのまま向かうことにしました。

【見事な紅葉に別れを告げて】

【整備された遊歩道 ただしかなり急な階段が続きます】
 整備された階段といえども最初から急な上りが続きます。登り切ると木々があってずっと開けているわけではないのですが、所々で素晴らしい眺めが待ち受けています。特に道路を挟んで反対側の山の紅葉が見事だったでしょうか。よく見るとそこまで色付いてなさそうですが、それでもなかなかきれいでした。実際、滝の方から上って来た観光客の方達は結構喜んでいるようでした。ただ、この後急な下りがあって、滝の方からは急な上りとなりますので、動きやすい格好でないとここまで上がって来るのは結構しんどいかもしれません。実際、何人かの方にあとどのくらいかかるのか、上からは何が見えるのか聞かれたのでした。

 滝の方へ下る途中で滝の一部が見える場所もありました。しかし、滝そのものは見下ろせる場所がなく、見たい方はエレベーターを使って展望台から見下ろすしかないでしょう。こちらから登って見下ろそうとしていた方がいたのですが、その理由は後で知ることになります。

【紅葉の素晴らしい斜面】

【黄金色に輝く紅葉】

【滝の流れとほんのり色付いた紅葉】

【鮮やかに輝く紅葉】

【大勢の観光客が渡る吊橋】

【袋田の滝と下部の展望台】

【袋田の滝と上部の紅葉】

【滝の部分をズームして】

【フレアが入ってしまいましたが滝と吊橋】

【エレベーター待ちは大行列】
 滝の方に下って行くと次々と上って来る観光客とすれ違いましたが、やはり滝の周囲の道まで下って来ると一気に人が増えて来ます。滝の方から吊橋を渡って次々と歩いてくる人がいて、反対側に歩いて行くのが気が引けるくらいでした。

 吊橋を渡ると見事な袋田の滝が見えて来ます。展望台の近くから見る滝も素晴らしいと思いますが、この吊橋付近からの眺めもなかなかだと思います。さらに進んで行くとトンネルに入るのですが、ここから先は通行料として300円がかかります。記録を見る限りでは早朝は無料で開放されているようでした。

 とりあえず、下部の展望台へ行きます。やはり間近で見られますので迫力があります。大勢の人がいましたが、かなり幅のある展望台ですので、少し待って滝の近くまで行くことができました。 

【通行止めの先の窓のような枠と紅葉が見事でした】

【川沿いの紅葉と大勢の観光客で賑わう通り】

【車道脇を歩いて袋田駅へ】
 さて、この後はエレベーターに乗って上の展望台からもと思いましたが、すごい行列ができていて、どれだけ待てばいいのかわからなかったのでやめることにしました。それにしても、この大勢の観光客の中ですと登山の格好は目立ちます。

 入って来た入口とは別の入口から出た後は、ひたすら車道脇を歩いて行きます。通り沿いには数多くの店が並んでおり、滝に近い駐車場付近は車が全然動かず大混雑でした。自分が当初駐車する予定であった町営駐車場は第一と第二があるのですが、やや滝から離れた場所にあります。ただ、渋滞こそすれ大混雑していないだけまだましかもしれません。その後も渋滞した車の脇の歩道を駅に向かって歩いて行ったのでした。この日はあまり距離は歩いていませんが、前週の六甲全山縦走下見の後遺症が少し残ったのか舗装道路歩きは結構足に応えました。出発は少し遅かったですが、あまり長いルートではなかったので、暗くなる前に戻って来ることができました。
 


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