やんぶし | |
![]() |
|
登山日: 2014年12月21日(日) | 標高:2014m(山伏) |
標高差:駐車場から約790m |
地図及びルートについては前回本ルートでの登山時(2012年2月18日)のものを参照
12月21日(日) | 駐車場所 7:00 → 登山口 7:20 → 新窪乗越 9:30 → 山伏 11:30(〜12:20) | ||||
→ | 新窪乗越 13:55 → 登山口 15:00 → 駐車場所 15:20 |
この週末は土曜日が荒れて、日曜日も風が強い予報でした。したがって、寒さが身に染みるような状況でしたので、自宅でのんびりとも思ったのですが、やはり山に登って寒さにも慣れていかなくてはということで、山頂以外ではあまり強い風を受けることのない山伏に向かいました。正直、景色に期待するというよりは、体力を少しでも戻すこと、雪に慣れることが主目的だったでしょうか。今年は雪が多かったので、スノーシューで歩くというのも目的の1つでした。 スノーシューで歩くということで、今回は一般的な西日影沢ではなく、大谷嶺の登山口に向かいます。ここは登山口の標高が高いため凍結が気になるところですが、早い段階から雪どころから凍結路面が出てきました。何度も上り直してやっと通れた場所もありましたが、さすがにこれ以上進むと帰ってこれなくなると思い、途中の少し広くなった路肩に駐車しました。外に出て驚いたのは、本当に路面がつるつるであることで、この急な道をよく上がって来たなということでしょうか。ただ、ここまでは、時々道が露出している所があって立て直せたので何とかなったのでした。 |
![]() 【駐車場所】 |
|
![]() 【少し雪があるだけの道に見えますが全てアイスバーンでつるつるです】 |
実際、駐車場所から先は凍結路面が繋がっていて、とてもFF車では上がることは難しそうで、結果的にはいい判断だったと思います。ここまでの凍結路面を下るのは大変ですが、この日しっかり晴れればある程度溶けるであろうと読んでいて、そのあたりも読み通りに下山した頃には結構溶けて、あまり凍結路面を走らずに帰れました。このあたりは、過去の経験が生きましたが、やっぱり凍結路は走りたくないものです。 準備ができたら出発します。今回は途中までしか上がっていないので、まずは登山口まで車道を上がって行きます。しかし、先に書いたようにつるつるでとても歩けないため、脇の落ち葉のあるところを登って行きました。チェーンアイゼンあたりがあると良かったのですが、この日は12本しか持ってきていませんでした。結果としては、この日はアイゼンは全く使いませんでした。この車道歩きはともかく、新窪乗越への急登の登り下りで使わなかったのは、本当に正解だったかどうかという感じはしますが。 |
|
![]() 【大谷嶺登山口】 |
![]() 【登りではしっかり雪がありましたが】 |
|
![]() 【光の当たり始めた新窪乗越への道】 |
||
![]() 【今回随所で見られた赤ペンキの付いたケルン】 |
大谷嶺登山口からは、何度も歩いた道を進んで行きます。登りでは、登山口から雪が繋がっていて比較的歩きやすかったです。むしろ溶けて来た下山時は、露出した岩と雪の混じった道が歩きにくかったです。 今回歩いていて気になったのは赤ペンキの付いたケルンで、これは今までなかったものでした。確かに河原のような場所は若干わかりにくい場所もありますので、これがあると便利かもしれません。 しばらく緩やかに登って行くと扇の要があります。ここからさらに高度を稼いで行くと、いよいよ急斜面が扇状に広がっています。どうしてもこの急斜面のイメージが強いですが、ここに出るまでも結構歩きますし、高度を稼いで行きます。思っていたよりも雪が少なく、この時はスノーシューは出番がないかもしれないなと思いつつ登っていました。 |
|
![]() 【樹林帯を抜けて】 |
||
![]() 【右手の斜面からは常時落石が】 |
雪が少ない分登山道をたどりやすかったのですが、やはり途中の斜度が増すあたりから雪も増えて来ます。常時右手から落石があって石の落ちる音がしているので、このあたりはあまり休憩はしたくないところです。ただ、左手にはいつものようにデブリがあって、まとまった降雪の後は危険な場所であることがわかります。 しばらくは窪んだところを歩いていたのですが、トレースらしきものが左手に登っていたことから釣られて登ってしまいました。下山時によく見ると窪んだところに登山道がありました。どうも、このあたりから上は前日の雨が雪になって痕跡がなくなっていたようでした。これほど急な斜面はなかったはずということで、窪んだ所を見下ろしてみると少なくともそちらの方が歩きやすそうだということで、トラバースして行きました。結構な場所をトラバースして行きましたが、雪が程々の締まり具合だったので、何とかトラバースして本道に戻ることができました。 |
|
![]() 【徐々に急な斜面に 左手に登るトレースに釣られて左側に登ってしまいました】 |
||
![]() 【デブリの場所はいつも同じでしょうか ここは雪が硬くて歩きにくかったです】 |
||
![]() 【新窪乗越へ】 |
本道に戻って少し登ると間もなく新窪乗越です。ただ、登山道らしき場所が雪が積もって歩きにくかったので、少し斜面をショートカットしてよじ登って行きました。こうしてようやく新窪乗越です。ここも、やはり雪が少なくベンチが一部露出していました。これは、ますますスノーシューの出番はないかなと思いつつ、少し休憩してから稜線を歩き始めます。 少し歩き始めると結構雪がありました。前日の雨が雪になって結構積もったようです。そうでなくても、稜線は結構な積雪があるようでした。とはいえ、様子を見るためにしばらくはツボ足で進んで行きました。スノーシューでは歩きにくいやや急な下りとやせ尾根を過ぎた後、ツボ足で歩けない程ではないにせよ、かなり足が取られそうでしたのでスノーシューを装着しました。その後、スノーシューでも結構沈むところがありましたので、持ってきて正解だったと思います。 |
|
![]() 【時々視界が開けて】 |
||
![]() 【気持ちの良い雪原 トレースが残っていたのでルーファイはしなくて済みました】 |
||
![]() 【山頂の裏側へ出ました】 |
この稜線は何度か歩いていますので、大よそはわかるのですが、ちょうどトレースが薄れつつも残っていましたので、利用させていただきました。ただ、先にも書いたように場所によっては随分雪が深くて、スノーシューでもずっぽりはまるような感じでした。ちょっとツボ足では大変だったでしょう。 緩やかなアップダウンが続きますので、久々に本格的に歩いた体には結構応えます。それでも、何とかお昼前には山頂に到着することが出来ました。山頂にはちょうど人がいませんでしたが、その後にぽつりぽつり登って来るような感じでした。山頂は思った程の風はありませんが、やはりじっとしていると寒いですので、登って来た方達も少し休憩をしたり景色を楽しんだら帰るという感じでした。 |
|
![]() 【南アルプスの全景】 |
||
![]() 【真新しい頂上碑と南アルプスの眺め】 |
![]() 【お馴染みの頂上碑 やはり雪はまだ少ないです】 |
|
![]() 【今回はクリアな富士山を見ることができました】 |
||
![]() 【大沢崩れが良く見えて】 |
||
![]() 【久しぶりの美しい富士山に何度も写真を撮っていました】 |
||
![]() 【きれいな雪原が広がる】 |
||
![]() 【再び山頂へ】 |
ちょうど南アルプスの展望がある場所ですが、やはり久しぶりのきれいな富士山が気になりましたので、その時装着していた広角レンズで南アルプス全景を撮ったら、そのまま頂上を過ぎて少し西日影沢のルートを戻って行きます。雪原が広がるあたりが、富士山の展望所になります。 このあたりは登山道を逸れると結構雪が深くて、トレースの跡をたどらないとスノーシューでも結構沈みました。積雪量は多くはないのですが、まだ積もったばかりで締まっていないということでしょう。富士山のよく見える場所へ移動したら写真を撮ったり眺めたりして、久々の山伏からの端正な富士山の眺めを楽しみました。この眺めを3月のオフ会の時には見ていただきたかったですが、こればかりは仕方がないのかもしれません。自分も久しぶりの山伏での快晴で、展望もクリアだったことからとても楽しむことができました。 |
|
![]() 【光岳 すぐ右はイザルガ岳】 |
||
![]() 【左の茶臼岳と右の上河内岳 中央手前は小河内岳でしょうか】 |
||
![]() 【聖岳と奥聖岳 いつか残雪期に登ってみたいものです】 |
||
![]() 【赤石岳】 |
||
![]() 【荒川三山 右が悪沢岳 中央手前は稲又山あたりでしょうか】 |
||
![]() 【布引山と笊ヶ岳】 |
||
![]() 【稜線を戻る途中に見えた北岳】 |
富士山を眺めたら再び山頂を経由して南アルプスの展望を楽しみます。こちらも久しぶりによく見えましたので、1つ1つの山の写真を撮ってしまいました。やはり3000mクラスの山々は本当に真っ白です。 山頂ではささっと景色を楽しんで下る予定でしたが、晴れていることに加えて展望がクリアだったことから、結局1時間弱ものんびりしてしまいました。下りも稜線歩きに時間がかかることから、それなりのペースで戻って行きます。久しぶりのしっかりとした登山ということで体力が心配でしたが、何とか疲れながらも新窪乗越まで戻って来ることができました。まだ長い下りがありますが、後は下りですので、何とか体力不足はカバーできそうです。雪はさらに緩んで来ていましたので、アイゼンは装着せずに急斜面を下って行きました。 |
|
![]() 【新窪乗越からの安倍奥の山々】 |
||
![]() 【雪の付いた大谷崩】 |
||
![]() 【雪の溶けて来た登山口へ】 |
下りは登って来た時のトレースがありますので、順調に下って行きます。登りでは誤って登って行ってしまった場所もよくわかりました。ただ、夏道は少し左手に上がって行く道だったはずですので、全くの間違いではないかもしれません。このあたりは、積雪量に応じて歩きやすいルートは変わってくると思います。 樹林帯に入ればとりあえず、落石などの危険性もほぼなくなって一安心です。ただ、先に書いたように中途半端に雪が溶けていて歩きにくくはありました。また、沢を渡る道などでは、まだら模様になっていて道がわかりにくかったです。対岸を見れば目印があるので、迷うことはないと思いますが。 そのまま登山口まで戻ったら車道を下って行きます。溶けて来てはいましたが、やはり上部のアイスバーンは厚かったので、まだアイスバーンのままで残っていました。ただ、表面は溶けていたので、それなりにはタイヤもかんでくれるかもしれません。駐車場所付近は随分溶けていて、最初に書いたように狙い通り走りやすくなっていました。 |
|
![]() 【上部はさすがにアイスバーンが残っていました】 |
![]() 【駐車場所付近は随分溶けてきたようです】 |
|
今回は体力作りなどを主目的に登りましたが、展望も素晴らしく、スノーシューも投入できて充実した山行だったと思います。ここなら、登山口までにかかる時間も短いですし、本当に地元の手頃な山だなと再認識させられたのでした。 |