からまつだけ | |
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登山日: 2015年2月21日(土) | 標高:2696m(唐松岳) |
標高差:八方池山荘から約860m |
地図及びルートについては前回本ルートでの登山時(2012年4月21日)のものを参照
2月21日(土) | 八方池山荘 8:45 → 丸山ケルン 10:35 → 唐松岳 12:00(〜55) | ||||
→ | 丸山ケルン 13:45 → 八方池山荘 14:40 |
本日は唐松岳に登ります。同じ2月で最高の条件に恵まれた7日は、この唐松岳と乗鞍岳で迷った末に乗鞍岳に登りました。両方の山ともに、条件が良ければ私のレベルでも登れる山ではありますが、この厳冬期にはその良い条件がなかなかないのが実際のところで、それも週末にちょうど当たるという可能性はかなり低いものと思われます。それで7日の際には迷ったのですが、そのなかなかない条件の良い日が再び巡って来ましたので、今度は迷わず唐松岳に登ることにしました。翌日に東京に行く予定があったのですが、日帰りで十分行けるだろうということで決行したのでした。 今回は山よりも運転の方が結構疲れてしまった感じで、白馬のあたりはそこまで遠いわけではないのですが、最近はあまり遠征していなかったので遠く感じました。ただ、除雪がきちんとされていたので、雪道運転はほとんどなかったのですが、雪国で運転をするというだけでも少しプレッシャーがあったのかもしれません。雪山以上に雪道運転がなかなか慣れないような気がします。 |
![]() 【ゴンドラ付近有料駐車場】 |
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![]() 【ゴンドラリフト乗り場へ】 |
夜遅くに出発して現地には明け方のまだ暗い時間帯に到着しました。今回はゴンドラ近くの有料駐車場に駐車しようと思って、実際すぐ目の前にある駐車場にとめたのですが、後でばったり会ったyuさんと話をしていて、それほど距離がないので、何度か使っている手前の無料駐車場でも良かったかなと思いました。駐車料金は600円で、ここまでの交通費やリフト代を考えればこのくらいはいいかなと思ったのが実際のところでしょうか。 少し仮眠を取っていたら起こされて駐車場料金を払いました。もう少し寝ようかと思いましたが、中途半端な時間でしたので、準備をしてリフトに向かうと結局はちょうどいい時間になりました。やはり天気のいい週末ですので、チケット売り場、そしてその後のゴンドラも並ぶことになりましたが、前回の残雪期に来た時に比べれば、まだそこまで長い行列ではなかったと思います。前回は4月下旬でしたので、オープンしているスキー場を求めてスキーヤーボーダーが集まったのかもしれません。今回は、BCの方も含めて登る方の割合がそこそこ多かったのが印象的だったでしょうか。後で他の登山者と話をしたところでは、やはりこの好天を見てわざわざ行き先を変えた方もいたようです。 |
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![]() 【チケット売り場に並ぶ】 |
![]() 【まずはゴンドラに乗って】 |
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![]() 【迫力のあるゲレンデ越しの白馬三山】 |
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![]() 【最後のグラードクワッドへ】 |
ゴンドラ及びリフトの料金は、ゴンドラが往復で1780円で、他は片道300円のリフトを2つ経由することになります。これでだいたい3000円弱になるでしょうか。それぞれの場所で支払うことになりますので、財布はすぐに出せるようにした方がいいでしょう。なお、2人だと回数券を使った方がお得なようです。 この日はゴンドラが7時半からの運転で、その後はリフトを乗り継いで行きます。既にゴンドラを上がったあたりから絶景が広がっていてテンションも上がります。リフトは1本目のアルペンリフトはすぐに動きますが、グラードクワッドは9時からですので、運転時間に注意が必要です。人が少ない平日なら斜面を登ろうかなと思いましたが、人が多いと早い時間に動き始めるという記録を見ていたので、ゲレンデ脇の絶景を見ながら運行開始を待って、運行開始後に八方池山荘に向かったのでした。 |
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![]() 【ゲレンデ脇より鹿島槍ヶ岳と五竜岳】 |
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![]() 【リフトからは絶景が広がる】 |
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![]() 【これから歩く尾根が見えて来て】 |
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![]() 【八方池山荘付近より白馬三山】 |
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![]() 【続々と登って行く登山者】 |
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![]() 【振り返ると頚城三山の絶景】 |
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![]() 【遠見尾根越しの鹿島槍ヶ岳と五竜岳】 |
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![]() 【迫力のある稜線が続く】 |
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![]() 【不帰の瞼も見えて来て】 |
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![]() 【迫力の不帰の瞼】 |
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![]() 【八方池は雪の下に】 |
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![]() 【美しい尾根道が続く】 |
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![]() 【トレースがなければ雪深い所も多く】 |
八方池山荘に到着してみると、登る方が思った以上に多かったので、わかんは使わずに最初からアイゼンを装着して歩くことにしました。この日はかなり風が穏やかでしたので、途中で装着しても良かったのですが、最初から装着することにしたのでした。 天気は結構前の予報からいい予報ではあったのですが、前日も翌日も悪い予報になっていましたので、ずれて結局はあまりよくないかもしれないと思っていました。しかし、悪い予感は外れて見事な快晴となりました。少し歩いては写真を撮る感じで、全然先に進みませんでした。ちなみに、雪面の光の反射があまりに明るくて余分に撮ったのもありますが、この日だけで600枚近くも撮っていました。これでは、進まないのも仕方がないのかもしれません。 右手に白馬三山、左手に五竜岳や鹿島槍ヶ岳を眺めながら登って行きました。足元は雪の深そうな所もありましたが、さすがにこれだけの人数に踏まれれば歩きやすくなっていました。 |
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![]() 【急登を続々と登る登山者】 |
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![]() 【休憩地点にて】 |
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![]() 【天狗ノ頭からT峰U峰北峰南峰に続く稜線】 |
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![]() 【やはりU峰北峰あたりはかなり険しく見えます】 |
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![]() 【丸山ケルンと白馬三山】 |
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![]() 【徐々に近づく五竜岳】 |
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![]() 【目的地である唐松岳も見えて来て】 |
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![]() 【唐松岳から続く稜線】 |
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![]() 【広々とした尾根道】 |
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![]() 【yuさんと時々歩きながら】 |
この日は風も穏やかな天気だったのですが、それだけに稜線手前までは特に風もなく、むしろ暑いくらいでした。外国人登山者の中には半袖になって歩いている方もいるくらいだったのですが、やはりこれだけ日差しが強いと日焼けの方もすごかったです。 しばらく歩いているとふと少し休憩をしている方と目が合いました。なんとそれはyuさんで、私と同様に天気のいい日はよく歩かれていましたから、どこかの山に登っているかなとは思っていたのですが、まさかのばったりとなりました。その後は、適宜一緒に歩いたり、マイペースで歩いたりという感じで登って行きました。yuさんは久しぶりでペースが上がらないということでしたが、ずっと一定の速さで登っていて、私の方が先行はしていたものの、最後山頂への到着時間はあまり変わりませんでした。 |
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![]() 【稜線手前にはやせた尾根道も】 |
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![]() 【稜線手前のトラバース】 |
尾根道は、幅が広く歩きやすい道が続きます。逆に言えば、荒れると方向がわからなくなって危ないのかもしれませんが、このような時は景色も素晴らしく歩きやすいです。やがて、丸山ケルンを過ぎて行くと、やせた尾根道も出てきます。稜線手前には、よく唐松岳の記録で出て来たトラバースもありましたが、よく踏まれていましたので、そのことを知らなければいつの間にか通り過ぎてしまうような状態でした。これが、雪が深かったり、トレースがなかったりすると大変なのかもしれません。 こうして、ようやく稜線に出て来ることができました。登る途中からも少しは見えていた景色ですが、稜線に出ると見事な立山連峰も見えて一気に景色が広がって来ます。何度か訪れている唐松岳ですが、この瞬間は毎回感動させられます。稜線出合で、しばしの景色を楽しんだ後に、ゆっくりと唐松岳へ向かったのでした。 |
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![]() 【稜線から左奥の剱岳と唐松岳】 |
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![]() 【唐松岳から不帰の瞼を経て天狗ノ頭へ続く稜線】 |
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![]() 【唐松岳と雪庇】 |
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![]() 【続々と唐松岳へ登る登山者】 |
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![]() 【神々しい剱岳】 |
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![]() 【最後の登りへ】 |
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![]() 【頂上山荘方面を振り返る 稜線出合に大勢の登山者が】 |
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![]() 【雪深く前回と比較して高度感のなかった山頂直下】 |
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![]() 【唐松岳山頂へ】 |
唐松岳への取付きまでは雪が飛ばされて地肌が一部見えていたのは、前回残雪期に登った時と変わらなかったのですが、その後の登りでは前回よりもかなり雪深く、早朝登られた方がラッセルを強いられたということがよくわかる深さでした。山頂直下は、前回はやや緊張を強いられたやせ尾根があったのですが、脇に多くの雪が積もっていたので、あまりそれを感じることなく通り過ぎることができました。こうして、素晴らしい景色に遅々として進まなかった唐松岳への道もようやく山頂に到着です。山頂に到着して、ザックを降ろしてさあ景色でも撮ろうかなと思った頃yuさんも到着しました。 山頂ではyuさんとお決まりの記念撮影をしたり、いろいろな写真を撮ってもらったり、お話をして過ごしました。暖かいどころか暑くさえ感じたこの日でしたが、さすがに山頂はそれなりの風が吹いていましたので、長い時間滞在するとさすがに寒かったでしょうか。 |
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![]() 【山頂と剱岳から毛勝三山の絶景】 |
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![]() 【yuさんに撮ってもらって】 |
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![]() 【yuさんといつものポーズで】 |
![]() 【yuさんに撮ってもらった撮影シーン】 |
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![]() 【白馬鑓ヶ岳までの険しい稜線】 |
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![]() 【天狗の大下りは夏道の跡が見えています】 |
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![]() 【立山〜剱岳】 |
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![]() 【剱岳〜毛勝三山】 |
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![]() 【毛勝三山】 |
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![]() 【険しい剱岳でも雪で真っ白に】 |
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![]() 【山頂直下は雪が飛ばされている白馬鑓ヶ岳】 |
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![]() 【槍ヶ岳も良く見えて】 |
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![]() 【角度的に折り重なって見える雄山から大汝山を経て富士ノ折立】 |
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![]() 【槍ヶ岳と重なるように蓮華岳 中央に針ノ木岳にその右は水晶岳から続く稜線】 |
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![]() 【頚城三山もくっきりと】 |
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![]() 【妙高山】 |
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![]() 【焼山と火打山】 |
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![]() 【左奥に槍ヶ岳と手前に蓮華岳 右に針ノ木岳】 |
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![]() 【五竜岳山頂を拡大】 |
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![]() 【五竜岳】 |
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![]() 【山頂直下を慎重に下る】 |
先にyuさんが下山されてその後追いつけそうなら追いつくということでお別れをしました。この時は、すぐに後を追うつもりだったのですが、結局山頂からの景色が名残惜しくて、その後も結構時間を潰してしまったのでした。山頂は寒かったのですが、この時期の高峰の山頂にしては穏やかだったと思います。その後も山頂はずっと大勢の方で賑わっていました。 結局1時間程ゆっくりした後下山開始です。しかし、下り口では、山頂では盛り上がった雪で見られなかった五竜岳がよく見えていたので、再びカメラを構えてしまってなかなか下山に取り掛かることができなかったのでした。そして、ようやく下山開始です。脇がちょっとした壁になるような程に雪が積もっている場所は、すれ違いができませんので、ゆっくり景色を楽しみながら登って来る方を待っていたのでした。 |
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![]() 【この時間でも続々と登って来る登山者】 |
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![]() 【美しい雪庇の続く稜線】 |
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![]() 【稜線出合と頂上山荘】 |
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![]() 【雪庇と天狗ノ頭から白馬岳方面の眺め】 |
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![]() 【唐松岳を振り返って】 |
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![]() 【不帰の瞼への稜線も美しく】 |
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![]() 【稜線出合で景色を名残惜しんで】 |
私にとって、前回3年程前に登った時の唐松岳は本当に美しく、感動させられました。稜線より撮った唐松岳はその年のベスト写真に選ばせていただいた程で、今回も前回のような写真が撮りたいと思って、少し歩いては振り返りながら写真を撮っていました。実は登りで狙えばよかったのですが、あっという間に唐松岳に近づいてしまってうまく撮れなかったのでした。 ここでも随分時間をかけてしまって、yuさんに追い着くのは到底難しそうでした。稜線出合で、この時間でもなおもよく見えていた絶景を名残惜しみつつ八方尾根を下って行きます。山頂直下を少し気を付けた後は、淡々とトレースを辿って下って行きます。しかし、正面の頚城三山や高妻山の眺めは素晴らしく、時々振り返る稜線の眺めもまた素晴らしかったです。それなりのスピードでは下ったつもりでしたが、結局景色を眺めるのに随分時間を費やしてしまったように思います。 |
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![]() 【稜線出合直下のトラバースに気を付けて】 |
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![]() 【やせた尾根を戻る】 |
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![]() 【不帰の瞼から天狗ノ頭方面の絶壁が美しく】 |
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![]() 【時々足をとられながらの下り】 |
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![]() 【気持ちの良い尾根と絶景を眺めながらの下り】 |
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![]() 【丸山ケルン再び】 |
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![]() 【下って来た尾根を振り返って】 |
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![]() 【神々しい鹿島槍ヶ岳】 |
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![]() 【鹿島槍ヶ岳と五竜岳】 |
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![]() 【高妻山】 |
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![]() 【火打山】 |
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![]() 【白馬三山】 |
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![]() 【かなり下って来ました】 |
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![]() 【八方池山荘へ】 |
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![]() 【リフトとゴンドラを乗り継いで下る】 |
それほど長い行程ではないのですが、ずっとアイゼンを装着していたこともあって、最後はやや足首あたりが疲れて来たでしょうか。随分余裕があるように思っていたのですが、結局八方池山荘に着いたのは午後3時前となりました。ただ、山頂を始めいろいろな場所で思う存分時間が取れたのですから充分でしょう。記録を見ると、ゴンドラの時間の関係で駆け足で登って下ってという記録も散見されましたので、本当に恵まれていたと思います。 yuさんと下って来られなかったのが残念ですが、それだけ充分景色を楽しむことができたということでしょう。この月は、本当に恵まれた休日が多かったように思います。今回は3年ぶりの残雪期唐松岳となりましたが、また折を見て訪れたいと思っています。 |
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